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「自分のもの」と「家族のもの」って境界があいまいだよねって話

「夫のコレクションを勝手に捨てる妻、それがきっかけで離婚…」
という話をどこかで聞いたことはないだろうか。

その手の話には、必ず「家族であっても、人の物を勝手に捨てるなんて言語道断」「夫婦とはいえ、そんなこと許されない」などの怒りの感想がどこからともなく出てくる。
信頼し合える仲であっても、個人の所有物を勝手に処分してはいけない、当たり前のことである。

しかし、ボクはいつも思うのだ。
家族ほど人のものを勝手に捨てるやつらっていないのでは、と。

子供の頃に遊んだおもちゃはたくさんあった。
レゴブロックからゴジラやウルトラマン、メダロット、ビーストウォーズのおもちゃ。全部は思い出せないくらいたくさんあった。
しかし、それらのものは今は一切手元にはない。自分で捨てた記憶はない、だからきっと家族、というか親が捨てたのだと思う。
もしかしたら「捨てていい?」と許可を取ったかもしれないが、膨大な数のおもちゃ一つ一つに許可した記憶はない。

ただ、それを恨んでいるわけではない。
確かに思い入れるあるおもちゃもあったし、捨てないでほしかったおもちゃもある。それらについては、今手元にあっても大切にするだろう。

しかし、それはごく一部だ。子供の頃のおもちゃが今全て手元にあっても困る。数も多くて収納にも困る。
多分ボロボロだから売るのも大変だろう。残しておくのは思い入れのある一部のおもちゃだけでいい。

子供から大人になる過程で、多くの人は「自分のものであっても、勝手に家族に捨てられる」を学んでいる。
だから、家族の前に晒していいのは捨てられたり壊されたりしても仕方ないものだけで、本当に大切なものは手元に残しておかないといけない。

しかし、隠しているのにわざわざ探し出したり、「持ってることが許せない」と迫る家族もいるので、事情はそれぞれだろう。
「これだけは残しておいてくれ」という情けすら通用しない家族であれば、それは怒りも湧いてくる。

要約すると、「ウッディは残していくけど、ポテトヘッドは捨てていい」みたいな話だ。
持ち物に対する愛が無さすぎる。

ボクみたいな人間がロッツォを悪者にしたんだろう。
トイストーリーを観るたびに、自分のおもちゃへの思い入れのなさを感じて心が痛む。

トイストーリー3のロッツォ、ビジュアルいいよね
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