包茎手術退院後の体の変化【体験談】
始めに
包茎に悩み、抗おうとする日本人男性は数多に存在すると思う。亀頭包皮炎を患い、仮性包茎から真正包茎へと昇華した私は、手術をすることになった。
※手術をするまでの経緯はこちらをご覧ください。亀頭包皮炎による包茎手術をすることになった|ひっきい
そしてこの記事を書いている1週間前の令和6年11月14日に手術は慣行され、現在は術後1週間が経過している。
※入院から手術、退院までの一連の流れはこちらをご覧ください。包茎手術をした感想と一連の流れについて【体験談】|ひっきい
本記事では、退院後の体の変化について感じていることを記していく。手術という山場を潜り抜けた先には、何が待ち受けているのか。ぜひ最後まで読んで欲しい。
入院から手術までを軽くおさらい
私は2泊3日の入院日程で手術を行った。環状切除という包茎手術の中で基本とされる術式で行われ、脊髄麻酔を施された。麻酔中の排尿補助のために尿道にカテーテルが挿入された。術後は麻酔が切れたことを確認し、カテーテルを抜き、歩行訓練、残尿測定を経て、退院許可をもらった。詳細については包茎手術をした感想と一連の流れについて【体験談】|ひっきいを読んで欲しい。
退院当日
11:00頃に退院をし、2泊3日を過ごした病院の出入り口の自動ドアを潜り抜けた。入院中、防犯の観点から、車を置きっぱなしにすることを禁じられている為、送迎か交通機関の利用を促されていた。入院当日は嫁に送迎をしてもらっていたが、退院の時間は家族は仕事に務めている時間であり、交通機関の利用を余儀なくされた。病院は自宅から約2km程の場所にあり、入院前は、退院時は徒歩で帰ろうかと考えていた。しかしその考えはあまりにも甘く無知な考えであったと感じた。
無事に歩行はできるものの、陰茎にメスを入れられ、包皮を切り裂かれ、縫合され、尿道に5mm程度の管を入れられていた直後に痛みを感じないわけがない。患部が紙パンツに当たるだけで腰が抜けるような痛みを感じていた。そのため陰茎を固定するように、両太ももをくっつけ、ひざ下のみを動かし、超絶小股で歩いた。結果、歩行速度が遅くなった。
歩行に影響を与えるほどの痛みを感じている私はすぐさまタクシーを見つけ搭乗した。タクシーに乗る際に、足をあげてまたぐように乗り込んだが、体に身に着けている紙パンツが亀頭に擦れ、強烈な痛みを感じた。「いたたぁ」と声をあげ、23歳男性とは思えないゆっくりとした速度で、何とかタクシーに乗り込むことができた。運転手のおじちゃんは心配そうに声をかけてくれたが、「陰茎が痛いんです」と公言するわけにもいかず、無言で運転手を手で抑止した。運転手に自宅の住所を告げると、包茎手術を終えた私を乗せた黒塗りのタクシーは悠然と走り出した。タクシーは通行距離に応じて金額が割り出される為、車内に金額メーターが取り付けられていた。初乗り金額からみるみる上乗せされていくメーターを眺めながら車内を過ごした。すると、車窓から見たことのない景色が目に飛び込んできた。自宅から2km圏内の病院から帰宅しているだけなのに、なぜ知らない景色が見えるのか。大通りにある病院からまっすぐ帰るだけなのに、なぜ青々とした茂みが見えるのか。最短ルートとは思えない帰宅ルートを通っていた。指摘する気力もなかったため、現実を受け入れ、時間を過ごした。自宅に到着し、ゆっくりとタクシーから降車した。降車時も痛みに耐えながら、「よっこいしょ」と声を出しながら、ゆっくり、ゆっくり足を踏み出した。陰茎が別の何かに触れない限り、強い痛みを感じることはないが、触れてしまったときは、強烈な痛みが追ってくる。患部の現状と、痛みの度合いを帰路で理解することができた。
丸2日、帰っていなかった我が家の玄関を開け、ようやく帰宅が完了した。手術が終わり、無事帰宅できたことに安堵した。すると玄関ホールの床に、何かがパンパンに詰められているビニール袋が2つ置かれているのが目に入った。私はこれを見てにやけた。
理由は遡ること入院中。手術が終わり、深夜に度々目を覚ましていた時に、嫁としていたLINEである。この時、私は水分の摂取は認められていたものの、食事をすることは認められていなかった。食事を完全に絶ってから約28時間。空腹の絶頂を何度も超え、極限状態に達していた。また、入院してから病院で出される食事以外は基本的に口にしておらず、薄味の食事しか食べれていなかった。退院したら、とにかく味の濃い、ラーメン、ポテチ、ファミチキ、コーラ、モンスターエナジーなどを爆食いするつもりでいた。LINEにて、嫁に対し、「退院後、速横浜家系ラーメンを食べに行く」と宣言するもこれを嫁は却下。「医者から1週間は安静にするよう説明がなされていたため、退院してすぐ、単独行動することを抑止するため」と嫁から返信があった。それに加え、「コンビニで、あなたの好きそうなものを買いだめしておいたから、それを食べて」とメッセージが来ており、これにはさすがの私もにっこり。嫁の提案を快諾した。嫁は俺の好きなもの、今何が食べたいかをおそらく熟知している。なんせ私の嫁なのでね。
