関西空想
なんだか関西が恋しい。もう、東京に引っ越してきて2年近く経つんだなあ。
関西に行ってやりたいことはいろいろある。
まず、豊国神社近くの「甘春堂」で和菓子をつくる体験をする。そんでもって、ふんわりモチっとして栗がゴロゴロ入った栗蒸し羊羹と、琥珀糖のゼリーで作った不思議な食感の「花ひむろ」を買う。吉祥豆もすきなんだよなあ。
あ、これつくったやつ!
夜は「北浜あなごや」で日本酒飲んで、穴子ざんまいしたい。ここは何から何まで穴子なうえにとびきりおいしくって、友だちが探してくれたんだけど、本当に最高のお店だ。
昼間っから心斎橋あたりをフラフラして、串カツ食べてたこ焼き食べて、お好み焼き「おかる」に行くのもいいよな……くいだおれ……。ビールひたすら飲んでいられる。
会社の近くにあった、第一ビルから第四ビル。あそこも本当に、食の宝庫……おうどんのお店、いくつか好きなところあったなあ。トンテキもおいしかった記憶ある。でもいろいろ忘れちゃってるな。全部地下がつながってて、迷路みたいで楽しかった。
って、食べものばっかり!!!
関西もいろいろあるけど、やっぱ奈良がいい。うん。春日大社とか若草山もいいんだけど(鹿もいるし)、いちばんは大神神社。ちょっと遠いけど、お参りに行って、御神体の三輪山に登らせてもらって、「白玉屋栄寿」の本店で最中なのかなあれ?みむろってお菓子を買って、三輪そうめん買う。父も妹も、私がお土産で何度か買って帰った三輪そうめんがとてもすきだ。大神神社付近は、散策すると恐ろしいほどにいろんなスポットに出会えるので、もう一日いられる。
わたしが住んでた香里園っていう駅は、まあここも食べもの屋さんがいっぱい。いろいろあるんだけど、忘れられないのは、メニューも一切ないお店。おじさんがひとりでやってる。旬の食材を、自分で採りに行ったり、仲間に採ってきてもらったりしてやってる。食材のおいしさに、もうびびった。「え、こんなに味も香りも濃いの?」って衝撃を受けた。でも高いから、数回しか行けなかったな。いろんな話をするのが面白かった。お客さんも面白かったんだよなあ。また行きたいよ。京阪に乗って。
京阪で、宇治にも行ける。石臼で抹茶をじぶんでひいて、その場でほうじ茶羊羹といただくの、あれは格別。抹茶ソフトクリームはどこで食べてもだいたい美味しいし、あと茶だんごね、あれはいくらでも食べられる。めっちゃ風味がいい。宇治は神社とかお寺もいいしね。
あとは、やっぱり、ひとに会いたいな。みんなどうしてるんだろう。じぶんが仕事も行き詰まってて、ろくに連絡もしてない時期があったから、どうしてるかわからないひとが、けっこういる。
わたしが引っ越す前に、わたしの部屋に遊びに来てくれて、
「真希ちゃんのことを守ってくれてありがとう」
って部屋に言って祈りをくれたひとがいる。ああ、こういうひとになりたいなって思った。ものにも感謝する。それを声に出す。そしてわたしを思ってくれている。それって、すごいことだ。
ほかにも、いっぱい!いっぱい行きたいこと、やりたいことあるんだよ…。そして会いたい。
あとね、テレビね。関西の方が、テレビすきだったなあ。
まだ前職で東京にいたころ、同期たちに「え、くりちゃん関西電気保安協会のCM知らんの???」って聞かれたことあるんやけど、知るわけないやろ。何人かで声揃えて歌われても、知らんもんは知らん。「関西」ってもろ言うてるやんか。それなのに全国の人間にとってスタンダードなわけあるか。