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顧客と従業員の越境・融解・共創が真のCXとなる時代へ-6curry CX-DIVE2019レポート (後編)

6curryの彩です。
先日、CX-DIVEという顧客体験がテーマのカンファレンスに、6curryがケータリング&プレゼンをお届けしてきました。
ありがたいことに、そのプレゼンで話した内容について多くの反響を頂いたので、そのプレゼンの内容を公開します。

前編では、6curryとはの概要説明、及びそれを会員さんがプレゼンしてくれた(!)ということについて書きました。

後編の今回は、6curryがどうやって巻き込み型コミュニティを作ってきたのか、ということを「越境」「融解」「共創」の3つのキーワードで説明します。

越境:お客様ではなく仲間として扱う

6curryの会員さんは、お客様ではなく仲間です。このことは、これまでnoteにまとめたり、6curryKITCHENで伝えたり、繰り返し発信しながら、継続的に伝えています。
具体的に言うと、食器を運ぶのをお願いしたり、お皿を洗ってもらったり、カウンターの中から話してもらったり…普通の飲食店ではスタッフがやるようなことも、敢えて会員さんにお願いします。

そのためにも、6curryでは会員さんのカウンターへの立ち入りは大歓迎。

主語を、自分も含めて「私たち」って言ってもらいたい。そのために、カウンターという、”お客様” と ”提供側” を分け隔てるものを ”越境” して、同じ側に立てるようにしています。
「お客さん」になってしまうと、「これはしてもらって当然」とか「これをしてもらいたい」気持ちが生まれてしまうもの。主体的に「こうしてみたらどうかな?」「これやってみよう」と思ってもらうために、6curryと会員さんの間を隔てるものを無くしています。

融解:会員さんが「6curryの人」になる

”お客様”と”6curry”の分けをなくす、そういう場と空気を作ったことで、最近では、会員さんが6curryの人として行動してくれるようになっています。

具体的には、6curryKITCHENのがどういう場所で、どういう成り立ちなのかを、初めて来た人にプレゼンしてくれたり

他の会員さんの1日店長イベントを自分のSNSで告知してくれたり

精力的に6curryKITCHENを盛り上げてくれています。

こうした流れを起こすために、最初は「プレゼンしてみない?」とお願いしていました。ですが、今では、「そろそろプレゼンする?」と自発的にプレゼンや告知をしてくれます

会員さんのそうした自発的な行動について、私たちが「こうしてほしい」と指示したり、制限をしたりすることはありません。時にはサポートはしますが、それぞれの自主性に任せています。
ささやかな感謝の形として、おかずや飲み物をサービスしたり、新作をつまみ食いしてもらったりしています。あるいは、会員さん自身のビジネスについて、告知をしたり、その場にいる人たちと一緒にお祝いしたり、良い繋がりになりそうな他の会員さんをご紹介したりしています。
会員さんが6curryの人になるし、6curryは会員さんのサポーターになる。そういった関係性を大切にしています。

共創:会員さんと一緒につくる

6curryKITCHENには、会員さんと一緒に作ったものがたくさんあります。カウンターのライトは一緒にペイントしたもの、植木鉢の植物は一緒に植えたもの、メニューの中のビールもソフトドリンクも会員さんに投票で選んでもらったものです。
「私が選んだ」「私が塗った」と、自分のものとして、6curryKITCHENに置いてあるものを語ってほしい、そんな想いから「一緒につくる」体験を大事にしています。

6curryKITCHEN恒例の1日店長。会員さんやスペシャルゲストが、6curryKITCHENで店長としてイベントをするこの企画は、イベントの内容は基本的に1日店長にお任せ。
どんなことをやりたいか?何があると楽しいか?を相談しながら、6curryとしては、どうやったらそれが実現できそうか、という視点でサポートしています。

カレーを待つ間にマッサージを受けられたり、たこ焼きにスパイスやカレーをかけたり、椎茸出汁を飲んで深呼吸をしたり、ペアダンスをみんなで踊ったり…個性的なイベントを週1回以上の頻度で実施できているのは、その企画と実施を会員さんにお任せしているから

6curryが企画する場合、アイディアにも、リソースにも限界があります。会員さんに、それぞれ自分で準備をしてもらうことで、頻繁に、個性的なイベントを実現することができています。(具体的な様子はぜひinstagramのストーリーで!)

6curryKITCHENという場を飛び出して、MIXが起きることも。

サウナ×カレーイベントでは、サウナ会場に出張し、サウナのためのカレーを作りました。この企画ももちろん、会員さんの持ち込み企画。


原宿で行った期間限定のPOP UPの時には、会員さんが販売スタッフとして、一緒にカレーを売ってくれました。当日の販売スタッフは、半数以上(!)が会員さん。また、応援のためにわざわざ原宿まで買いにきてくれる会員さんも多数。一緒に6curryを盛り上げてくれる気持ちを感じました。

カレーをきっかけにして、会員さん同士が繋がり、イベント企画の話が進むことも。

上記は、サウナ×カレー×音楽企画の打ち合わせの様子(笑)繋がりが繋がりを呼んで、企画が生まれるループが生まれています。

自由なMIXの流れが、私たちの知らないところでも生まれるようになってきたので、共通の最低限のルールを決めました。
お互いを思いやること、みんなを混ぜること、楽しむこと、そんな基本の私たちの考えを、共有しています。

6curryがつくるコンテンツ、会員さんがつくるコンテンツ、それらが合わさり、6curryKITCHENというプラットフォームで実現されていく。その流れをつくることで、熱狂が熱狂をうむループを作っています。

6curryKITCHENのまとめ

「お客様と従業員」という従来の飲食店にある壁を取っ払い、会員さんにチームのメンバーになってもらい、会員さんのやりたいことをやりたいようにやれるよう後押しすることで、会員さんが自走してコンテンツを生み出していくコミュニティ、それが6curryKITCHENです。

ちなみに、自ら企画や運営にコミットしてくれている会員さんのLTは3倍以上。
チームの一員だと思ってもらえることで、離脱が起きにくくなります。

新時代のインサイト

これまでは、モノの消費からコト(体験)の消費の時代になった、と言われてきました。しかし、私たちは更に進んで、トキ(ゆるい所属)の消費の時代になってきているのではないか、と感じています。
コト(体験)という一時的なものの消費から、もう少し長い時間軸でみた、ゆるい所属にお金を払う時代になってきていると考えています。

スペシャルな体験というコト消費に加えて、日常も楽しく有意義なものにしたいというトキ消費のニーズが高まっているように感じます。
同じ時間であれば、新しく何かと出会って、そこで何かを作りたい。それは、単純に与えられた体験ではなく、少し時間をかけて何かを生み出したい。
6curryKITCHENは、溜まり場となり、共創を通じて、そういったトキ消費のニーズに応えています。

用意された体験をするのではなく、想像をこえた未来を一緒につくること、それこそが最高の消費になるというのが、6curryの仮説です。
だからこそ、6curryKITCHENでは、会員さんのアイディアを尊重し、サポートし、一緒に実現しています。
それは、私たちの想像を超えた未来を一緒につくっているということだからです。

6curryがターゲットにしているのは「SLASHER(スラッシャー)」
仕事や趣味を通じて、複数の居場所やスキルをもち、越境的な生き方を楽しめる人を、プロフィールの/(スラッシュ)にかけて、SLASHERと呼んでいます。
将来的に、多くの人が、プロフィールに「/6curry」と入れることを願っています。

6curryの取り組みはまだまだ実験の途中。ぜひたくさんの人と混ざりながら、6curryを進化させてもらえたら嬉しいです。
続きはぜひ、6curryKITCHENで!


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