船が進むミライ~2023夏の少年忍者~
2021年、少年忍者を応援することに対して「船」と「未来」という言葉を使って横アリで単独がみたいと表現していた私はやっぱり少年忍者さんと波長が合うかもしれない。
そんな記事を書いた2年後のサマステで私はEXという船に少年忍者と一緒に乗り旅に出ることになる。
「サマステライブ 2023 俺たちがミライだ!」
去年までのかわいくてポップなタイトルとは打って変わり荒々しいロゴ。まさにタイトルロゴにふさわしいようなコンサートだった。
勇気100%と太陽の笑顔で泣けるオタクとしては、
今回のコンサート手放しに最高!というのは正直難しい。
楽しい以外のたくさんの感情を抱いたし、それってお金払って感じる必要あるのかな?って思ったりもしたし。
ただ、30公演終わったうえでこの夏を振り返るとスゴく楽しかったし終わりたくなくて、
ここが彼らの通過点であり、大人になる過程に必要なコンサートだったんだと思えている。
さらっとした感想で納められる気はしないので脱線しながらの感想をぜひご覧ください。
コンサートの骨格
少年忍者と一緒にEXの船に乗って様々な島を旅しながら「Dream Land」を探すというストーリー。
セトリにそって、好きだったところを上げていこう。
サマステメドレー
なんといっても、今回は「Amazing Summer」から始まり歴代のサマステ曲をメドレーでお送りするOP構成。(途中「今」とかはあるが)
サマステで結成されたちびっこ忍者ちゃんたちが成長し、サポーターとしてこの歴代サマステ曲に入れていただいている事実がうれしい。
サマステの歩みをかみしめることができる構成にしてくれたのもすごくいいし、
船には乗船しておらず、あくまで六本木のサマーステーションという港での出来事ってところもすごく好き。
ココから旅に出ていくというストーリーが、少年忍者というグループがサマステで誕生して大きくなっている点とリンクする部分を感じてしまいグッとくる。
しかし、まぁそんなのんきなことは言ってられず、突然ファンサタイムが始まるから毎回「おいで、sunshine」の記憶を失うのであった。笑(川﨑兄弟に翻弄されるオタク)
パレードがはじまる
今年はこの曲が運命付けたと確信してて。
スプパラで見たときに、帆をあげ全員で船をうごかす振り付けに感動してたから、また見れてうれしかったしこの曲と振りを主軸にコンサートを構成してくれたのは本当に感性が合うなっておもった。(誰目線?)
途中「傍にキミがいることで 何度でも立ち上がれた」の時、
「望遠鏡で方向を指し示す人」→皇輝くん
「舵をとり船を動かす人」→織ちゃん
振り付けになってるのをスプパラで発見してから好きすぎて。
でも、実は俺BANGでは望遠鏡のこうきくんはカットされてたので、あれ?幻だったかな??と思っていたりしたから、
サマステで復活してくれて歓喜!!!!!っていう気持ちであふれた。
まさに、今の少年忍者のおりこきのポジションにリンクする振り付けをサブリミナル的に入れてる織ちゃんさすがすぎだし、
今回は、リアル舵が出てきたから、この振り付けが船を表してるのがさらにわかりやすくなっててよかったね!
余談で、私パレードが始まるずっとずっと大好きことに加え、
この中でもとりわけ好きなパートを川崎兄弟で歌ってくれたのが本当にうれしかったんだ!
JUNGLE
「KMK the boys rock you all!」は、「俺たちのBANG」でごちゃまぜエンターテイメントに近い表現。
なんというか、JUNGLEのコーナーはジャニーズJr.らしさがあるのがとてもよかった。
いろんな表現が混ざってて、でも混沌としてるんだけど楽しくて笑顔になるみたいなジャニーズ源流ぽさ。
今回は、お笑い曲をあえて撤廃して動物コーナーとして笑えるパートを入れてたのもそれぞれの特性を生かしていてよかったし、
そのおかげでお笑いをやってた子たちが、かっこいい表現に振ることができてたのでそこもすごくよかった。(二度おいしい!)
シャッフル曲どれもよかったし、こうきくんはピアノ弾いてて「こい」だったし、
なんといってもTrace Traceいい曲過ぎない??この夏一番の発見だった!とれとれ最高!
Space World
少数精鋭のアクセントダンスから、BGMのBPM(速度)が上がり
全員が横一列で始まる「The Shining Star」圧巻すぎる。良すぎた。何回でも見たいこのシーン。
「space world」という島にふさわしい壮大な音楽から解き放たれて、
光が落ちてきたら、21人のシルエットが横並びにいるんだよ!?
そんな可能性まだ秘めてるんかい!!!この曲は!すげーーーな!ってなる。
それに、少年忍者も少年忍者担もこの曲好きなんだなぁってすごく感じる。
だってペンラの一体感が違いすぎるのもん…!
