見出し画像

アソシエーションを起点に、地域とともに育むコミュニティ | 6curry&の新たな試み

1. ご無沙汰してます

みなさんご無沙汰しています。6curry&の一平です。

2018年から約4年間、東京で運営してきた会員制のカレー屋「6curryKITCHEN」は、2023年1月に「6curry&」と名を変え、静岡県三島市に移転しました。あっという間に1年半が経とうとしており、驚いています…!
拠点を移してこの1年半で感じてきた「東京と三島の違い」。
いやーー。色々な面で違いますね。
その違いが今、6curryに大きな転換期をもたらそうとしています。
まだうまく言語化できない部分もありますが、今の6curryについて自分が感じていること、これからの6curryについて考えていることを、メンバーと応援してくれているみなさんに”今の言葉”で伝えておきたいと思い、10か月ぶりにnoteを更新することにしました。

2. 6curryの過去と現在

6curryのこれまでを振り返りながら、三島店の特徴をご紹介します。

東京での「6curryKITCHEN」

東京・渋谷&恵比寿での4年間、6curryKITCHENは単なる飲食店ではなく、会員制という形でコミュニティを育んできました。人口もコンテンツも溢れる東京では、不特定多数の集まりが多い中で、「会員制」という環境では安心感が生まれ、自然と人が集まるようになりました。東京での「6curryKITCHEN」は、新しい出会いと刺激を楽しんでもらえる場として育ちました。

三島での「6curry&」

一方、人口10万人(世田谷区と同じくらい)の三島では、東京のような新しい出会いを提供し続けることは難しく、この1年半、地域の特性に合わせた運営を模索してきました。そこで今強く感じているのは、地元の人との関係づくりや、既存の地域コミュニティとの連携の重要性です。
6curryが東京で体現した「店舗単体でのコミュニティ」から、三島店では「店舗起点で地域に展開したコミュニティ」へと大きく変わってきています。
そんな変化に伴い、三島店では、東京のように”新しい人との出会い”を一番の提供価値にするのではなく、「地域ならではの6curryの価値」を考え直す必要があると感じています。
当たり前のことなんですが、、、実はそこまで考え切れずに三島店をオープンしてここまで走ってきたので、今改めて「6curry&の三島での価値」を見つめなおしています。

3. 「つながり方」の違いがもたらす影響

東京と三島の違いは、人口規模だけではありません。
6curry&の運営に大きな影響を与える、人と人、人と情報の「つながり方」も東京と三島では大きく違うと感じています。

東京の場合

東京では、毎日のようにInstagramに6curryの日常が上がっていました。Xで会員を探す方(招待制で知り合いがいないと来店できない仕組みのため)がいたり、メンバーのインフルエンサーの投稿から情報を得たり、店舗でリアルに会話しながらも(懐かしの)Club houseやInstagramライブなどで情報を得る人もいました。新規会員募集やイベント情報の拡散など、自社運営のSNSやプレスリリースなど、オンラインでのつながりから一定の人々が集まってくれました。

三島の場合

一方三島では、地域コミュニティや知り合いからの情報が中心で、リアルイベントや直接のつながりが重要視されています。何かしらプロジェクトを立ち上げた時に、直接的な繋がりのある方にどれだけ応援してもらえるかが重要で、足を運んでのコミュニケーションをどれだけ重ねられるかが問われます。
地域には様々なコミュニティが存在していて、地域でのコミュニティ作りに近道はありません。なので、「つながりのつくり方・広め方」については、東京の延長で考えるのではなく、地域に根付いた持続可能なスピード感を見極めることも重要だと感じています。まだまだ試行錯誤中です。

4. アソシエーションの重要性

一方で自信を持って言えることは、三島のつながり方、東京のつながり方、両方の良さを生かしたハイブリッドなアクションが地域でのつながりを広げるだろうということです。
そこでヒントになるのが、「アソシエーション」という考え方でした。
コミュニティは自然発生的なつながりを持つ共同体です。
それに対して、アソシエーションは「目的を共有する人々」の集まりです。

