プロジェクト、ローンチ⁉︎
以下のプロジェクト案ですが、少しずつ進めていきたいと思います。応援いただけると嬉しいです😃 忌憚のないご意見もお待ちしております。
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1. プロジェクト・タイトル
アートに溢れ、人が集うストレージをつくる
2. 現状と課題
人生百年の時代が到来し、アーティストが生涯に制作する作品数が増える一方、それらを保管する専用スペースの絶対数が不足しています。
将来有望な若手アーティストが優れた作品を残すとしても、作品を発表する機会や作品を保管する場所の確保には多額の費用がかかるため、創作活動を長期にわたって安定して展開していくには困難が伴います。
また、美術作品のコレクターは、自身のコレクションが大きくなればなるほど、その保存と有効な活用方法に頭を悩ますことが多いようです。コレクターの中にはコレクションの散逸を望まない方もいらっしゃいますので、それらの価値を適切に判断し、コレクターのご希望に則した保存・活用方法が必要となります。ですが、こうした案件に対応できる術が確立されていないのが現状です。
一方、ミュージアムは公立であれ私立であれ、「収集・保存」を使命とするものの、収蔵スペースの不足によって収集を諦め、場合によってはコレクションを切り売りすることがしばしば行われます。ミュージアムに所属する学芸員は多様な業務に追われるため、コレクションの調査研究にまで手が回らず、それらの存在意義を世に紹介し、価値を高めることができていないようです。
以上のようなアーティストやコレクター、ミュージアムにおける問題を解決する手助けとなるような、多くの個人あるいは団体にとって利用可能な多機能な美術品専用のストレージ(倉庫)が今後必要とされるのではないでしょうか? 制作者やその支援者等の活動を助け、あるいはそれらと協働しながら、日本の文化・芸術の価値を見つめ直し、それらの価値の高さを世界に向けて発信できるストレージの実現を追求したいと思います。
日本のミュージアムは、多くの場合、行政的な理由からまず「ハコ」を作り、そのなかに展覧会を持ち込むことによって来館者を獲得することに重きが置かれてきました。そのため、自前のコレクションの調査研究やメンテナンスがおろそかになってきたことは否めません。しかしながら、本プロジェクトは、コレクションの適切な保管や調査研究に寄与することによってミュージアムの活動基盤を強化し、それらをもとに行われる充実した展示・教育普及活動をサポートするものです。まず「ハコ」ありき、もしくは展覧会中心のあり方から、「収集・保存」と「展示」の両立した本来のあり方にシフトさせるための手助けも、本プロジェクトが担う役割のひとつです。そして、様々なアート活動を繰り広げることによって、人々がアートを身近に感じ、気軽に集うことができる、これまでにないストレージ(倉庫)を実現することを目標に掲げます。
3. 目的
・様々な価値ある美術作品を保管する、美術品専用ストレージを実現
・高度な保存管理方法を採用し、それによって美術作品の価値を下げることなく、むしろ調査研究を通して価値を高めることを目指す
・アーティストが、保管されることに価値を認める唯一無二のストレージにする
・単に保管するだけの倉庫ではなく、保管中にメンテナンスができる保存修復機能が充実したストレージを実現する
・人々の「学び」への欲求を促進し、各種ラーニングに参加できる、地域の文化・芸術の発展に貢献するストレージを実現する
4. 方策(例)
4-1. アーティスト支援策
① おもに若手から中堅のアーティストの作品を収集(購入)し、レベル1の収蔵エリアに保管
② ①の保管作品(コレクション)をキュレーションし、併設のギャラリーで展覧会を開催。販売も行う(販売による収益の一部を制作者に還元)
③ 販売済み作品の委託保管に際しては、評価額に応じて上位レベル(レベル2以上)の収蔵エリアを作品所有者に提供(保管料を徴収)
④ 保管されている作品の制作者(現存作家)には保管料の一部を還元(制作時の材料費等に活用していただく)
⑤ 輸出入作品の保税倉庫およびヴューイング・ルームとしての活用(収蔵エリアの一時的な提供)
4-2. コレクター支援策
① コレクションの一括保管。作品の評価額に応じて保管エリアを分け、適切な保管料を徴収(毎年、保管エリアの見直しを行う)
② 定期的にコレクションの状態チェックを行い、必要に応じてメンテナンスを実施する
③ 併設のギャラリーでコレクションの公開展示を行う(要望に応じて)
④ コレクションの寄託および寄贈候補先の周旋等
4-3. ミュージアムの活動支援
① ミュージアムのコレクションをレベル3の収蔵エリアに保管(→「保存」に対する貢献)
② ミュージアム・コレクションの修復。美術品修復の専門家による修復作業を行う(保管作品に対する割引制度導入)
〔以上、ミュージアムの「保存」に対する貢献〕
③ 収蔵エリアの一部および修復作業エリアの「見える化」を実現するとともに、作品の取り扱い方や保存修復に関するラーニングを行う
④ 開かれたギャラリーを通じて、世界のアートに関する最新の情報を入手できる
〔以上、ミュージアムの「保存」および「教育普及」に対する貢献〕
⑤ ミュージアムとの協働による作品の美術史的、歴史的、民俗学的な調査等を行い、作品の存在価値を見直す
⑥ 作品に対する科学的な調査を実施。作品の技法・材料に関する調査および分析を行う
〔以上、ミュージアムの「調査・研究」および「保存」に貢献〕
※収蔵エリアのレベル1(保存環境の管理度=低、保管料=低)
レベル2(管理度=中、保管料=中)
レベル3(管理度=高、保管料=高)
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!