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『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』2期第11話 感想・考察【後編】朝香果林について
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』2期 第11話 感想・考察【後編】として、Bパート 朝香果林を中心について書いていきます。
【前編】はこちら
“未来へ進む姿”と“残された時間”
序盤は一貫して果林および視聴者へ“未来へ進む姿”と“残された時間”を意識させるシーンが続きます。
■学校へ向かう途中、ジョギングをしている愛と璃奈に遭遇する場面。
果林「おはよう。2人でジョギング?もしかして、いつも走っているの?」
璃奈「体力付けて、応援してくれる皆にもっと応えらえるようになりたいから。」
果林「そう。偉いのね。」
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ここで果林は、1年生の璃奈が残り2年間の学生生活を見据えて
スクールアイドルで居られる未来のために進んでいることに加え
3年生である自分自身との残された時間の差を感じます。
■かすみ、しずく、ミアが勉強している場面。
ミア「子犬ちゃんは何を書いているんだい?」
かすみ「誰が子犬なの!同好会の予算申請書だよ。休憩の間にちょっとでも書いておこうと思って。」
ミア「へぇ、ちゃんと部長してるんだ。」
しずく「そういえばミアさんって、短期留学でこの学園に来たんだよね。いつまで居られるの?」
かすみ「短期ってことは、すぐに帰っちゃうってこと?」
ミア「帰らないよ。やっと夢に手を伸ばしたばかりなんだから。」
来年度の活動のために、同好会の予算申請書を作成するかすみ。
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同好会を通して手を伸ばすことのできた「夢」をこの先も追うことを決心しているミア。
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それぞれがスクールアイドルとしての未来へ進んでいく姿を実感します。
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■歩夢、侑、ランジュが話をしている場面。
ランジュ「ちょうどいいところに来たわ。」
果林「どうしたの。」
ランジュ「今、歩夢と侑に話を聞いていたの。どうしたらあなたたちみたいに、パフォーマンスができるのか知りたくって。」
果林「あたしたちみたいに?」
ランジュ「仲間と高めあったり、ファンと一体になったりってことよ。」
侑「ほかの皆にも聴いているんだよね。」
果林「そう。頑張っているのね。私で良かったら協力するわよ。」
~略~
侑「そしたら個性的でバラバラで、でも心を合わせてひとつにもなれる、最強の12人になっちゃうね。」
歩夢「12人じゃないよ。」
ランジュ「13人でしょ!」
ランジュ自身は、Aパートの2年生勉強会で言っていた
「ステージで皆と一緒にパフォーマンスをするっていうのが、今の私にはまだ難しいと思う」部分を克服するために、前に進んでいます。
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未来への成長とともに今の同好会13人としての残りの時間を意識させられます。
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■せつ菜、栞子の生徒会室での場面。
栞子「菜々さんは、次も会長に立候補されるんですか?」
せつ菜「いいえ。私は次の選挙には出ません。生徒会長として叶えたかったこと、果たすべきことは全てやり切ったつもりです。残りの学生生活はスクールアイドルに捧げたいと思っています。」
栞子「そうですか。私は、皆さんのおかげで、スクールアイドルとしての一歩を踏み出すことができました。でも、皆さんの夢を応援し、サポートしたいという想いが今もあるんです。この学園の皆さんのために働きたい。私、生徒会長に立候補します。」
せつ菜「えぇ。栞子さんは、栞子さんの叶えたい未来を創ってださい。」
せつ菜は2期6話で生徒会長とスクールアイドルを統合し、残りの学生生活をスクールアイドルに捧げる選択をします。
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栞子は軸となる「誰もが幸せになれる世界。私が望む世界。」のために
2期7話で言っていた「私の適性は、皆さんを応援し、サポートすることです。」という言葉の通りに、適性を生かして未来へ進んでいく決意をします。
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今と未来
立ち止まり空を見上げる果林。
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お台場海浜公園へ向かう道中、女子中学生2人とすれ違います。
生徒A「私、来年ニジガク受けようと思うんだ。」
生徒B「え?私もだよ!」
生徒A「本当に?いっしょに行けたらいいね~!」
生徒B「そうだね~!」
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彼女たちが入学する未来には、果林はもう虹ヶ咲学園には居ません。
また、彼女たちは”今の虹ヶ咲学園”を見て、入学をしたいと考えています。
これは、Aパートの部への昇格問題の際に”今の私たち、すなわち同好会で居続ける選択”をした同好会メンバーに対する肯定でもあります。
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3年生 朝香果林の心境
海を眺める果林のもとへ、様子を心配したエマと彼方がやってきます。
