檸檬企画:第2弾 冬の庭を思い出す

夏の庭を終え、ぼんやりとまた企画がやりたいなと思いながら過ごしていた矢先、檸檬が檸檬を始める前からSNSを通して知り合っていた人物がバンドを始め、「ハポンに出たいのだ」という相談を持ちかけられた。それは是非とも観てみたいということで、店長に話を繋ぎ、無事ライブが行われた。バンドをやっている知り合い的な存在はわたしにとって初めてで、なんだかとても深く感銘を受けたことをよく覚えている。何かの帰り道に、またライブが観たいと素直に思ったということを伝えると「企画いいね、実はこの人が観たいんだよ…」という話の流れになり、じゃあ企画しても良いですか!ということで、冬の庭はスタートしたのだった。(朧げな記憶を辿るとするならば…)

この人というのは、横沢俊一郎さんのことである。

それから、アートワークが素敵すぎて尊敬の念を抱いていたこみゅにけいしょんことイラミナさんを檸檬側からプッシュし、更に先述したハポンでのライブに出演していたDIY精神溢れるzzzこと伊藤蓮太郎さんをお呼びする形となった。振り返ってみると、繋がりが繋がりを呼び、一つの大きな輪っかになるそんなイメージがぐるぐると浮かんでくるような話である。「わたし(人間)にとっては小さな一歩だが檸檬(人類)にとっては偉大な一歩だ」的な話でもある。大袈裟かもしれないが、二歩目は二歩目で、今後の方向性を左右する重要な局面のように、当時ひしひしと感じていたのだ。

この四組に共通していたことといえばやはり、宅録。そして《DIY精神》である。《DIY精神》…この言葉、今や檸檬を語る上で重要なキーワードとなっているが、発端はまさしくこの企画であると言える。

檸檬も自分たちで何かDIYをしようという話になり、わたしはフライヤーを自作することにした。これが初めてのフライヤー作りとなった。デザインに関して、とても尊敬していたイラミナさんからまず一番にお褒めの言葉をいただき、「フライヤーが良いと、ライブをするモチベーションが上がる」という言葉が凄く胸に響いたのだった。現在、実際に自分たちが出演する側に立つことが増え、この言葉が実感とともに更に深く理解できるようになった。拙いデザインを世に放つ瞬間は物凄くひやひやとしたが、何事も経験である。恥ずかしがらずにやってみてよかったことの一つとして記憶に刻まれた。気づけば、フライヤーの無いイベントに出演する際に自分たちでフライヤーを作ったり、依頼を受けて製作するという機会もいただくようになったのだった。

それから、二人で会場BGMを100曲選曲するだけでなく、実際にCD(10曲×10枚)にし、更にそのジャケを手作りしてお土産として欲しい方にプレゼントしてみようということになった。これが実は一番大変だったような気がする。ファミレスで地道に作業をした日が今の檸檬に確実に繋がっていると信じたい。

そうして、気づけば季節は秋を飛び越え、冬になっていた。

迎えた当日。当時の感想はこんな感じ。

冬の庭、ありがとうございました!

喜びの声をたくさん色んな人からいただき、ほんとうに嬉しく思っております。褒められると素直に嬉しいものですね…
名古屋にもいいイベントがあるんだな…と言ってもらえたのがなんだかジーンと胸にきました。
楽しい!って思っていたら、一瞬で終わってしまったので、ほんとうに名残惜しいです。いや〜我ながらとっても最高な組み合わせだったなとしみじみ思っております。

快く出演をOKしてくださった出演者の皆さま、寒い中お越しいただいた皆さま、ハポンの皆さま、相棒のノンちゃん…ほんとうにほんとうにありがとうございました。また檸檬、楽しいこと考えていきます。

楽しいことを今でも考えて続けることができていて嬉しいなあと思うのと同時に楽しいという感情を見失わないようにこれからもしていきたいなあと思った。

第二弾目ということで檸檬を知ってくださっている上で来てくださった方達も居た。そんな中で、ミレーの枕子さんとはこの日がついにお会いすることができた日であった。(はず、朧げな記憶を辿るとするならば…)

そう、冒頭に登場した檸檬が檸檬を始める前から知り合いだった人物とはミレーの枕子バンドに所属しているギターの林さんことハヤさんのことだったのだ。

時は流れ、2023年。ミレーの枕子さんの応援を続けていた私たちはこれまでに檸檬企画に出ていただけないか?とお誘いしたこともあった。叶わずではあったけれど、バンドという強い味方を得た枕子さんの演奏をまさかの共演という形でついに私たちは目にすることができるのだ。なんという光栄な機会。

長くこうして活動を続けていると、残念ながら会えなくなってしまった人も居るけれど、夢のような出来事にもしばしば遭遇することができるから私たちもまだまだ頑張りたいなという気持ちになる。この気持ちを手放さずに生きていきたい。去年の年末には東京でイラミナさんと共演する機会もあったのだ。お会いできて、とっても嬉しかった。常に何かを発信している姿を褒めていただいたのだけど、イラミナさんこそ、そうなのである。新しいバンドを始めたとのことで、これからも引き続き応援していきたい気持ち。

みんな、みんな輝いている!

さて、明日はミレーの枕子バンド企画「秘密の行事」がハポンで開催されます。わたしは今から作りたてほやほやの新曲をしっかりと披露できるように修正を重ね、録音し、ノンちゃんに送るというタスクを達成したいなと思っています。

このイベントへのお誘いをいただいた時、たまたま秘密というワードが出てくる曲を作っていたので、それならば初披露は明日が良いなと思い、何がなんでも間に合わせたいです。一度つけたメロディーを一回全部外して組み直すという荒技を今回はじめて使ったので、頭が爆発しそうになりました。曲の中身がより伝わるようなメロディーになるように思い切って変更してみてよかったなあと思います。久しぶりに納得のいく曲を作れたような気もします。差し迫った時に限って良い曲が生まれるこの現象はなんなんでしょうか。これを書いている今も実は気持ちがワタワタとしています。おそらく、追い込めば追い込むほど良作が生まれると過信しすぎている節も少なからずあります。

是非とも多くの方に聴いていただきたい一曲なので、お時間ありましたら、明日、もしよかったら来てください。超新曲、間に合わなかったらごめんなさい。お待ちしております。

セトリも今回、半数が新曲というシークレット感強めに組んでみました。ここ最近はセトリを考えるのが楽しくて癖になっています。イベントによってそれぞれ特色が違うので、自分なりに理解して、より良いイベントになるようステージを表現することによってお力添えできるように努めていきたいのです。そしてそれは今の自分にとってその日の洋服を選ぶようにとても楽しいことなのです。まさしく、同じライブは一個もないなあと思っています。

🌼new live💐

2023.5.3(水祝) @KDjapon

✴︎ミレーの枕子presents『秘密の行事』✴︎

檸檬
消防ロッカーズ
後藤匠
ミレーの枕子

open/17:30 start/18:00
予約当日ともに¥2400 D別

そして、最後にこの素敵なお花が描かれた可愛らしいフライヤー。なんとハヤさんの手作りです。脈々と受け継がれていくDIY精神に乾杯。


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