ネイルを始めたきっかけ
遠い昔。それはそれは遥か昔の出来事です。
小学生高学年の、おしゃれもよくわからないような年齢だった私は、YMCAの子どもキャンプという泊まりで行われる集いに参加させてもらいました。
その時に、リーダーという役職の大学生ぐらいのお姉さんがいらっしゃって、宿泊先の体育館のようなところで裸足でみんなで遊んでいた時。
そのリーダーと呼ばれるお姉さんのきれいな足の爪に、美しい真っ白な色が装飾されていたのです。
当時の私にとってそれはそれは衝撃的で、その可愛らしい足の爪に目が釘付けになりました。
それまで全く「マニキュア」という存在に触れたことがなかったわけではありません。
親戚のお姉さんが稀に薄くチカチカした桜貝のようなオーロラピンクのネイルポリッシュを、手の爪に施していたことがあり、私もそれを真似したくて、その親戚のお姉さんにねだって塗ってもらったりなどもしていました。
しかし、足の爪に色をつけるなどとは微塵も考えていなかった故に、とんでもない衝撃を受けたのです。
「なんときれいな爪なのだ…」
当時の私はそれがネイルポリッシュで装飾されたものとは理解していましたので、帰宅後早速近所のローソンへ小遣いを握りしめて自転車を飛ばしました。
もうきっと知っている方も少ないかもしれませんが、当時資生堂にはティーン向けの「ヌーヴ」という化粧品のラインがあり、私は真っ先にそのヌーヴのネイルポリッシュの中の白色を手に取りレジに向かいました。
これが初めて自分で買ったネイルポリッシュです。
帰宅した私は部屋に篭り、意気揚々と鼻息荒く自身の足の爪に手に入れたそのネイルポリッシュを塗りました。
恐らく出来栄えは最悪だったでしょう。
けれどとんでもなく大人になった気がして、暫く高揚した気持ちで足の爪を眺めていた記憶が今も残っています。
それからは雑誌などを見様見真似で手の爪にも塗り始め、私のネイルを楽しむ生活が始まりました。
ハイポニキウムの存在などはかなり経ってから知ったのですが、当時ネイルケアの指南書のようなものを手に入れて、ネイルオイルを塗って爪半月や後爪郭をマッサージすると爪がよく伸びるなど、色々な情報に心躍らせました。
元々噛み癖があり、自分の爪にコンプレックスを抱いていた時期もありましたが、ネイルケアを丁寧にしてネイルポリッシュを塗るという行為で自然とそれも解消されていきました。
社会人になってスカルプが流行り始め、ネイルサロンに通ったりもしました。
しかしやはり自身で施す楽しみが忘れられず、ネイルポリッシュやツールを買い漁る日々を続け、ほんの数年前にセリアなどの100均でジェルネイルを揃えられることを知り、ますます楽しみが増えました。
それまでのジェルネイルキットは高い上に欲しい色が揃わず、なかなか手を出せなかったのですが、本当に良い時代になりました。すごいよ令和。
これはネイルポリッシュで楽しんでいた頃の画像ですが、今見ると何だか芋くさいと言うか、ヘンテコです!
爪の形もこの頃は気にしていませんでした。
けれど今この写真を見ると、フォルムって本当に大切なのだなと痛感します。
今や生活するにあたって気分向上の材料のひとつとなったセルフネイルですが、もしこの記事を見ておられるセルフネイラーの方がいらっしゃれば、どんなきっかけでネイルを楽しむようになったのか、お話をお伺いしてみたい次第です。
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