世界で一番遊ばれてる麻雀は日本麻雀じゃなくて「四川血戦」
こんにちは。蜷です。麻雀好きです。
この記事は「麻雀大好き!」という日本人の方に四川血戦ルール(Sichuan Bloody Rules)をオススメする記事です。四川血戦とか四川ルールとかSBRとも呼ばれます。
最近じゃんたまをやってる人ならわかると思いますが「修羅の戦」っていうのがありましたよね、あれの元ネタになったルールの1つで、今世界で一番競技人口が多いと言われる麻雀界のトレンドルールです。日本でマイナーなのが不思議なくらいのルールです。
追記:雀魂の修学旅行でも実装ですってね!日本にもブームがくるか!?
やってみよう!
いきなりですが、四川血戦ルールをやってみましょうか。(リンク先でstart sessionのボタンを押すと始まります。)
※日本語対応済みのサイトです。日本語にしたい場合、まずmahjongsoftサイトで国旗のボタンから日本語を選択してください。
※先にルールみてやってもOK!
どうでしょうか?
これが世界の麻雀です。
全然わからなかった人もいるかもしれませんが……
実はポイントさえ押さえてしまえば非常に簡単なルールです。立直麻雀がわかる人なら楽勝で理解できます。
世界で流行ってます!
中国本土では相当な競技人口がいるようで、1億人を超えているともいわれます。現在は中国で「麻雀」といえば「四川血戦ルール」を指すほどです。私も大学で、四川血戦ルールのカード麻雀をしている中国人留学生(とロシア人留学生)を何度か見かけたことがあります。
麻雀研究者として有名な青野滋氏によると、できたのは1990年代とかなり新しいルールだそう。しかし、現在では発祥の四川はもちろん、首都の北京ですら、雀荘にある麻雀卓のうち字牌抜きの四川ルール用自動麻雀卓が半数以上を占めているというメジャーぶりになっているとか。
2016年には大規模な大会も開かれ、じわじわと世界に広がってきています。私の知る限り、中華系移民の多い東南アジアをはじめ、北アメリカやヨーロッパ(某サイト管理人談)でも流行を見せています。
ちなみに上記サイトでは最近、第1回の四川血戦公式大会が開催され、時差の都合でアジア・ヨーロッパの2部門ありました。アジア部門では私も3位入賞して本名で表彰されました。つまりサイト行けば私の本名がわかります。どうでもいいか。
基本ルール!
実際のプレイを見つつ、基本的なルールを確認していきましょう。前提として、リーチ、ドラ、フリテン(同順内フリテンだけあります)といった日本麻雀独特のルールはありません。
私から上家にはフランス人、対面にはロシア人、そして下家はサイトの管理人さん(ロシア人)です。国際色豊かですね。
※牌譜再生機能を使っているので手牌が見えてますが、プレイ中に相手の手牌は見えません。
ゲームがスタートして、まず行うのは欠色の選択(定缺、ディンチェー)です。欠色とは「萬子・筒子・索子のうち1種類を指定して、その種類の牌を使わない」と宣言することです。
以下画像なら灰色の部分のことで、私は「索子がいりませんよ」と宣言したことになります。この宣言は第1打を兼ねており、パスができません。指定した種類の牌が最後まで手牌に残っているとかなり大きい罰則があるので注意です。
そうしたら、手牌を進めて和了に向かいます。4面子1雀頭か七対子での和了ができます。
手作りのためにできる発声は「ポン」「カン」「フー(ツモでもロンでも和了のときの発声)」だけです。「チー」はできません。
ここで押さえておきたいのは「カン」です。なんと、カンするだけで点が入ります。暗槓や加槓だと参加者全員から、大明槓だとカンさせた人から、点がもらえます。
また、カンが手役になります。カンが成立しない条件とかもありますが、とりあえず「カンが強い」んです。ちなみに王牌はないので、カンしたときの嶺上牌もなく、単純に次のツモをとります。
さて、同卓の方が和了しました。しかし、ここで終局ではありません。和了者が抜けて局が続行します。牌山がなくなって流局するか、3人が和了するまで続けます。これが血戦たる所以です。
和了者は自分の和了以前に起きた失点は払いますが、自分の和了後のことについては払いません。和了して抜ければツモられても、暗槓されても点数を失いません。
今回は3人和了でしたが、流局した場合にも注意点があります。流局までに和了した者とそれ以外の者との精算以外に、ノーテン者とテンパイ者間での精算もします。これはノーテン罰符なんていう生ぬるいものでなく、ノーテン者はテンパイ者に高めで放銃した点数を支払います。テンパイしておけば免れます。
重要なポイントは以上です。
点数計算と役!
