夏のパワーを使い切った8/31
「もう8月も終わりだから、セプテンバーになる前に、今日で夏パワー使い果たそうぜ」
二泊三日の中日の今日、そう言われて笑った。
昨日の夜も遅かったので、朝はゆっくり。11:00くらいにブランチ。カイくんは昨日に続きここでも腕を存分にふるってくれた。
外からの光が差し込む食堂は、なんの加工もしなくても、写真がきれいに撮れる。
土がいいから長島大陸ではじゃがいもが多くつくられ、味もいい。そのじゃがいもを茹でてから割って揚げると、もう外はカリカリなのに中はとろける、いままで食べたことのないフライドポテトのできあがり。昨日生で食べた大きな牡蠣は、白ワインでサッと蒸して殻ごと山盛り出してくれた。朝から白ワイン蒸しの牡蠣が食べれるなんて、贅沢の極みだ。
朝は雨が降っていたのだけど、12:00に出かけるときには曇りに変わっていた。スイカのうきわを膨らませて、海へ。
海がきれいだったのはもちろん、もうわたしたちしかいなくてプライベートビーチ状態。存分に楽しめた。それだけでなく、なんと案内してくれているカイくんがジェットスキーを持っている島のかたにお願いして、バナナボートのようなものに乗せてもらった。
いままでに体験したことのない速度で海をすべる。なんどもカーブして、海に投げ出される。顔に打ち付ける水が痛い。でも楽しくて、岸辺から離れてみる景色はうつくしかった。こんな風に海で遊んだことはない。30年生きてきて、最高の海水浴だった。
「海がソーダになったよ」
ジェットスキーの後ろにできる水の波紋に、子どもがよろこぶ。ソーダ。子どもってすごいなあと、にやにやしてしまう。
思いっきり楽しんだあと、冷えたからだを温泉であたためる。長島大陸には温泉もあって、しかも昨日とは違う浴場を楽しめた。サウナと水風呂でからだを整える。
海で遊び疲れたからだに、コーヒー牛乳がしみる。
ほかほかのからだと心で、針尾展望台へ。島を一望できる場所だった。
なんてうつくしい島なんだろう。離島の説明なんかをカイくんがしてくれて、潮風を浴びながら、まったり過ごす。みんなで、集合写真も撮った。それから幸柳寿司さんで夕ごはん。
「カイくん、待ってたよ」と、お店のひとがにこにこ迎えてくれた。
すぐに、用意していたお刺身の盛り合わせを出してくれた。まぐろ、あわび、ブリ、しめさば、タイ、いか、たこ……どれもこれもおいしくて、みんなで「これ最高!」「こっちも!」と言い合いながら食べる。甘い醤油に、小さな緑の島みかんをしぼると、さわやかな香りがはじけて、また食欲をそそる。
それからさらにスナックに行ってカラオケパーティー、そして花火。もう夏のフルコース、冒頭の言葉どおり「夏パワー」を使い果たした。
明日から、9月。もう9月なんだって。はやいね。明日は何が起きるんだろう。夏パワーはもう使い果たしたのに、どうなっちゃうんだろう。
きっと今日のこと、何年経っても思い出すなあ。iPhoneでカイくんがかけてくれた音楽が、そんな歌詞だった。