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サンフランシスコ②〜シリコンバレーと、私的日本イノベーションハブ論〜

さて前回の続きです。例によって長いです。
サンフランシスコから、シリコンバレーのあるサンノゼ(San Jose)へと場所を移します。
*前回のサンフランシスコ・ダウンタウン編はこちら。

1.ゴールデンゲートブリッジ

前回記事で一つ書き残していました。
サンフランシスコには #ゴールデンゲートブリッジ という有名な橋があります。
ダウンタウンから見て北西の方にある全長2,737mの橋で、サンフランシスコでは有名な観光名所です。
ダウンタウンからバスで30分ほどで行けます。

左上、一本ぴょーんと伸びてるのがゴールデンゲートブリッジ。

この橋、歩いて渡れます。
当日、天気も良かったので弊員は歩いてみました(流石に帰り道は車で帰りましたが)。
橋の周りはお土産屋や博物館もあって、結構楽しめる場所になってます。
(お土産自体はイマイチ格好良いのがなくて何も買いませんでしたが、、笑)

橋の下ではサーファーが波を捕まえようと必死になってました。
こんな感じ。外の写真は怖くてよー撮りませんでした。

ニューヨークのブルックリン橋もそうですが、橋って良いですよね。
どうやってこんな構造物が重さを維持してるんだろう、という建築学的な興味もあり、
橋の上から、街を見渡せる感じがするのも、好きです。
日本にもしまなみ海道みたいに自転車で渡れる橋があるので、やっぱり水辺って良いなって思うわけです。
ちなみに全くの余談ですがゴールデンゲートブリッジは瀬戸大橋と姉妹関係にあるそうな。

2. サンノゼ訪問

さてこっちが本題、12/28にサンフランシスコから #サンノゼ へと場所を移します。
サンノゼというとピンと来ないかもしれず、「#シリコンバレー」という方が伝わりやすいかもですね。
どちらも同じカリフォルニアに位置するのですが、サンノゼは
サンフランシスコからはCaltrainという鉄道に乗り、1.5時間ほど南に下ったところで到着します

実は今回アメリカに来た最大の理由がシリコンバレーでした。
仕事でGoogleのAIを使ってるうちにどんどん興味が湧いてきて、ましてや今年の年末年始は9連休。
それなら歴史的円安も顧みず、一度Google本社に行ってやろうと思いました。
加えてシリコンバレーにはスタンフォード大学(Stanford University)という全米屈指の優秀な大学があります。
Steve Jobsが講演したことでも有名なとこですね。
その他だとEron Muskとか、GoogleのLarry Pageとか、今の世界で有名な人は大体スタンフォードかすってる気がします。

(このスピーチは何回聞いても本当に名作だと思います。ちなみにジョブス自身は自分でも話してますがスタンフォード中退です)

優秀な大学と、優秀な起業家が集まって、世界に名だたるイノベーションを生むのがシリコンバレーという場所ですが、
そこに何があるのか、実際どんな場所なのか、と見てみたかった訳です。
アニメファン的には「聖地巡礼」とでも言うんでしょうか。

サンノゼには12/28〜12/31夕方まで、滞在時間にして3日間。
(これは、ちょっと長すぎました。基本的に田舎なので)
ホテルはMountain Viewという場所に取りました。
サンノゼのダウンタウンからは少し離れますが、テック企業を回る拠点としては悪くなかったです。ここもMarriottのポイントで予約。

Google

Google store。弊員はYouTubeのタンブラーとボールペン、ドロイド君人形を購入。


Googleplexと呼ばれる敷地の中はこんな自転車で走り回れます。
(一応聞いてみたら建付けは従業員専用だけど、黙認されてるらしい)
ドロイド君を探せ。いろんなパターンがいます。
Googleマーク、の奥に見える茶色いやつ、名前なんやっけ。。

Apple

近付くにつれApple感が出てきます。
ショップ。ぶっちゃけ表参道のAppleストアとそんな変わらず。
Tシャツ購入。今度着ます。
AppleはGoogleと違い敷地の中をぐるぐるしたりはできず。

Adobe

Adobeです。こんなのもあります。

Stanford University

なんかハリー・ポッターぽくて良い。歴史を感じました。
BOOKSHOPでお土産も買えます。カレッジプリントのChampionのリバースウィーブのスウェット購入。

その他、サンノゼ付近にはMeta(Facebook)とか、IBMとか、色々あります。
時間がなかったり、閉まってたりで、そっちはあまり行けてませんが。

3.私的シリコンバレー(或いは、イノベーション)論考

色んな所を回ってみて、じゃあ実際シリコンバレーに何があったのか?というと、極論「何も無い」
ニューヨークや東京のようにビジネス街でも無ければ、ダウンタウンも割と小規模です。
シリコンバレーはその名の通り「シリコン(珪素)」の産地という事もあり、珪素を使う半導体産業を起点にIT企業の聖地になったという話もありますが、
ひたすらに、だだっ広い盆地が広がっていて、その中にぽつり、ぽつりとGoogleとか、Appleとか、ビッグ企業が点在してる感じです

