日本麻雀と中国麻将を比較してみた④
これは、ちょこっとしたデータを比較して中国麻将とは何ぞや?ということをお伝えしようとする一連の記事です。
前回↓
はじめに
今回言いたいことは
「押し引きが面白い」と感じていて、「心理ゲーム」として麻雀を考える人には日本麻雀をオススメします!「手作りが面白い」と感じていて、「パズルゲーム」として麻雀を考える人には中国麻将をオススメします!
これだけです。
中国麻将の手役を見る前に
全体の傾向から見ましょう。中国麻将の手役は1点~88点の81個があります。
現在のネットちゅんまのメインフィールドであるmahjongsoftのメイン手役(6点以上)ランキングは以下の通りです。(3月15日現在)
6点以上の手役出現ランキングトップ10(mahjongsoft)
1位 三色三歩高(6点)(17.01%)
2位 五面斎(6点)(13.60%)
3位 混一色(6点)(12.36%)
4位 碰碰和(6点)(10.23%)
5位 三色三同順(8点)(9.98%)
6位 花龍(8点)(9.21%)
7位 清龍(16点)(8.40%)
8位 一色三歩高(16点)(3.45%)
9位 清一色(24点)(2.84%)
10位 全求人(6点)(2.54%)
そして、天鳳での手役ランキング(今月)はこうなっています。
ドラ抜いて、役牌を麻将役換算で揃えてランキングし直すとこうなります。
立直麻雀手役出現ランキングトップ10(天鳳)
1位 立直(1翻)(43.14%)
2位 役牌(三元牌、1翻)(23.53%)
3位 断幺九(1翻)(22.61%)
4位 平和(1翻)(19.99%)
5位 門前清自摸和(1翻)(18.26%)
6位 一発(1翻)(9.54%)
7位 場風牌(1翻)(8.26%)
8位 自風牌(1翻)(8.12%)
9位 混一色(3翻)(6.31%)
10位 一盃口(1翻)(4.35%)
ランキングで共通しているのが混一色しかありません。
ルールが違う(by麻雀警察)からランキングが全然違うのは当たり前ですと言われればそうですし、それに尽きるんですが… まあ続けます。
8点縛りとの関係
ルールが違うとはいえ共通している役は多く、立直、一発、両立直、純チャン、二盃口、天和、地和、ドラ以外の役はすべて麻将にあります。
しかも、このうち純チャンは全帯幺(4点)に無字&幺九刻(2点)か平和(2点)で実質6点、二盃口は七対子(24点)もしくは連七対(88点)で計算されるので普通に和了できます。
それではこのランキング差はなんなのかというと、ルールと点数縛りのないランキングも見ると分かってきます。以下です。
手役出現ランキングトップ10(mahjongsoft)
1位 平和(2点)(36.17%)(鳴いてもOK、字牌雀頭はダメ)
2位 幺九刻(1点)(26.59%)(役牌にならない幺九牌刻子)
3位 自摸(1点)(19.40%)(面前でない自摸)
4位 坎張(1点)(18.24%)(カンチャン待ち)
5位 箭刻(2点)(17.56%)(三元牌の役牌)
6位 喜相逢(1点)(17.53%)(二色同順)
7位 三色三歩高(6点)(17.01%)
8位 缺一門(1点)(13.78%)(絶一門)
9位 五面斎(6点)(13.60%)
10位 混一色(6点)(12.36%)
麻将では8点縛りを満たさないと和了できないため、メイン手役(6点以上)を重視します。(何故6点以上かといえば、6点役はほとんど1点役複数か2点役と複合して8点になるから)
そのため、このランキングで(1点)とか(2点)と記録されている役はほとんどがただのオマケです。平和や箭刻などは6点役から8点縛りを満たすために意図的に狙うこともありますが、それもだいたい勝手についてくる役です。
こちらも参考にどうぞ
逆に言えばこれらはメインになりえないため、一盃口のノミ手も、役牌だけの速攻も残念ながら麻将ではチョンボです。
そんな簡単な手、麻将では価値がないんです。
日麻役との比較
日麻の手役ランキングのうち、麻将にある手役との対照は以下の通りです。
和了の基準を満たすという意味で、1翻=8点換算すると見やすいでしょうか。
立直 日麻:1翻 麻将:なし
役牌(三元牌) 日麻:1翻 麻将:2点(箭刻)
断幺九 日麻:1翻 麻将:2点
平和 日麻:1翻 麻将:2点(鳴いてもOK)
門前清自摸和 日麻:1翻 麻将:4点(不求人)
一発 日麻:1翻 麻将:なし
場風牌 日麻:1翻 麻将:2点(圏風刻)
自風牌 日麻:1翻 麻将:2点(門風刻)
混一色 日麻:3翻(鳴いたら2翻) 麻将:6点(鳴いても6点)
一盃口 日麻:1翻 麻将:1点(一般高、鳴いてもOK)
日麻では麻将にない立直や、麻将で1点役・2点役となっている役を多く採用しています。
つまり、麻将では価値の低い(=作りやすい)手役を日麻では採用しているということです。
日本麻雀は押し引きを重視して、1飜以上の手を作って和了するゲーム。立直でテンパイ宣言するし、ドラは裏まであるし、放銃のペナルティも大きいし、親番、ケイテンと立ち回りが色々と求められます。その分、手作りは簡単にしてあります。
一方で、中国麻将は手役を重視して、8点以上の手を作って和了するゲーム。手役は81個もあり、放銃のペナルティも低いので、いかに8点以上の手を和了するかを突き詰めていきます。
日麻は押し引きのゲームなので、極論、手役なんてどうでもよかったのではないでしょうか。だから作りやすい手役を採用した… のかもしれません。
結論
「押し引きが面白い」と感じていて、「心理ゲーム」として麻雀を考える人には日本麻雀をオススメします!
「手作りが面白い」と感じていて、「パズルゲーム」として麻雀を考える人には中国麻将をオススメします!
思ったより長くなったので、次回、細かく役比較します。
できればここ↑に書いてある役以外を中心に…