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犬と買い物に行った時の話

しろが1番苦手なもの。
それは、留守番。だと思う。

12歳の時に大病をして以降、それまでより一層
過保護になってしまったのと、加齢に伴って不安感が増しているのだろう。

飼い主が出掛けようと準備を始めるとそわそわし始め、上着を着て荷物を持てば声が漏れ始める。玄関に立てばもう、悲壮感満載で鳴き散らかす。

ワシをおいてくんか?ボケぇ!

と言って。

なので、出来る限り、一緒に連れ出せる所へは同伴している。
あの鳴き声(叫び声?)は、こちらのダメージも
まあまあ大きい。

で、先日久しぶりに駅の北口まで行く買い物に、
しろを同伴した。
スリングバッグにinしてもらって、顔だけ出して。

北口に行くには、駅のコンコースを縦断する。
そこでまず、しろに気づいたおばちゃんが、満面の笑みでしろに手を振ってくれたので、ほんのり笑い返した。

目的地である路面店の魚屋さんでは、店主の老夫婦が「大人しいねぇ」と滋味深い笑顔で褒めてくれたので「眠たいだけなんですー」といつもの返しを
して笑った。

障がいのある方が作業で作られた食品を販売して
いるお店では、失語らしいお婆さんが販売の補助をされていて、また満面の笑みでしろを見てくれて
いたのだが、スタッフさんの話で大の犬好きと判明し、スリングから顔だけ出ているしろを撫でて
いただいた。
猫じゃなくて犬が好きなの?と尋ねると
「いぬ」 と言われ、
「おんな?」 と聞かれたので、おとこ。と
答えた。
その二つの単語と、ずっとの満面の笑み。

帰りのコンコースのパン屋さんでは、レジの所で
しろに気づいたバイトのお姉さんが「あ!かわいい♡」と笑顔に。
           ✳︎
何が言いたいかと言うと、
しろがいると、いない時には起こり得ない会話や
笑顔がついてくる、ということ。
私だけなら、こうはいかない。

しろのおかげで、出会う人の笑顔を見られること。これって、犬を飼う人の大きな幸せのピースかも
しれない。と思った日。

#シニア犬 #犬との暮らし

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