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日頃の座学(ハンドレビュー)

はじめまして。ぱず(X:@65s76s)と申します。
1人のプライベート時間は基本座学に費やしてGTO wizardと仲良く生活しております。

あまりにも奥が深いポーカーというゲームに惹かれ、大好きな趣味の1つが座学です。
座学の目標は「先ず100bb 50nl 6max general GTO-GTO でほぼ均衡再現できるようになること」です。

2024年の目標

2024年、身の程を知らない私はアホな目標を立てました。私は頭も良くなければ、センスとやらもありません。ポーカーには向いてないでしょう…
無理と分かっていても継続は力なり。私にやれることはプライベートの時間を出来るだけ全て座学にあてることでした。

社会人として週5日仕事なので平日日中の座学は難しく、通勤時間や昼休みといった隙間時間と帰宅してから寝るまでの時間で座学していました。
今の私はそういった日々の積み重ねでできています。

今回初めてnoteを出しますが、「日頃の座学」の一部を紹介する内容となります。また、文章構成能力が低いため非常に読みづらいと思います。その為、下記をご理解・ご了承ください。

  • 本noteは素晴らしいプレイヤー方々の高質なnoteとは掛け離れております。

  • 座学内容の一部に文章を加えた形です。有益な情報や方法を提供するものではありません。

  • 批判的な意見は仕方ないものと捉えております。趣味の1つとしてご理解いただけると幸いです。

正確な座学の方法は私の大好きなnihaoさんの素晴らしいnoteをご拝読ください。最高です。


なぜ座学するのか

ポーカーをするにあたり座学は特に必要ないと思いますが、私はプレイより座学に重きを置いています。
なぜ自分が座学に多くの時間を割くのか、座学して一番効果を感じていることについて少しお話しします。

「座学に多くの時間を割く理由」

実力を向上させるという直接的な理由ではなく、ポーカーというゲームを深く理解したいからです。
優れたプレイヤーになるために座学するのではなく、座学しているうちに優れたプレイヤーになっていた」が理想形です。

ポーカーにおいて自分のプレイが本当に良かったのかを判断するのはあまりにも難しいです。そんな中でGTOは1つの指標です。
ただGTOツールは均衡解を表示するだけで説明まではしてくれません

皆さんも「何でGTOはこのプレイを推奨するのか」と思ったことがあると思います。自分で探る必要性がありますね。ポーカーを深く理解する上で大切なことです。

その作業の中でポーカーの面白さに出会うことができます。ここが座学をしていて最も楽しい瞬間です。

「座学で一番効果を感じていること」

一番は均衡理解ではなく、精神面です。
ポーカーする上で非常に大切な要素です。

座学をする以前の私は元々ネガティブ思考なところも相まって同卓者を全員格上だと感じ、不安な気持ちでポーカーをしていた記憶があります。

現在もプレイヤーとして実力に自信はありませんが、座学に費やしてきた時間だけは確かです。事実とは異なっても「自分が一番座学してきた」と思える取組みは精神面を非常に支えてくれます。

また、座学により「期待値プラスのアクションを取る」ことを心がけています。例えばAAがpreflopのall-inで割られても自分のアクションが期待値プラスであれば問題ないとし、ティルトすることがなくなりました。

座学には多くの魅力と恩恵があり、私が大好きな理由となります。
それでは本題に進みます。

今回の座学

今回はGTO wizardのtrainer機能を使い、
HJ vs UTG 3bpのHJ actions flop to riverの1ハンドになります。

flopからcheck/bet分岐を望んだのでuThi boardのrandom situationで実施しました。
以下program実施後に別situationのactionを確認していきます。

●situation●
・GTO wizard 100bb 50nl 6max General GTO - GTO
・UTG vs HJ(hero) 3bp flop-river
・flop:8h5s3s

●program●
◆flop
 
①HJ(hero)均衡解認識
 ②UTG(villain)均衡解認識
 ③相手のrangeやnodeに対する思考
 ④GTO wizardで均衡解確認
◆turn
 
