美しさと理由を合わせもつCLASKAのお洋服。
道具に宿る理由のあるデザインが好きだ。なにかをよくするために施された、デザインが。だけど理由があるからといって美しさを損なってしまっては、心が満たされない。逆に美しさだけを求めては使用感にストレスを受けてしまう。
CLASKAのリネン100%のTシャツは、美しさも理由も合わせもっていた。
出会ったきっかけは、仕事でCLASKAを調べていたこと。
CLASKA Gallery & Shop “DO”
工芸品から新しいプロダクトまで取り扱うライフスタイルショップ。目黒にある本店のほか、丸の内KITTEや渋谷ヒカリエにも支店を展開する。セレクトだけでなくオリジナル商品も多くつくっている。
CLASKAオリジナルアパレルのデザイナー、荒井菜穂(あらい なお)さんのインタビュー記事を読んで、「ああ、欲しいな」と思った。こんな風に書かれている。
──:荒井さんのこだわりの1点は、どの商品ですか?
荒井さん:わたしはこのTシャツです。
──:とってもやわらかいですね!
荒井さん:麻100%のとろりとした落ち感のある素材なので、大人の女性らしい着こなしができます。
──:なるほど。よく見ると、袖が少し長めです。
荒井さん:そうですね、肘くらいまであります。わたし自身の体験なのですが、夏場の冷房が苦手で。そういう人には、これくらいの袖がおすすめです。袖丈は少しの差なのですが、体感温度の違いは意外と大きいんですよ。
──:女性にうれしい気づかいですね!
荒井さん:あとは、麻のTシャツって何回も洗濯して着ていくうちに生地が曲がりやすいんですね。
──:かたちが崩れてしまうんですか。
荒井さん:そうです。まっすぐだった脇線が前にずれてきてしまうことがあります。
──:気になっちゃいますね…。
荒井さん:それで脇線をまっすぐにおろすのではなく少しだけ後ろに回すことでカバーしたんです。こうすると、洗濯してちょっと前に回ってしまったとしても、そこまでかたちのくずれが気にならないようになるんですね。
──:なるほど!
荒井さん:「すごくいいな」と思った素材に少しのアイデアを加えることで、より着心地の「いいもの」に仕立てることができた、納得度の高い洋服です。
引用
https://shop-pro.jp/yomyom-colorme/24646
商品画像を見てみた。たしかに、脇線が後ろに流れている。これなら、生地が曲がっても、脇線がかっこ悪く前に出てしまう心配はない。繰り返し洗濯をしても安心して着られそう。
「脇線が前に出ることを防ぐ」という理由があり、そのために施されたデザインはシンプルでいて、こだわりが感じられる。美しい。
そして「よれる」という問題があっても選んだリネン100%で紡がれた生地は、ふれると心地よい。
麻糸を乾燥や摩耗から守るため、湿度を保った専用の室内で丁寧に編み上げています。一般的な麻のイメージからすると、きっと驚いていただけるふんわりとした仕上がり。と同時に麻特有の吸湿・発散性もあり、肌触りはさらっと爽やか。心地良い涼感があります。
引用
https://www.claskashop.com/?pid=149958668
おうちに届いたTシャツをはじめて手にしたとき、「リネンじゃないみたい」と思った。あの独特のシャリ感がとても薄い。ふんわりとしている。
昨日届いたTシャツを今日、早速着てみた。着てみたくて、うきうきして、早起きして散歩をした。
このTシャツ、いい。
汗をかいても、べったり肌に貼りつく感じがない。わたしはちょっと肌が弱いんだけど、チクチク感も一切ない。
けっこう汗もかいたし、買ったばかりのものということもあって、お昼ごろに洗濯をした。普通に洗濯機で洗って、ハンガーにかけて干す。
乾くのが、めちゃくちゃ早い。そして思い出す。そうだ、これ、リネン100%だったんだ。あまりにふんわりしてるから、忘れてた。それでいて、シワはなし。リネンはシワができやすいと思っていたけど、落ち感のある生地のまま。いいとこ取りだ。
すごく好きになった。
荒井さんたちCLASKAのデザイナーさんは、本店のレジ裏に仕事場があり、接客もするという。驚いた。
『お客さんの声を聞ける機会が身近にあるからこそ常に「お客さん目線」を大切にしています。一見するとシンプルだったりふつうに見えるけれども「使いやすいものであること」を心がけています』
そんな荒井さんの仕事が、Tシャツにつながっている。なんだか、着るわたしまでうれしい。
CKASKAのほかのオリジナルブランド『HAU』も、セレクトの『ヂェン先生の日常着』も、とてもすてき。
その物語がわかるWEBマガジンがこれまたすてきで、読み進めるほど好きになってしまった。
じつは、ほかにも買った服があるので、またゆっくりnoteに書こうと思う。そっちもね、すご〜くよかったんです。CLASKAさんのファンになってしまった。
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。