例えば、
・地元の農家さんの食材を使った安心で健康的な美味しいカレーが食べられる
・畑でみんなで作ったお野菜を使って、スパイスカレー作りを学び、食べる
・焚き火やサウナといったアクティビティを楽しめる

といった、明確な目的に沿って一緒に楽しむことで、結果論として人のつながりが生まれるのがアソシエーションです。
6curry三島店が誰にどんな価値を提供する存在なのか。
それを改めて定義しなおし、その提供価値を目的としてあつまるメンバーの共同体(アソシエーション)づくりにまずは注力していきたいと考えています。
そしてその延長線上で「アソシエーションを入り口にコミュニティへの展開をどう作るか」「三島での価値あるコミュニティをどう作るか」ということも考えていきたいと思っています。

5. アソシエーションからコミュニティへの展開

ちょっと耳慣れない言葉だと思うんですが、東京と三島との違いを実感する中で、6curry三島店では、「アソシエーション」を入り口として、共通の目的や関心を持つメンバーが集まることで強固なコミュニティが形成されていくプロセスを作ってみたいと考えています。
さらに、具体的なイベントや活動を通じて、アソシエーションからコミュニティへと自然に発展させる手段もつくっていきます。
そのための仕掛けとして、6curryお馴染みの「一日店長」や「部活動」は重要な取り組みですが、更に三島だからこそできるコンテンツを作る必要があると考えているので、これから更にチャレンジしていきます。

おなじみの仕掛け

  • 一日店長イベント:メンバーが一日店長を務めることで、他のメンバーとの交流を深める。

いつかやってみたかった「バーテンダー」を一日店長で体験
  • 部活動:特定のテーマや活動に特化した部活動を通じて、メンバー同士のつながりを強化する。

みんなでお野菜を育てる「畑部」の活動

これからやっていきたい三島だからこその取り組み

より6curry&ならではな、食体験や地域色を感じられるような体験価値を模索していきます。

  • 地域イベント:地元の祭りや他のコミュニティイベントでの積極的な参加と支援。

  • 商品開発:食材探訪ツアー、三島の食材を使った商品開発など地域の人との交流機会を作ること

  • 食体験:カレーだけでなく、季節に合わせて三島で採れるお野菜や三島のお酒などを「作り手の話を聞きながら楽しめる」食体験

6.6curryが目指す、これからのコミュニティ


アソシエーションの仕掛けは、コミュニティが形成されてこそ、持続可能なものとなります。単なる遊びの場はアソシエーションではなく、アクティビティであり個人の楽しみとして消化されるものです。

6curryはどんなコミュニティを目指し、どんなアソシエーションを作るのか。
三島店がスタートして1年2ヶ月が経ち、見えてきたこともあるのでそれはまた追って共有していきたいと思いますが、今日ここではひとつ宣言させてください!

三島では、地域貢献につながる「食事体験」をよりオープンな場として運営していきます。

最後に、ここまで走ってきた6curry&三島店ですが、「誰に向けて」というターゲットをまだ明確に語れていません。多様な場を目指す上で、ターゲットを設定することに勇気が必要だったというのが正直なところです。
ターゲットを明確にしていくことがアソシエーションの第一歩でもあるので、チャレンジしようとしています。ターゲットを明確にすることで、今既に6curryを選んでくれているメンバーにも、さらによい体験を提供出来ると信じています。
大事なことなので、またこれも別で書いていきたいと思います。

おわりに

6curry&の新たな試みとして、アソシエーションとコミュニティの関係性をみつめ、地域に根ざした新しいカレー文化を創出することに注力していきたいと考えています。地域の人々と共に学び、成長する場を提供し続けることが私たちの目標です。
これから6curry&が進もうとしている道のり、その先でどんな景色が見えるのか。僕自身もまだ確信はありませんし、手探りでも信じながら進みたいと思っています。

そんな道中から、メンバーのみんなには見える景色を楽しんで、ぜひ一緒に歩んでもらえれば心強いなと想い、書いてみました。
ここからまた発信を続けていきたいと思うので、引き続きよろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?