①HJ(hero)均衡解認識
 ②UTG(villain)均衡解認識
 ③相手のrangeやnodeに対する思考
 ④GTO wizardで均衡解確認
◆river
 ①HJ(hero)均衡解認識
 ②UTG(villain)均衡解認識
 ③相手のrangeやnodeに対する思考
 ④GTO wizardで均衡解確認


ハンドレビュー内で出てくる略称は以下になります。

●略称●
・SD(straight draw)
・FD(flush draw)
・OE(open-ended)
・GS(gutshot)
・BD(back door)
・SC(suited connector)
・OS(off suited)
・BW(broad way)
・ID(indifferent)
・TP(top pair)
・TK(top kicker)
・GK(good kicker)
・LK(low kicker)
・DB(double barrel)
・TB(triple barrel)
・H,M,L(flopのHigh、Mid、Low)

flop:8h5s3s

HJ3cb vsUTG

flop
HJ3cb vsUTGで画像のflop3枚が開かれた時にHJ(hero)とUTG(villain)の均衡解はどうなるのか、自分の認識を最初に書き出していきます。

①HJ(hero)均衡解認識

range全体
・約50%のbet頻度
・2toneなので50%/75% size

range内
・handによるsize分岐は基本ない
・OSはspade持ちがbet高頻度
 
→FD blocker(相手のfold群 unblocker)
・pocket群はQQ+とsetでbet高頻度
 
→3bet call上限pocketの上
・Axsはmiddle kickerが色別差ほぼ無でbet高頻度
 
→kickerはnutsSD>wheel優先
・Axs、KxsはFDをbet高頻度
 
→KQsは相手のID pocket群JJのunblockerとしてKxsの中で最大頻度
・marginal pocket群はcheck高頻度
 
→相手のID blocker
・SCはcheck高頻度
 
→BDSDのみでhitEQ放棄しないためcheck高頻度

②UTG(villain)均衡解認識

●HJが75%cb想定●
range全体
・2toneなのでFDでraise頻度有

range内
・ID群はJJ-のpocket群色無
 
→HJ pure 3betの下限pocket群、HJのtrash blocker
・2bwBDFD含む色無
 
→2bwFDはraise高頻度
 →相手のbet/fold unblocker&flush EV
・SCはraise低頻度(FD有はraise高頻度)
 
→hit drawが多くEQ放棄しない
・marginal pocket群はSD&FDblockerでraise頻度有

上記が私のHJ(hero)とUTG(villain)のこのボードでの均衡解認識です。座学の時は上記を喋りながらnotionに書いて五感で覚えていきます。

その後に③相手のrangeやnodeに対する思考を書いていきます。
最終的なプレイに直結するのは③であり、とても重要なことは分かると思います。

インプレイ中は③に時間を費やしたいので、①,②の均衡解認識はflop開いた時点で出てくるように日々座学をしています。

③相手のrangeやnodeに対する思考・推測

今回はGTOが相手でtrainerなので最大頻度を選択しますが、vs人間では最終決定する前に以下3点を考えます。
【1】相手のpreflop rangeの均衡比較
【2】相手のflop rangeのaciton均衡比較
【3】相手が抱く自分に対する印象

抽象的な例
【1】preflop rangeの均衡比較
 ・range(op,call)の広い狭い
 ・3bet(call)過少過多
 ・4bet(call)過少過多 etc
【2】flop rangeの均衡比較
 ・bet rangeの広い狭い
 ・sizeが大きい小さい etc
【3】相手の自分に対する印象
 ・draw群無限にbet、raiseしてそう
 ・bet高頻度群がpure betの可能性が高そう etc

具体的な例
相手のpreflop rangeが均衡より広いために多く存在する低EQ handの1枚SD blockerがraise過多になっており、本来raiseに対してcall/fold IDとなるmarginal pocket群までcall rangeに組み込む

