理解ではなく許容を
地裁ではあるが「同性同士で婚姻関係を結べないことは違憲だ」という判決が出た。パートナーシップ制度を〇〇県、〇〇区、〇〇市が始めました。夫婦別姓の運動などいろいろなことについての発信や情報が増えてきている。
LGBTsの方やally(アライ:性的マイノリティを理解し支援するという考えやそうした立場を明確にした人)の活動も増えてきている。
僕は活動まではするつもりはなく、今まで通り、もし将来的に男女どちらでも結ばれたい人と思う人と婚姻関係や結婚に近い制度を利用できればいいなと思っている。
僕自身、LGBTsに当てはまる。
実際に女性とも男性ともお付き合いしたことがある。
だから、LGBTsであることで不利益やマイナスの場面に陥った場面に少なからず直面した。
同性の人と付き合っていた時にその人に
「あなたとは結婚できないし、子供も作れない。今のまま生活するのは厳しい……」
と言われ、他にも色々あってその人とは別れた。その人と別れて数年経つが、その人は今では異性の方と結婚している。
「アライだ」と言っている方でも、当事者からしたら、理解しているとはいえずその言動が当事者を痛めつけていることがある。
まぁ、本人は好意を持って接してくれているので、当事者からあえて否定することもできない。
ここには書かないが、心無い人や無理解・無知な人に色々とマイナスのことを言われたりもした。挙げていくとキリがない。
同性婚の話を例に挙げるが、トランスジェンダーで体質、宗教上の理由、本人が性別適合手術を望んでいない場合、トランスジェンダーでMtF(身体は男性・心は女性)の方は男性、FtM(身体は女性・心は男性)の方は女性と結婚することができない。
そういうマイノリティの方のためにも、誰とでも結婚できる同性婚を認めて貰えたらなぁ思う。
言い方は悪いが、同性婚を反対している人たちに対して、同性婚をした人たちが何か影響を与えるだろうか?
「不正婚姻が……」みたいなことをよく聞くが、今の制度でもする人はいるし、本来なら不正をする人が悪い。
それを除いたら大きな不利益はないと思う。
僕がLGBTsの当事者だと気づいて10年程経って思ったのは
「理解を求めるのは難しい」 ということ。
正直、当事者同士でも理解し合うのは難しい。
当事者向けのオフ会に参加したことがあるが、僕にはウマが合わず大学生の頃に参加した後は一切参加していない。
当事者間、ましてや老若男女の色んな考えを持っている人に対して理解をしてくれと言っても簡単に理解できるわけではないと思っている。
本来なら、理解してもらえて、更に当事者向けにも対応した制度ができるのが一番いいと思うが、そんなことは難しいと思う。
であれば、10人に1人の割合でいると言われているLGBTsの方たちを許容してもらえたらな…僕は考えている。
僕の勤務している職場は、大手と言えるほど大きくなく、それでいて小さいわけでもないから、僕みたいな人間が許容され何事もなく働いていけている。
大手であればもっと改善されていたかもしれないし、小さい会社であればずっと昔に辞めていたかもしれない。
どうして、僕が今の職場で色々なことはあったが、結局は今の職場にい続けているのかと言うと
「周りの人たちが許容をして、受け入れてくれているから」だと思う。
何度も転職を検討したが、また新しいところでうまくいくは限らないと色々考えてしまい、今の職場にい続けているのも少なからずあるが、なんだかんだ言って居心地は悪くはない。
そんな場所を増やしていくことが、LGBTsだけではなく色々なマイノリティの方たちの生き易さになると思う。
色んな人がいるから、理解できないのは当然のことだ。
だからと言って拒絶するのではなく、少しでも許容してもらえる世の中になってもらえればな……と僕は思う。