彷徨える麻雀プロ6
大切な話があるんだ真田にそう言われて歌舞伎町に呼び出された山脇プロは
告白される?ひょっとしてプロポーズでもされるのではないか?と思い、お気に入りのワンピースとアクセサリーをつけながら自然と足早になっていた。
その日の夜山脇プロは意味深なツイートをする
ありえない、アホか
この一言のツイートが全てを表していた
真田槐は待ち合わせの場所で開口一番
「このあとハプニングバーに行って、愛を確かめにいかない?」
唖然とする山脇プロの手を強く握ると
「一番街にあるハプニングバーいいらしいんだ、とりあえず見学だけでも行こうよ」
山脇プロは手をふりほどくと泣きながら歌舞伎町を走って逃げた
カフェで2杯目のコーヒーを頼む頃には落ち着いて、先ほどのツイートをできるまでにはなった。
恋愛に絶対の正解はなく、単に二人は結ばれなかった運命だったのかもしれない、しかし自分の本当に好きな女性をハプニングバーに誘って振られた真田槐ほど攻めた恋愛をした漢を自分は知らない。
ほとんどの人がこれを作り話と思っているが、事実で本人もこの話を今では笑い話として語ってくれる。
しかしその当時の真田槐はこの話はタブーであり、ハプニングバーの事を呟き続けるあるアカウントをブロックした。
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真田塊のアカウントである、知らない人がいるなら是非真田塊のアカウントのツイートを掘り起こしてほしい。
誹謗中傷に厳しいこのご時世にいくら裏垢でも許されない内容を呟いている。
空想部分もあるが真田槐の気持ちはほとんど真田塊のツイートと気持ちは同じである。
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リーグ戦で700ポイント勝っている真田槐は残り2節のところで70ポイント負けて、このツイートを悪びれもしないでしていた。まだ2位と200ポイント差がある一位なのに、この負けが大きな財産となるとツイートできるのは他のリーグ戦を戦っているプロの気持ちを理解できないサイコパス以外ないだろう。
真田塊を本人と間違えて勤務先の店に苦情を入れた上田夫妻の気持ちがわかるぐらい槐と塊は思考が似ていた。
ただブロックしたら喧嘩が始まる、ブロックされた真田塊アカウントはまるで文春砲のような攻撃を開始した。
ある日の朝私の携帯に知らない番号からの着信があった、下四桁が0110だった