①②③より「相手のrange内からこのnodeにどこのhand群がきているのか。それらに対してのbest actionは何か」を推測して自分のプレイを選択します。

ポーカー界隈では「exploit」という言葉を用いることも多いですが、私程度では語れない高級な戦略なので私は推測としています。

今回はGTO最大頻度を選択します。As持ちのOSは高頻度75%が均衡解認識です。
→nutsBDFD&nutsFD blockerで弱nutsのJJをIDとするsizeを用いる

ここまで実施してからGTO Wizardで均衡解を確認します。range全体のactionから振り返ります。

Wizardで確認

HJ3cb vsUTG 8hi board(FD&Not paired)

★自分の認識★
・約50%のbet頻度
・2toneなので50%/75% size

★均衡解★
・range bet頻度は50%付近で75%と50%sizeを用いる

認識と均衡解に乖離がほぼないので問題なしとします。
次にrange内actionを見ていきます。

HJ range actions 高頻度:青、低頻度:黄

★自分の認識★
・handによるsize分岐は基本ない
・pocket群はQQ+とsetでbet高頻度
 
→3bet call上限pocketの上
・Axsはmiddle kickerが色別差ほぼ無でbet高頻度
 
→HMLのconnectよりkickerはnutsSD>wheel優先
・marginal pocket群はcheck高頻度
 
→相手のID blocker
・SCはcheck高頻度
 
→BDSDのみでhitEQ放棄しない為check高頻度

★均衡解★
・SCに一部pure50%がある
・QQ+でbet高頻度(range青色)
・Axsはmiddle kicker(range青色)がbet高頻度
 
→nutsSD&trash unblocker
・marginal pocket群(range黄色)はcheck高頻度
 
→色別頻度差無し
・SCは(range黄色)check高頻度
 
→hit draw<draw only優先
・AK<AQでbe高頻度
 
→trash blockerの関係

1枚 spade filter

★自分の認識★
・OSはspade持ちがbet高頻度
 
→FD blocker(相手のfold群 unblocker)

★均衡解★
・OSはspade持ちがbet高頻度

2枚 spade filter

★自分の認識★
・Axs、KxsはFDをbet高頻度
 
→KQsは相手のID pocket群JJのunblockerとしてKxsの中で最大頻度

★均衡解★
・FDはSD有を最大頻度としてbet高頻度

ここで一つの疑問が出ました。
AxsとKxsのkickerによるbet頻度の差が逆なことです。
→kicker(T-Q)のbet頻度が下記なのはなぜか
 Kxs:kickerが上がるほど頻度が高い
 Axs:kickerが下がるほど頻度が高い


●考察●
 Kxsはkickerが上がるほど相手のnuts FD blockerとしての価値が高い
(AxsのnutsFDをblockするcombo数の価値を取るのではないか)

 Axsはkickerが下がるほど相手のFD blockerの価値を取る

(AxsのnutsFDは抑えているのでFDをblockするcombo数の価値を取るのではないか)

考察を確認する(AsTs、KsTsの時)

(赤):HJがKsTsを持っている時のblock range
AQs、AJsのcombo数(range heightの高さ)
(黄):HJがAsTsを持っている時のblock range
FD block hand数

(赤):KsTs▶︎相手のAsQs、AsJsの多いcombo blockerであるkickerの価値が上がる。

(黄):AsTs▶︎nutsFDはこちらにあるのでJsTsをblockしているAsTsの価値が上がる。

つまりKxsはQ>J>Tに対し、AxsはQ<J<Tのbet頻度になるのではないか。

ここに関しては理解が浅いとは思いますが、このように「なぜ均衡解はこうなるのか」を探っている時が座学の一番楽しい瞬間ですね。


HJ75%cbを採用したときのUTG actions

HJ75%cb UTG range actions

★自分の認識★
・ID群はJJ-のpocket群色無
 
→HJ pure 3betの下限pocket群、HJのtrash blocker

★均衡解★
・JJ-のpocket群色無
 
→色有raise頻度有

spade以外のsuited hand

★自分の認識★
・2bwBDFD含む色無
 
→2bwFDはraise高頻度
 →相手のbet/fold unblocker&flush EV

★均衡解★
・2bwBDFD含む色無
 
→SDSC&Axs+LK(wheel)でrange diffence

2枚 spade filter
1枚 spade filter

★自分の認識★
・SCはraise低頻度(FD有はraise高頻度)
 