ビニール袋をのぞき込むとそこにはピザポテトや韓国のり味ポテトチップス、一平ちゃん、UFOなど、私の好物ばかりが詰め込まれていた。中でもひと際目に付いたのはラッキーストライクであった。私は手術を受けるため、医者の指示で2週間ほど禁煙をしていた。そのため、紙煙草を吸える喜びに歓喜した。すぐに嫁に感謝のLINEを入れると、仕事中にも関わらず、直ぐに返信をくれた。手術明けの旦那を心配してくれていたのだと強く実感した。そして嫁から「冷蔵庫にモンスターエナジー入れてある」LINEをもらった。すぐに冷蔵庫に駆け付けようと足を踏み出したところで、陰茎に激痛が走った。高まる気持ちを押し殺し、ゆっくりと冷蔵庫に向かいモンスターエナジーに手を掛けた。左手にモンスター、右手にラッキーストライクを持ち、ゆっくりと外に出ると、思いっきりモンスターを開けた。開封時の強烈な香りが鼻を突き抜ける。喜びをかみしめて一気に飲み込んだ。生ビールなんかじゃ感じられない程の喉越しを楽しんだ。味がした。味を思い出した。生を感じた。次いで煙草に火をつけると最初の1口をゆっくりと吸いこんだ。2週間ぶりの紙煙草。ニコチンが、タールが、ヤニが私の脳内をかき乱した。目の前が一瞬ふらつき、強烈なヤニクラが襲ってきた。とにかく気持ちが良かった。これもまた生を感じた。
一通り嗜好品を楽しんだ後、韓国のり味のポテトチップスを盛大に開いた。これは昨年、嫁と2人で食べ、すごくおいしかった思い出のポテトチップスである。五感を刺激するよな濃い味で生きていることと、ただただ嫁に感謝した。
その後は言いつけのとおり、ベッドに横になり安静にした。患部の痛み以外は特に痛むことなく、陰茎に精神を集中させてベストポジションを探した。仰向けで膝を少し曲げた姿勢が、1番痛みのない態勢であった。それから何度か尿を足した。様式トイレに座り、体をかがめ、陰茎を触らずとも尿道の発射口が便器の中に入るような態勢で尿を足した。放尿中、尿道が少しだけ痛んだが、耐えられないほどではなかった。
1日とにかくベッドの上で安静に過ごした。夕方19:00頃には、仕事が終わり、帰宅した嫁と入院中の話などで会話に花を添えた。
20:00頃、排便がしたくなったため、トイレに足を運んだ。手術後、初の排便である。通常通り、トイレに腰を掛け排泄をしようとした。私は昔から、排便をする際、催していなかった尿意を感じ、排尿してから排便をする。例にならい、この時も便座に腰を掛けた時点で尿意を催した。これまでは、排尿時の痛みは多少はあったが、我慢できる程度であった。しかしこの時の痛みはとてつもない痛みであった。最初の1滴をひねり出そうとすると、尿道にツーンとした痛みが襲ってきた。尿道の中を針で刺されるような、強烈な痛みで思わず声をあげた。1滴の尿が便器に落ちると共に、尿を堰き止めた。このまま出したら痛みで発狂する。恐怖が襲いかかってきた。驚愕の痛みは排便欲すらも消し去り、私の全意識を陰茎に集中させた。それから急いでスマホでこの状況を打破するべく、原因と対策を調べた。この痛みはカテーテルを抜いた時に、何らかの炎症が尿道内に出来ており、その傷が排尿時にいたんだものだと断定した。この時間帯から急激に痛み出したのは、病院で投与されていた痛み止めが切れてしまったからではないかと予想される。対策として水を飲み、膀胱内に尿を貯め、押し出すように排尿すると記されていた。何がともあれ排尿、排泄が出来ないのは困るので、とりあえず水をがぶがぶ飲んだ。
それから約1時間かけて尿意を高めた。途中何度か排尿にチャレンジしたが、1滴を捻り出すのが精一杯で、声を出して痛がった。カテーテルとかいう悪魔の管はどこまで俺を苦しめるのか。カテーテルに対し、呪うような感情を持ちながら、尿意が最高潮まで高まった。勇気を持って膀胱の扉を開き、尿道への進出を許した。すると案外するっと排尿ができた。しかし痛みは強烈で、「ヴゥゥ」と低い唸り声を上げながら排尿した。排尿が終わると自動的に排便も完了した。
これは個人的な感想だが、包茎手術後、尿意を催してから我慢が出来なくなった気がする。尿意を催したら即漏れる寸前レベルの尿意に昇華する。その結果、痛みはあるものの、生理的に排尿に成功したのだと感じた。逆に膀胱内に尿が少ない状態で排尿を試みると破格な痛みが襲ってくる。おそらくこれもカテーテルが残していった置き土産なのだろう。あいつマジで許さん。
その後は特段大きな問題もなく、軽くスマホを触った後、睡眠についた。睡眠中に痛みで目が覚めることも無く熟睡出来た。
退院当日のまとめ
退院当日は、病院からの解放による天国と、排泄に関する地獄を味わう結果となった。快楽と痛み。喜びと悲しみ。感動と恐怖。多くの感情が飛び交うそんな日になった。
明日の私は何を感じ、何を喜び、何に苦しむのか。分からないから面白い。人生って面白い。
※退院2日目は後日投稿予定!!乞うご期待!