ひとり時間の友、フォークギター
プロフィールに趣味として「ギター」を追加しました。改めて考えると、私の音楽との関わりは小さな頃から続いていたようです。
子どもの頃はエレクトーンを習い、好きな曲を弾く楽しさに夢中になっていました。中学生では吹奏楽部に入り、ユーフォニアムを担当。その後、楽器に触れる機会はなくなりましたが、「またいつか吹奏楽をやりたい」とずっと思い続けていました。
地域には楽団があるのですが、飛び込む勇気が出ず、「普段はどこで練習するんだろう?」といった素朴な疑問も足を止めていました。
音楽は聴くより演奏する方が楽しい
私にとって音楽は、聴くよりも演奏する方が断然楽しいものです。全身で音を感じるあの没入感が好き。ライブに行くことも楽しいけれど、ただ「大きな音」に圧倒されるのではなく、音の振動を身体で感じる感覚がたまらなく好きだと気づきました。
赤ちゃんが「トントン」で眠るのも、子どもが「トントンして」と言うのも、きっと同じような安心感があるからでしょう。乗馬(ホースセラピー)にも「振動によるセラピー効果」があると言われています。音楽も、馬も、そんな振動に癒される体験が共通しているのかもしれません。
ギターとの再会
2024年、仕事の関係でなかなか趣味の乗馬の時間を取ることができませんでした。経営上の大きなストレスもあり、何か新しい楽しみを見つけたくなったとき、なんとなく手に取ったのが、夫のフォークギター。
夫が新しいギターを買って楽しそうにしているのを見て、「ちょっと触ってみようかな」と思ったのがきっかけです。20代の頃にもギターに触れたことはありましたが、当時はなんとなく孤独を感じてしまい、全く続きませんでした。
でも今回は違いました。
最初の難関は「痛み」
ギター初心者に立ちはだかる最初の壁は「とにかく痛い!」ということ。夫の古いギターの硬いスチール弦は、刃物のようで、指先に容赦なく食い込みます。痛みを訴えつつも、お腹にギターを抱え、弦から伝わる深い振動に癒されていく……。痛いけれど、不思議と楽しい。
3週間ほどで指先に豆ができ、一皮剥けて、痛みを感じない「進化した指」に。そして1ヶ月もすると、コード進行をなんとか追えるようになり、「鼻歌の友」ができた瞬間でした。
その後、誕生日に夫がプレゼントしてくれた入門機種は、抑えやすく豪華な音が魅力で、ますますギターが楽しくなりました。
ひとり時間の友として
今では古い歌本やインターネットを使いながら、懐かしい曲のコードを探しては挑戦しています。ポップスならではのコード進行に感嘆しながら、一日の空いた時間に少しずつ弾いています。
出勤前の15分や鍋をかけている間のちょっとした時間。その積み重ねで楽器が弾けるようになることは、これまでの経験から知っています。だからこそ、「いつか」ではなく「今日」を楽しんでいます。
楽器を始めたい人へ
ギター初心者の私が思うに、フォークギターは「ひとり時間の友」として最高の楽器です。誰にも頼らず、ひとりで始められる楽しさがある。音楽を奏でる振動に癒され、毎日少しずつ上達していく喜びも感じられます。
もし楽器を始めたいと思っているなら、フォークギターをおすすめします。痛いけれど、その先にはきっと楽しい時間が待っていますよ。