→hit drawが多くEQ放棄しない
・marginal pocket群はSD&FD blockerでraise頻度有

★均衡解★
・SCはcall高頻度
 
→FDSDのSCはpure raise
・ID pocket群がすべてにraise頻度有

こちらも均衡認識に大きな乖離はありませんが、いくつか誤認しているところをまとめていきます。

●HJ75%cb - UTG actions 気づき●
・AKoはpure call
 
→75%cb群にEQで勝っている
 →turn以降のA、Kがouts機能
・SCはtop hitのFD&上BDSD群がpure 35%raise(例:98s、87s)
 
→EQRの高さ(top hit&nuts SD&FD)
 →HJ range blocker(6<7<8)


ここでまでをflopとし、同じ流れでturn以降も進めていきます。

私は1street毎に認識乖離を確認して次streetでの思考に入りたいので、各streetごとに振り返りをしています。

turn:8h5s3sQc

HJ75%cb turn:Qc

turn

①HJ(hero)均衡解認識

range全体
・約70%のbet頻度
・33%/50%size
 
→flush未完成でbwが落ちた場合のbet頻度がrange betするKとrange EQの上で拮抗するAの間にQが位置するイメージ
K(bet頻度90%)>Q(bet頻度70%)>A(bet頻度50%)
 →flush未完成なのでsizeは落ちない

range内
・handによるsize分岐は基本ない
・TPGK check高頻度
・OSはspade持ちがbet高頻度 ◆DB継続◆
 
→FD blocker(相手のfold群 unblocker)
・pocket群はQQ+とsetでbet高頻度
 
→top setとAAはcheck高頻度/33%bet
・Axsはmiddle kickerが色別差ほぼ無でbet高頻度 ◆DB継続◆
 →kickerがtrash unblocker
・Axs、KxsはFDをbet高頻度 ◆DB継続◆
 
→hitFDは33%高頻度
・marginal pocket群はcheck高頻度
 
→相手のID blocker
・SCはcheck高頻度
 
→BDSDのみでhitEQ放棄しないためcheck高頻度

②UTG(villain)均衡解認識

●HJが50%DB想定●
range全体
・set+2toneなのでFDでraise頻度有

range内
【ID群】
 ・JJ-(flop色有)
 
→HJ pure 3betの下限pocket群、HJのtrash blocker
・AKo
・Axs+LK色無(hit&wheel)
 →Aがtrash blockerでSCのtrash unblockerを優先

③相手のrangeやnodeに対する思考・推測

均衡上3streetでall-inになるよう構築するが、
A-Qがturnで落ちた場合、under bwが落ちた時と比較して1size downする
 
→Kはrange bet可能、中EQhand群でUTGの低EQhand群をIDへ
turn50%DBにUTGのraiseは強draw(FDやOESD)とsetで形成される
●callでriverに突入した場合●
・OSのA色有 flush完成はnohitであればTB all-in
 
→AQoはbet/fold line
・SD発展形(flush未完成)はAxsSD blockerでTB継続
 
→FD trashはcheck
・TPGKはSDFDが未完成となるunder Jがriverで落ちた場合TB高頻度
・setTB継続
 
→bet頻度はAA<KK(trash blocker)
・FD trashはcheck

今回も均衡上最大頻度を選択しにいきます。
TPTKは高頻度50%DB想定なので50%を選択します。
→Asが相手のFD blockerでriverの発展性含めAQoの中ではrobustEQで33%頻度が高い方かもしれない

