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わたしは自己表現…しているらしい。
わたしっぽさが投影されすぎている参考資料からの脱却(中)
まだ頭の中で浮かんだものをひとまずそのまま残しておくために記録する。
カウンセリングで対話をしながら得た気づき。
以前イラストレーターになりたくてとにかく自分の絵を増やしたかったとき、わたしはとりあえず身近なものを題材に絵をかいていた。
自分が食べたおやつ(パンケーキ、たいやき、ドーナツetc…)、花…それらを色えんぴつや水彩絵具を使って描いた。
それは作品だけれど「作品」ではない。わたしという人間がなにができるかを示す資料のひとつだ。
学生の頃から愛用している大事な色えんぴつと水彩絵具、仕事にするなら得意を武器にするべき、と考えそれらを使って絵を描いた。
その後わたしは仕事を獲得できたかはさておき、現在描いているアルパカの絵。これは「作品」として認識している。なにかに使ってもらおうことを想定して描いてはいない。
はじめは水彩紙にアクリル絵具で描いていた。紙の目が残る点はすきだったのだが、何度も色を塗り重ねるのでだんだん紙が耐えきれず毛羽立ってしまうことが気になり、キャンバスに変更した。さらに絵に動きも付けたくなり絵具にメディウムを混ぜて凹凸や筆の動きを見せるような描き方になった。
正直自画自賛なのだが色えんぴつで描いた絵の中にも気に入っているものはある。でもあまりにも わたし すぎるので、それを「作品」とは言いづらい。…というか、目の前にあるものを書く場合、またはそれを写真にしそれを見て書く場合、わたしの中では絵を描くというよりも色のゲームをしている感覚のほうが大きいのだ。
目の前のモノの色をどうすれば紙の上で再現できるかゲームだ。
何色を先に塗ろうか、この色を重ねよう、影はこの色か…などと持っている限られた色えんぴつを駆使して、時々は水彩絵具も使いできる限り近づけていく。
そのときのわたしは繰り返しになるが、絵を書いているというより、色を再現しているだけなのだ。手に馴染んでいる道具で描いた、ただの絵。
そして当時の気持ちも汲み取るとわたしという人間の参考になる、ただの絵。
つまり鑑賞するためのものではない(わたしの中では…)
色を観察し再現していくことはとても楽しく描いたものに愛着はあるが、作品かと聞かれると首を傾げたくなる。
アルパカ絵を水彩で描いてみたこともある。
それはなぜか緑色(草原のような)のアルパカでわたしの中で上手くいかなかったもので、上手くいっていないながらも、やはり わたし っぽさが見え隠れしてなにか違う、と感じた。
おもしろくないと感じた。
話は今日のカウンセリングになるのだが、わたしは自己開示することに昔から抵抗感がある。質問をされるのが苦手だ。わたしのことを聞いてなにか面白いのか?聞いてどうなるのか、話を聞いてくれている視線が緊張(いやだ?)する、話し終わったあとの僅かな間がなんだか嫌、などを思う。
初対面やまだあまり交流が少ない人に踏み入ったことを聞かれるとこう思うのだ。気のおけない友人に対しても「最近なにがすき?」という質問をされるとどう答えようか一瞬迷う。
(相手がそれを知らなかったらどうしよう、話が続かないのでは…などと思う)
そして色えんぴつ画のわたしっぽさから逃れるように、キャンバスにアクリル絵具に移行していった経緯を一通り話していたら心理士さんに「今の描き方で自己表現できているのならそれはいいことだと思いますよ」と言ってもらったのだ。
そうか、わたしは今自己表現しているのかぁ、となにを今更…なことに気がついた。(一旦、筆を置く)
●色えんぴつと水彩で描いたもの
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●アルパカ作品
初期アルパカ
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