役なしの0飜でも和了できて点数がつきます。点数は翻で計算して、0翻なら1点(2の0乗)、1翻なら2点(2の1乗)、2飜なら4点(2の2乗)、3飜なら8点(2の3乗)、4翻なら16点(2の4乗)…となります。青天井もありますが基本は8点もしくは16点が上限です。めちゃくちゃカンタンですね。
出和了のとき(とノーテンテンパイ精算のとき)はそのままの手の点数をもらいますが、ツモ和了のときは手の点数+1点を全員それぞれからもらいます。割り勘しません。全員から同じ点数、出和了のときの点+1点をもらいます。ちなみに親と子は一応ありますが、点数の差異はないです。
カン自体の点数と手役の点数は別々に集計されます。カンの点数は暗槓が2点オール、加槓が1点オール、大明槓が放銃者から2点です。
役は10個しかありません。ここにmahjongsoftの役一覧を貼っておきます。カン絡みの偶然役が多いので、基本は先制ツモの最低2点オール狙いか、手牌次第で清一色・大対子を狙うのが基本戦術でしょうか。
他に細則はありますが、大雑把にはこんな感じです。
魅力!
お察しのいい方なら分かると思いますが、最初に和了したからといって、その局の勝者になれるとは限りません。打点次第で1番最後に和了した人が勝者になるとか、和了した人よりテンパイ流局した人が1番点数を稼ぐケースも頻繁にあります。
そして、1人に負けを押し付けるため大逆転も起こりやすいです。書きながら打ってたら、ラス前でトップ目からラスに転落しました。
かなり運ゲーに見えますが、実はかなり戦略的なゲームです。まずどの色を排除するか。2色で現実的に狙うか、無理矢理でも清一色にするか。あえてカンせず好形のツモ和了を狙うか。見逃してツモを待つか。高め狙いで和了せずに流局を待つか。手牌が限定される分、山読み手牌読みもしやすいので色々な戦略が取れます。
まだ私も初心者ですが、シンプルなわりにかなり奥が深い麻雀だと思います。
もっと知りたい!
より詳細なルールを知りたい方や、ネットでなくリアルでやりたいという方は、以下のサイト・論文からどうぞ!
mahjongsoftで扱っているルールです。最も一般的なルールと思われます。yunyunchanさんに翻訳していただきました。
麻雀競技者・麻雀研究者として著名な青野滋氏が書かれた四川血戦についての論文です。論文といってもめちゃくちゃ読みやすいです。高レベルの麻雀戦術本より遥かに理解し易いです。ローカル役や戦術にも踏み込んで書かれてあり、リアルで打ちたいと考えている方にはオススメです。
終わりに!
是非やってみてください!何故かハマっちゃいます。私はちょっとだけやって一時期離れてましたが、久々にやったら忘れられないくらいハマっちゃいました。
さらにmahjongsoftに登録してオンライン大会にも出てみてください!四川血戦ルールの大会は「平日の深夜2:00〜」もしくは「日曜日の昼12:00〜と夜19:00〜」にやってます!
大会出れなくても私に言ってもらえれば、いつでも卓立てますよ!
あとついでに国際公式ルールデュプリケートもよろしく!