Wizardで確認

HJ3cb vsUTG flop:75%cb turn range actions

★自分の認識★
range全体
・約70%のbet頻度
・33%/50%size
 
→flush未完成でbwが落ちた場合のbet頻度がrange betするKとrange EQの上で拮抗するAの間にQが位置するイメージ
K(bet頻度90%)>Q(bet頻度70%)>A(bet頻度50%)
 →flush未完成なのでsizeは落ちない

★均衡解★
・Kはrange bet(約100%)
・A-Qはunder bwと比較して1size down
 
→安sizeで落ちるhand群が多数
 →under bwの場合はpolarに構築し、QQやKQs(FD)までIDへ
・flush完成は全card 1size downでA-Qは50%頻度まで低下
 
→range betができない

8h5s3s turn:Qc HJ range actions

★自分の認識★
・handによるsize分岐は基本ない
・TPGK check高頻度
・OSはspade持ちがbet高頻度 ◆DB継続◆
 →FD blocker(相手のfold群 unblocker)
・pocket群はKKとsetでbet高頻度
 
→top setとAAはcheck高頻度/33%bet
・Axsはmiddle kickerが色別差ほぼ無でbet高頻度 ◆DB継続◆
 
→kickerがtrash unblocker
・Axs、KxsはFDをbet高頻度 ◆DB継続◆
 
→hitFDは33%高頻度
・marginal pocket群はcheck高頻度
 
→相手のID blocker
・SCはcheck高頻度
 
→BDSDのみでhitEQ放棄しないためcheck高頻度

★均衡解★
・TPGK check高頻度(KQ)
 
→check range強化&trash unblocker
・OSはAs持ちは50%高頻度
 
→相手のcall FD blocker
・KKとset群で50%高頻度
・Axsのmiddle kickerは色別差がほぼ無で50%/33%高頻度
・Axs、KxsのFDはbet高頻度
 
→色無も高頻度(range bet 70%頻度なのでEQの底でDB高頻度)
・marginal pocket群はcheck高頻度
・SCはpureに33%bet
 
→not SDとなり33%betでmarginal群(JJ-)をIDにする

HJ50%DBを採用したときのUTG actions

HJ 50%DB UTG range actions

★自分の認識★
・2toneなのでFDとsetでraise頻度有
・ID群はJJ-(flop色有)
 
→HJ pure 3betの下限pocket群、HJのtrash blocker
・AKo
・Axs+LK色無(hit&wheel)
 
→Aがtrash blockerでSCのtrash unblockerを優先

★均衡解★
【ID群】
・JJ-(FD flop cal群まで)
・AKo
 
→AKoのAs持ちは50%頻度でraise35%選択
・Axs+LK色無(hit&wheel)
 
→Aがtrash blockerでSCをcallで優先している
・44(flop call spade群のみ)
 
→raise35%/fold ID群
  HJ50%DBのbluff unblocker&trash unblockerでTPGKをraiseでIDへ

river:8h5s3sQcTc

HJ3cb vsUTG 75%cb/50%DB river:Tc

river

①HJ(hero)均衡解認識

range全体
・約50%のbet頻度
・EQgraphで上側はUTG、中間はHJが上を取っているイメージ
 
→UTGのturn call marginal群(8,5hit)が下でも再度上を取ってくるか
・60%/89%(all-in)size
 →残rangeFD trashとmarginal群はcheck back
 →IP35%size以下の頻度は高くない

range内
・handによるsize分岐がある
・TPGK60%size
・OSはFD trashはcheck高頻度
・pocket群はQQ+とsetで89%(all-in)高頻度
 
→AAはtrash blocker兼club以外はAQs、ATs value blockerでbet頻度が高くない?
・Axs色無はQT853の間SD blockerで89%(all-in)高頻度
 →kickerがtrash unblockerの9、7を使う
・Axs、KxsはFD trash check高頻度
 
