離人症
感情殺したり、見て見ぬふりすることは、
生きていく上で必要な自己防衛だと思う。
でもいつからだろう。
気づいたら私は、先の見えない霧の中に1人で立っていた。
夢の中にいるような、コンタクトをしていない状態で世界を見ているような、お酒を飲んでホワホワしているような、そんな感覚。
意識はあるのに何も考えられない、
さっきまでのことさえ思い出せない、
いや記憶はあるのにそれを実際に体験したという実感がない、
ネットで調べて"離人症"という言葉を知って、
少しほっとした。
誰に言っても分かってもらえず、
記憶がないのなんてよくあるよ、とか
自分の意志なく生活してる人なんてたくさんいるよ、とか
そういうことじゃない、違うんだよって
余計苦しくて。
人生の、大きな選択が目の前にあるのに、
自分がどうしたいという意志がないから流されるまま、このままではダメだと思っても何も考えられなくて、
いつか、この"離人症"が治った時、
きっとものすごく後悔するんだろうなって
客観的に眺めることしかできなくて。
私って、こんなんだったっけ?
もしかしたら今までだって、人に流されて、人の目気にして、自分で選択せずに生きてきたんじゃないか?
って、何を信じていいか分からなくなって。
苦しい。苦しい。
誰にも相談できなくて、
誰か、助けてって思っても、
でもどうせ分かってくれない、とか
理性が先にあるから馬鹿らしくなって、
これが、大人になるってこと?
感情押し殺して、見て見ぬふりして、
気づいたら人に流されていつか後悔して。
大人になるって、こういうこと?
大人になったら、自由に選択して、
自分の道切り開いていける、自由になれる
と思ってた。
確かに、自分の行動を縛り付けるような
大人はいなくなった。
でもそれは、他人が自分に対して期待してないという、ただの諦め。
一方で、私は私自身に強く拘束されていて、
とても苦しい。
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