石野プロ
本当に自分が頭があがらない人が世の中に一人だけいます。
少し前に闇バイトのルフィに強盗の被害に遭って3000万を奪われた中野の実業家、自分はずっと出会った日から社長と呼び続けているその人です。
社長の下で仕事してる時期もあり、麻雀もよく一緒にやりました。自分がギリギリ生きてこれたのも社長に教わったおかげと今も思っています。
ある日の麻雀、レートは今の歌舞伎町フリーとそんなに変わらないぐらいですが、その当時のフリーの二、三倍でした。
後にMリーガーになった村上プロ、滝沢プロ、社長、自分の四人でした。
東風を20回ぐらい打ってから飲みながら色々話すのが恒例でした、たまたまその日の雀荘に二人のプロの知り合いの石野プロがいて、飲むことになりました。
もう麻雀プロを辞めてだいぶ経つので石野プロを知らない人も多いかもしれませんが、丁度麻雀界で起きた事件で協会のAリーグから降級したばかりの頃でした。
事件を知らない人に簡単に説明すると協会Aリーグ最終節に降級争いをしていた、石野プロとあるプロ。
そのあるプロはその方の奥さんと同卓でした。夫婦でAリーガーだったのです。
奥さんはたしか残留が決まっているポジションでした、そこで夫に不可解な放銃を何回かしたようです。
後にルール改正がされたと聞きましたが、石野プロは不本意な形でその方との争いに敗れ降級しました。
実際麻雀は強くなく、この事件がなくてもいずれ降級したと思われます、実際そのあと莫大なマイナスで負け続けてプロを辞めています。
そのお酒の席でのやりとりで印象に残った二つを書きます。
石野プロが酔っていたのかもしれませんが、このような話を始めました。
「麻雀プロでも自分とか村上さんクラスになればプロじゃない人達と100ゲーム打って負けることはないですよ」
この言葉に麻雀にかなりの自信を持っていた社長も自分も、こいつは何なんだみたいな雰囲気になりました。
空気を読んだのか村上さんが
「そんなことないですよ、麻雀強いプロ以外の強い人はいくらでもいるし、100ゲームで結論でるならかなりの力の差が必要になるから、その考えは間違いだよ」
本心からの言葉なのか、我々に気遣っての言葉なのかわかりませんが、ピリッとした空気が和らぎました。
自分の感想は石野プロぐらい下手がそれ言うなよの気持ちと、同じぐらい麻雀プロだったそれぐらい言って欲しいなのに気持ちでした。
そもそも麻雀って誰でも自分が一番強いとか、これは俺しか上がれない手順だ、なんて思う瞬間あるじゃないですか?
麻雀プロになると決めた以上、他のプロや街の腕自慢なんかに負けない気持ちで続けて欲しいと思ってるので、麻雀プロはただの競技麻雀をやりたい集団という考え方は事実でもそれを語るのは悲しいんじゃないかなと思ってます
あと一応その場に滝沢プロもいたのに名前出さない点も石野プロがダメだろと思います、ただ滝沢さんはその当時から名前は売れていても、少し力は足りない印象は確かにありました
話題が変わってそれぞれの女性観みたいな話になりました。
石野プロが
「滝沢はイケメンだからモテるだろ、女性経験は何人ぐらいあるんだい?もう百人斬りぐらいしてるの?」
わりとデリカシーない質問を投げかけたのです
滝沢さんはゆっくり指を折りながら
「八人ですね」と答えました。
その答えに石野さんが
「それは少ないな、俺よりも少ないよ、一般の人より少ないよ、少し恥ずかしくないか?」
と小馬鹿にする感じで言いました。
すると滝沢さんは
「自分は本当に好きになった人が八人だったので、少ないとか多いとか考えたことなかったです」
今でもこの言葉が忘れないし、滝沢プロが人気ある全てが詰まってる気がします。
麻雀プロで有名になったら俺は有名なんだみたいに新人や麻雀女子を口説いている人が多いなか本当に素晴らしいと思い、滝沢さんのチンコの垢を煎じて村上さんや長村さんに飲ませてやりたいと心から思いました。
Mリーグを見てる限りやはり滝沢さんは少しトップ層と力の差はあるようにおもいますが、嫌いな人はかなり少ない気はします。