→KJsのSD周り色無はbluff all-in群
・SCはcheck高頻度
 
→SDV有

②UTG(villain)均衡解認識

●HJが60%TB想定●
range全体
・50%頻度でcall以上

range内
【ID群】
・TPGKはcall
・2nd hit(T)はkickerがtrash unblockerか否かで決める
・setはraise all-in
・flop hit系のAxsはfold ID群
 
→trash blocker
 【bluff群】
・riverのraise all-in sizeが小さいのでbluffEQが低すぎて存在しないか
 turnが33%DBであればflop hit系のSCはbluff raise all-in頻度有
 
→hitしているがrange内のnuts級FD trashはbluffに用いない分、bluff hand群がEQの底でtrash unblockerになっているSCを用いる(87s、76s、54s)
  ※FD trash含む

③相手のrangeやnodeに対する思考・推測

turn時点での思考を振り返る
●callでriverに突入した場合●
・OSのA色有 flush完成はnohitであればTB all-in
 
→AQoはbet/fold line
・SD発展形(flush未完成)はAxsSD blockerでTB継続
 
→FD trashはcheck
・TPGKはFDSDが未完成のunder JはTB高頻度
・setTB継続
 
→bet頻度はAA<KK(trash blocker)
・FD trashはcheck

●river Tcでの思考●
 今回のAsQdはUTG(villain)のFD trash blockerであり、2streetでのnodeとriver TcはEQ graph上でnuts級がUTG側に存在し上を取られている認識
 AQoの中でAsはall-inより60%bet頻度を用いたい
 中EQで上を取っているのでUTG(villain)のhit系にrange内から弱nutsでvalue betを打つ

Wizardで確認

HJ(hero) 75%cb/50%DB/60%TB
大切な均衡解を確認していきます

riverは集合分析が存在しないのでrange内actionを見ていきます。

HJ3cb vsUTG 75%cb/50%DB river:Tc
1枚目見づらいのでfull heightも載せる
非常に綺麗なrange actionなことが分かる

★自分の認識★
・約50%のbet頻度
・EQgraphで上側はUTG、中間はHJが上を取っているイメージ
 
→UTGのturn call marginal群(8,5hit)が下でも再度上を取ってくるか
・60%/89%(all-in)size
 
→残rangeFD trashとmarginal群はcheck back
 
→IP35%size以下の頻度は高くない

range内
・handによるsize分岐がある
・TPGK 60%size
・OSはFD trashはcheck高頻度
・pocket群はQQ+とsetで89%(all-in)高頻度
 
→AAはtrash blocker兼club以外はAQs、ATs value blockerでbet頻度が高くない?
・Axs色無はQT853の間SD blockerで89%(all-in)高頻度
 
→kickerがtrash unblockerの9、7を使う
・Axs、KxsはFDtrash check高頻度
 
→KJsのSD周り色無はbluff all-in群
・SCはcheck高頻度
 
→SDV有

★均衡解★
・約50%のbet頻度
・EQ graphはかなりイメージ通り
 
→HJとUTGが交互に上を取り、nuts級はUTGで中EQはHJ
・35%sizeのbet頻度が想定以上
 
→5hitID群にTPGKとEQの底(KJs、K9s、A7s)でbluff bet
・AsのFD trash blocker群は60%size高頻度
・KK、setはall-in頻度が高い
 
→AAはvalue&trash unblockerとしてcheck back群
 →QQはvalue blocker&trash unblockerとして60%bet(targetとtrapの関係)
・connect周りがbluff all-in行き
 
→A9s、A7s、A4s、KJs、K9s 
  ※AKo、AKsも同様にbluff群 ▶後ほど思考する
・55(set)がtrash blockerでcheck高頻度
 