まずアジア人が多い。中国・インド・稀に韓国、という感じでしょうか。
日本人は見ませんでした。
テック企業が多い土地柄、技術職として働くアジア系の人が多い事もあって人口比率的にそうなっているようです。
(例えばGoogleの場合、アジア人の比率が50%近いそうな)
自分もホテルの隣のインド料理屋で晩飯食ったりしてましたし、
アジア系が多いと、同じアジア人として安心感はありますね。治安も落ち着いてる印象。

「アジア人」=「理数系強い」というのはアメリカの一般的なステレオタイプだそうですが、確かにそうなんでしょうね。
日本人も同様に、文系・理系問わずに高等教育までみっちり数学の勉強をする訳で、
ベースとなる数理能力は、国単位で見た時に割と高いんじゃないかなと思います。
日本の教育システムに賛否両論はありますが、理科・数学みたいに公理・定理をしっかり叩き込むという意味では、
教科書至上主義的教育も、それはそれで機能している面はあると思います。
(逆に英語教育なんかはもっと良いやりようがあると個人的には思う)

そういう意味で、日本人を一度も見る機会がなかったのは少し寂しい
東アジア括りで見た時に、中国人・韓国人に出来て、日本人に能力的に出来ない事って、
基本的にないと思うので、やっぱりマインドセットの所が主になるのかなと。
アメリカの大学とかでも、中韓の留学生は溢れてますが、それに比べて日本人は少ないですよね。

あと、シリコンバレー自体が一つの生態系みたいになっているんだなあと思いました。
ベンチャー企業、優秀な大学に加えて、そのベンチャーの成長を後押しするベンチャーキャピタル(VC)の存在も欠かせず。
セコイヤ、コースラ、A16Z、、このあたりがシリコンバレーの成長に及ぼした影響は極めて大きいですね。
(NewsPicksが出してる以下の本がわかりやすく説明してます)

実際に訪問した後で、別に大都会でなくても世界を変えるイノベーションは作っていけるという事を感じています。
多様な人々が意見をぶつけ合い、優秀な人材を支える教育機関があって、それを経済的に支えるVCがいる、という
一定の条件が揃えばイノベーションが起こる、という事が「シリコンバレーモデル」として呼ばれていたりします。
(逆にそれが「排他的だ」っていう批判の声もあるのですが)

さらに言えば、世界経済はアメリカが牛耳ってるように見えますが、
別にアメリカじゃなくても良い訳です。日本もそうなる素地は十分にある。
Grabはシンガポール・Spotifyはスウェーデン・TikTokは中国ですし。
それは東京でも、大阪でも、つくばでも良いハズ。
AppleやGoogleのような企業がつくばから出てくるような未来は、結構ワクワクするものですね。
最近だとSakana AIとかOpen AIのアジア拠点が東京で動いてたりして、かなり楽しみだと思って見ています。

これが中国になると、米中対立みたいな話もあって中々世界浸透というわけには行かない。
加えて、いくら場所を問わないとは言っても、集まってくる資本は経済規模にある程度比例する部分もあり、
都市が小さすぎるとビジネスとして成り立たない、という面もあるかもしれません。

そういう意味でも、地理的にも米中の中韓に位置し、少子高齢化とはいえ1億の人口市場も、
経済規模も通貨の信用度もある日本は、かなり良い環境だと本気で思います。

米中をしっかりグリップして国際関係を保ったり、少子化対策を練ったりするのは、政界がやること、
一方で、イノベーションを生み、世界を変えるビジネスを作っていくのは、経済界がやること。
官民がしっかり連携して、今後日本が世界のハブになっていく未来を描いてみたいと
私もそんな事を密かに考えています。アイデアに国境はない、という事を信じたい。

4. おまけ:アイスホッケー

たまたまサンノゼでアイスホッケーの試合やってたので、観てきました。
San Jose Sharks対カナダ(Calgary)のチーム。
結局Sharksは負けちゃいましたが、序盤から殴り合いの乱闘あり、取って取られての攻防戦ありで、
フィールド/アイスに関わらず、ホッケーって良いスポーツだなと思いました。

ちなみに、Sharksが試合に負けた後、酔って悪態付きながらスタジアムを出る地元の男たちがこの旅で一番治安悪かった気がします。笑

SAPセンター。ビール1杯2,000円は泣ける。。
ちゃんと乱闘シーンもあり。笑

観光地としての面白さは別にないですが、イノベーションはどうやって起こるのか、といった事を
色々と考えた3日間でした。そしてそれは自分のキャリアについて考えることにもつながってきます。
「変化を起こす」って、やっぱり考えるだけで少年的なワクワクを掻き立てます。
自分のキャリアも、その延長線上に築いていければ、と思った次第です。

次はLA編、アメリカ西海岸旅も締めくくりです。


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