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ねぇ、生きててたのしい?

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生きてきておきたことの記録
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#物語

ねぇ、生きててたのしい?3

高2のいつだか。私は猛烈に学校を辞めたくてしかたなかった。
周りにまず馴染めず、かなり孤独であり
その孤独を感じる集団の中に浮いている自分がたまらなく嫌だった。
話しかけたい人にも話しかけれない。友達も、ひとりが嫌でしかたないから関わっていた。

まだ、入学当初は、まだ、気持ちの盛り上がりがあった。
ワクとドキである。
ただ、クラスが割り当てられ、まわりが溶け合うように仲良くなっていく中、同じ中学

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ねぇ、生きててたのしい?2

お兄さんがしたかったことはわかる。

私が死にたく見えていたから、引きずりたかったって。

死にたそうだから死にたいでしょ?って
だからわたしに

「しにたいです」

って言わせたかったんだ
おとしたかった

ただ私がわりとたのしいなんていうから相当意外だったんだろう。
お兄さんはいつも笑わない。何日か一緒に働いているがいつも、常にイライラしているように見える。

人と話していても、笑っているけど

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ねぇ、生きててたのしい?

あるお祭りの出店バイト、朝の準備。
エプロンをつけて身支度している私の横で、煙草を吸いながらお店のリーダーを担うお兄さんが聞いてきた。

パイプ椅子にずんと座って、煙を吐き出しながら、だるそうな顔で、いかにももう色々がめんどくせえ、無理。みたいな経験わりとし終えましたって瞳で、私をみつめてくる。
その目はかなり真っ直ぐだった。

一瞬、どうだろう?
と思った。

「わりと……楽しいです」

体感は

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