【1960s-1970s】東部への浸透と反体制の象徴
KENZOです。
'60年代になると、ジーンズはテレビや映画の影響でカジュアルウェアとして認知され始めました。すでに西海岸で一般的になっていたジーンズは、ここからアメリカ東部にも浸透していくのです。
東海岸では良家の大学生たちがホワイトジーンズに興味を惹かれました。いわゆる"アイビーリーガー"です。
彼らは頭が良く、育ちも良い。スポーツ万能でファッションにも敏感。エリートです。ホワイトジーンズは彼らが普段好んで穿いているチノパンのイメージに近かったのです。ホワイトジーンズはチノパンより丈夫だったこともあり、アイビーみんなに受け入れられました。
一方、西海岸ではブルージーンズが若者のマストアイテムとなっていました。学生運動が盛んになり始めたころ、キャンバスはジーンズ姿の学生で溢れていました。
しかしブルージーンズはアイビーたちには受け入れられませんでした。なぜなら、ブルージーンズは不良が穿くパンツという印象が強かったからです。
1964年にカリフォルニア大学バークリー校で起きた、フリースピーチ運動は全米に飛び火し、各地で学生運動へと発展していくのでした。そしてそれは、反戦運動へと変化していきました。
西海岸のファッションもまた反体制精神とともに全米に飛び火しました。そのシンボルとして穿かれたのがブルージーンズだったのです。