「The Shining Star」からの「Mery Very Go Round」で「去年のサマステでの新曲披露がうれしかった」などと思い出し
ここでも、2022のサマステを詰め込んだ感が少年忍者の歩みとリンクしててとてもヨキだった。
Egypt
ガラライキュ、すべてのジュニアがやればいいのにと思うくらいめちゃくちゃ良かったし、
そのあとついに生で見ることができた「シャッターチャンス」も
最後の最後で気づいたんだけど、しっかりモニターの左右を使って忍者ちゃんを顔を映してくれてるのが芸術点高い!
ラップやバラードなど、「曲がなければ作ればいいじゃない」というまるでマリーアントワネットのように新曲を量産する彼らおもしれぇな~
ミライ
問題はここですよ。ここ…
まるで血反吐を吐きながら限界を超えるパフォーマンス。
自分の持っているすべてを出しきり「抗う」姿。
うっちーが「自分のことがわけわからなくなる」コーナーと称していたがまさにそんな感じ。
ハレーションが起きてるようなパフォーマンスに、
心が動かないわけがない。(いい意味でも悪い意味でも)
「LVE」で照明がおりて来て、セットの鉄骨が見えて武骨な感じがダンスの激しさに相まってめちゃくちゃ似合う。
限界ダンスっていうのは閉塞的にやればやるほど良いのかもしれない(ジャニフェスのGrandeurしかり)
あまりに、限界を超えるパフォーマンスしてるからこそ見えた「演者の生命力」に皇輝くんをまた好きになる要素を得たりした。
船は傷つきながらもなんとか持ちこたえる。
「ミライ」コーナーなのにあまりに「今」過ぎるなというのが印象的だった。
そんなこんなで、結局Dream Landには到着せずにこのコンサートは終わる。
そして、コンサートが終わった今でも21人もオタクも船から降ろされずにいる。そう、今も必死に進んでいる感覚だ。
きれいな終わり方じゃないからこそ、「少年忍者」としての歩みを続けていきたいという意思の表れ(抗い)を感じた。実に、感じるものが多すぎたコンサートだったな。最初の方は、興奮で寝れなかったのでヤバイくらい体力使ったな……
このコンサートを見ての結論
2021のサマステはいわゆるジャニーズJr.のコンサートだった。
私は考えられていてでも懐かしさがあってスゴく好きで、
でも最後の4曲織山振り付けで見せた解体への抗いと22人(当時)でやりたいという少しの抵抗を感じた。
2022になり、出来る幅が増えるもの俄然ある5・7・9というくくり。そして、メンバーの脱退。
彼らから感じ取れる21人を横並びで見てほしいという意思と意地。
ジャニーズJr.らしさと少年忍者らしさの種をまいたそんなコンサートだった。
そして、スプパラ~俺BANGと経た2023のサマステは
ジャニーズJr.らしいコンサートから少年忍者らしいコンサートになっていた。
自分たちで考えて全体のやりたいことを決めていくこと、曲を作ったりはじめてのことに挑戦したり
表現の幅が広がりながら、2022年で出来た少年忍者の種が芽吹き若葉になってる感じ。
だからこそ、今回のコンサートは「青いな」って感想が第一に出てきて。
自分語りで申し訳ないが、
私自身、10代後半から20代前半では、
出来ることが増えたからこそ、問題に向き合える気がして、
問題に対して真っ向に受けて立とうとしてた。
その感じが今回のコンサートから感じたのだ。
今の少年忍者は出来ることが増えてきていて
手段があるからこそ、それを真っ向から表現をしたい「リアルな自分たち」をみて!!!!!という表現になったのかなと。
節々にでてきた「抗う」や「悲壮感」はあの年代のあのタイミングだからこそ生まれるものだと思ってて。
自分が忘れかけてた青さを見ると、
なにものにでもなれると思ってた過去の自分と、そんなキラッと光る希望みたいなことを思いながら上手く立ち回れずに色んなことに反発した日々を思い出して胸がズンとなる。
だって今の私は何となく上手くやるだろうし気持ちと折り合いをつけて生きていける。それはきっとあの時の青くて正直で真っ直ぐだった自分が居るからこそ、回避策が見いだせる。
だから、今思うとそんなに悩まなくてええんや!問題ない!!そんなにこんつめないで!そのままでいてくれや!!という気持ちでたまらず胸が詰まる。
だからこそ、本当に楽しかったのか、またあの苦しい思いと苦しい彼らを見ないといけないのか………なんて思ったりしたが、
途中から、そういう青い自分がいなければこれはきっと成長できなかったし、今は大人に向かっての通過点なんだと思うようになるとミライコーナーというコーナー自体も愛おしく思えるようになったのだ。
今暗闇のなかでもがき抗う様は、ミライの光が見えないからこそ。
見えてるミライを追いかけるのはきっとつまらない。
少年忍者が問題に向き合えると今思ってくれていて
それが素敵なミライに続いてくれるのならば、
この上なく嬉しいし、そのミライを一緒に見届けたいなって徐々に思えるようになって。
これが、何回か見た上での今年のサマステの結論。
大きくなる船に乗って泣ける未来、
書いたときは想像もつかなかったけど、
今なら横アリに立つ彼らが想像できる。
だからこそ、この船をおろさずにいてくれてありがとう。
もっともっと大きくなって夢を見よう!
【おまけ】コンサート一言メモたち
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