→UTGのID blocker

river60%TBを採用したときのUTG actions

HJ3cb vsUTG 60%TB UTG actions
1枚目が見づらいのでfull heightも載せる

★自分の認識★
●HJが60%TB想定●
range全体
・50%頻度でcall以上range内
【ID群】
・TPGKはcall
・2nd hit(T)はkickerがtrash unblockerか否かで決める
・setはraise all-in・flop hit系のAxsはfold ID群
 
→trash blocker 
【bluff群】
・riverのraise all-in sizeが小さいのでbluffEQが低すぎて存在しないか
 turnが33%DBであればflop hit系のSCはbluff raise all-in頻度有
 
→hitしているがrange内のnuts級FD trashはbluffに用いない分、bluff hand群がEQの底でtrash unblockerになっているSCを用いる(87s、76s、54s)
  ※FD trash含む

★均衡解★
・TPGKはcall以上
・Tx(2nd hit)はA、Kのtrash blockerはpure fold
・setはraise all-in
・hit系はkickerがHJのbluff trash blockerで判断
 
→A5sのcall頻度の高さ ▶この後思考する

A5sのcall頻度の高さ

river HJがTBに60%sizeを用いたがこれらのhand群はAsが多い
AKやAs4sのbluff群をblockしていないA5sはcall群
なぜAc5cのEVは高くpure callなのか
AQsはflop75%cb頻度の色がc=d>s>h 
→ このnodeにおいてA5sのhはblocker価値が低い
 AdはAcに対しriver60%bluff頻度が高い
 → AdQd blockerとしてbluff頻度有
結論:60%TBに対しAc5cが一番callEVが高い

HJのAK bluff選定について思考する
少し戻りますがriverのHJ(hero)all-inにAsのAKがbluff bet/all-inしています。

FD trash blockerなのでbet頻度は低いかと思いましたが、認識乖離していたので考えていきます。

FD trash blockerでなぜriverTB handとなるのか?
UTGのall-in call群にA5s、A3sが存在
 → As持ちはID unblocker
UTG river rangeはTPGKのFD combo数が多い
 → TPGK blocker>FD trash blocker
EQの底である
 → SDVなしでbluff群へ
確信が持てないので今後他の要因も模索し続けていきます…

ここまで実施して1handのハンドレビューとしています。

ここから別situationの場合はどうなるのか、気になるところを確認します。本来分岐が発生するところは基本全て確認していくのですが、長くなりすぎても良くないので今回は以下をピックアップしました。

別situationを確認

①flop x/x turn UTG probe
②turnのUTG donk cardとrange
③turnのDBが50%size→33%sizeの場合 river UTG bluff aciton

①flop x/x turn UTG probe

flop x/x turn UTG probe actions
A-QはHJ trash rangeのEQ押上により低頻度大size
HJのEQが強化されないunder bwはrange bet安-大size
例で7cを落とします。どのhandがoverbetに用いられると思いますか?
大切なのはsetやFDといった簡単なhand以外の動きを推測することです。
flop x/x turn:7c UTG probe
turnのprobe overbetはHJのJJがIDになります。
HJ3cbは3bet call上限の上QQ+で高頻度betなわけです。
KQsはEQの底でありflop HJ bet range(KK、QQ)blocker&check range JJ unblockerとして高頻度overbetを打ち込んでいくわけです。
綺麗な3bpの流れです。

②turnのUTG donk cardとrange

flopは8h5s3sのlow boardです。low boardの時は基本connectが強いです。
その為turnのcardでUTG call rangeのEQ押上が発生する場合にrange donkを行います。

HJ3cb 75%cb/call turn UTG donk
flopの間4,6,7が落ちた時は高頻度になると予測できます。
こちらはflop call群に多くのSCが存在し強drawから2pまで幅広いためrange donkが可能です。
FDは互いのrangeに存在しているのでdonk頻度が下がります。
5が落ちた場合はA5s、K5sがHJ3cbに存在することでrange donk頻度が低いと推測します。