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しかし、隣駅からわざわざ走ってくるほど心配していても、
エマと彼方は、果林に問いかけるようなことはしません。
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果林自身に心配してやってきたことを勘付かれた後も、
冬の寒空のもと、日が暮れるまで果林の言葉をただただ待ちます。
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これまでの同好会での日々で深めた仲が窺い知れます。
1期5話のエマなら、果林に問いかけていたかもしれません。
そうなった場合、果林は
1期9話で弱さを見せられるようになったとは言え、
2期4話でモーニングコールを提案したエマに対しては、ユニットに専念する時期に余計な心配を掛けないよう断っている部分もあるため、出てくる言葉も変わっていた可能性も考えられます。
そして、果林が自ら口を開きます。
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果林「同好会、まだ始めて半年ちょっとだけれど、想像以上に楽しくて、充実した時間だったわ。みんなで沢山のことを叶えていって、私たちの在り方もしっかり考えて。
明日へ向かって、確実に進んでいる。これからも色々なものが変わっていくなかで、ちょっと思っちゃったのよ。3年生の私たちは、最初にここから居なくなるんだなぁって。」
エマ「寂しくなっちゃったんだね。昨日までの時間が、楽しすぎたから。」
彼方「わかるよ。同じ気持ちだから。」
彼方「寒いねぇ〜。」
果林「もう冬だもの。」
エマ「でもね、果林ちゃん。昨日や明日のことで悩んでいたら、楽しいイマが過ぎちゃうよ。」
彼方「そうだね。毎日イマを全力で楽しんでいけば、きっと寂しいだけじゃない未来がきてくれると思うよ。」
果林「そうかもね。私、スクールアイドル同好会が好きよ。1人で歌うのも、誰かと歌うのも、皆で歌うのも、全部好き。
もし次に何かやるなら、今の私たちを…。そうね。それがいいわ。ひとつの種類じゃなくて、ひとりひとりが違う私たちで。」
※タイトルに含まれる”イマ”と、通常の”今”の使い分けについて、台本上の表記が不明なので「イマ=今の私たち同好会で過ごす時間」としています。
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この場面、果林がどれほど同好会という居場所を好きでいるか、ひしひしと伝わってきます。
1期5話では
「皆でひとつのことに向かって、悩んだり言い合いしたり笑ったり。くだらないと思ってずっと遠ざけてきたことが、全部、楽しかった。でも私は、朝香果林はそんなキャラじゃない。クールでカッコつけて大人ぶって、それが私なの。」
と言い、素直になれずにエマを突き放していたあの果林が。
これまでの日々を通して、同好会の本質に触れて全部好きだと言っているんです。感慨深いにも程があります。
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また、3年生のなかで果林がはじめに”卒業”に触れた理由について、
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会TVアニメオフィシャルBOOK2』58頁の河村監督の果林に対する解釈が素晴らしく、涙しました。
オフィシャルBOOKを読むと、恐ろしいほど作品とキャラに対して全身全霊で向き合い、想いを乗せて創っているのが伝わってきます。
続いて、果林の提案を聞いた同好会メンバーが走り出すシーンです。
歩くのではなく、走っていることからも彼女たちの気持ちが計り知れます。
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ひとり遅れを取ってしまうミアの手を引く璃奈。
Aパートでの愛さんとの朝ジョギングを経て、体力をつけて成長した璃奈だからこそできることです。
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1期2期通して虹ヶ咲は本当に、
そのキャラが、そのキャラにしかできない意味と根拠のある言動をしているのが魅力的です。
少し話が脱線しますが、璃奈に関しては
2期9話で同好会メンバーの中で唯一「他者の目」を気にして夢を諦めかけた璃奈だからこそ、同好会がどのような場所かを伝え
同じく「他者の目」を気にして夢に手を伸ばせなかったミアを救っています。
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そして、同好会13人が集まります。
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いつもは一歩引いて、ここぞという時にだけ助言をする程度だった果林が中心となり、この笑顔です。
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ここで少しだけ部長かすみの話を。
璃奈「これまで支えてくれた皆に、ありがとうを伝えられるかな?」
かすみ「届けようよ!」
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2期10話の花火の終盤にて、しんみりとした空気を破ったり、
2期11話にて、部への昇格問題を皆の前で切り出したり、
かすみの正直で真っ直ぐな性格の良さが現れていてとても好きな場面です。
そうして彼女たち13人は、今の私たち同好会にしかできない
ソロもユニットもグループも全部詰め込んだ最高のライブに向けて走り出すのでした。
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以上、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』2期 第11話 感想・考察【後編】でした。
ここまで読んでくださった方が居ましたら、誠に感謝申し上げます。