③turnのDBが50%size→33%sizeの場合 river UTG bluff aciton

turnのHJ DBsizeが変わればcall rangeもriver donk rangeも変わります。

今回はturnのDBsizeが変わっただけの状況で確認します。
HJ 75%cb/50%DB/60%TB

HJ 75%cb/33%DB/60%TB
60%TB打たれた時のUTG actionsを確認
します。

HJ3cb 75%cb/50%DB/60%TB river UTG acitons
HJ3cb 75%cb/33%DB/60%TB river UTG acitons

HJ3cb 75%cb/50%DB/60%TBの時に私がriverのbluff群として予測していたものがありました。

【bluff群】
・riverのraise all-in sizeが小さいのでbluffEQが低すぎて存在しないか
 turnが33%DBであればflop hit系のSCはbluff raise all-in頻度有
 
→hitしているがrange内のnuts級FD trashはbluffに用いない分、bluff hand群がEQの底でtrash unblockerになっているSCを用いる(87s、76s、54s)
  ※FD trash含む

50%DBだと存在していなかったriverの60%TBに対するbluff hand群ですが、33%DBの場合SCに少しだけriver bluff頻度が発生しているのが分かります。

turnのHJ DBsizeが落ちたことでriverのbluffEVが少し上昇した形ですね。

本noteでのハンドレビューはここまでになります。いかがでしたでしょうか。最初にお話しした「座学の面白さ」に少しでも気づいていただけたでしょうか。

私は座学する日々を過ごしてきてプレイ中に脳内で見える景色が変わっていってるのをすごく感じます。これが本当に楽しくて嬉しくてもっと視界が開けて解像度の高い景色を見たいと心から思っています。

私自身ポーカーというゲームの理解度は非常に低く、先が思いやられますが伸びしろ沢山ということで今後も座学を継続していきます。

ここまで読んでいただきありがとうございました!!
恐縮ですが憧れのポーカープレイヤーの方を数名紹介させていただきます。

ポーカープレイヤー紹介

Amuさん

私が座学している理由です。全てはAmuさんから始まりました。Amuさんのnoteや解説は本当に分かりやすくて尊敬が止まりません。
大ファンですが解説リングはもっと均衡理解してからと勇気が出ません…

nihaoさん

私がこうなりたいと強く思っている最強座学プレイヤーです。AKhi boardでoverbet nodeに入れて処されたいです。
起きたらnihaoさんになっていないかなと睡眠につきますが無情にも今日まで自分のままです…

ちょめさん

ABEMA Queen Of Pokerにも出演されている女性プロポーカープレイヤーのちょめさんです。ずっとプレイを拝見したいと思っていたので動画で見られるのを本当に嬉しく思っています。本当に圧倒的ポーカーIQです。
これからも応援しております!

だーまつ

私の身近なポーカープレイヤーで最もgood regな男です。彼に近付きたくて毎日座学しています。最近もAPT manila main eventで17位と彼の背中はとても遠いですが、失望されぬよう精進していきます。今後もよろしくお願いします。

最後に

最後に少しだけ自分の気持ちを書かせてください。
近年、日本のポーカー人口は急激に増え、GTOwizardという素晴らしいツールも発展し続けています。
そんな中で同卓者に対して「GTO」という言葉を使い、直接一方的にプレイ批判とも取れる言動を目撃することが度々あります。
「GTO」はポーカープレイヤーの人生を色鮮やかにしてくれる素晴らしいものです。プレイ批判に使われているところを見ると非常に心が痛くなります。
ポーカーは様々なプレイヤーがいるからこそ非常に魅力的なものであり、自分がプレイできるのは相手がいてくれるからこそです。
皆さんには同卓したプレイヤーへのリスペクトの心はずっと忘れないでいただきたいと思っています。
ポーカープレイヤーとして相手の思考に寄り添うことはとても重要です。
人間としても相手の気持ちに寄り添うことができる素晴らしいプレイヤーが増えていってほしいなと心から思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆さんの今後のポーカーでの活躍を祈っております。


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