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旅に生きる20180916

※旅費はみなさまからの投げ銭で賄っております。ご協力、リクエストお待ちしています。


考えた。

突然ですけれど( ゚Д゚)

文章だけで表すとわたしの旅の魅力は『半分』しか伝わらないんです。

なぜなら目的地も狭いせまーい、隙間産業ですけれど、そこへたどり着く行程は基本下道&酷道ですから、それをお見せできないことが非常に残念!


なのでGoproとか買う前にまず自分のスマホでテストしてみようと。

それでエアコンが効かず放置していたジムニーを引っ張り出して走ってきました。『樹海ライン』


はて?樹海ラインとはなんでしょうか?

それは国道352号線の『魚沼~桧枝岐』の区間の相性でございます。

酷道352号線ってのは数字が表す通り、昔で言う『二級国道』ってやつです。

どういうことかというと、国は道路にランクをつけていたんです。一級は一桁・二桁、二級は三桁。

それが昭和40年に今の『一般国道』という呼ばれ方になった。

しかし皆様「え?国道なんだから国が管理しているんでしょう?」ってわけではないんです。

この一般国道の『指定区間内』だけが維持・災害時の復旧・冬季除雪などを行っている。『指定区間外』は都道府県と市区町村に管理が『委託』となる。

さらに面倒くさいのは国道1号線を代表とする

『国土を縦貫・横断する道路』『重要な大都市を通行する』『重要な港湾へ至る』『高速道路へ接続する』

ような一般国道であるが、そんな重要な道路でも『指定区間外』があること。

なのでやたらめったら綺麗な部分としょぼい部分があらかさまな国道や、「県道のほうが綺麗」みたいな状態が起こるわけです。

さらにこの指定区間外の工事費の負担によって都道府県の予算が厳しくなってしまったりする。

さらに大雪が降る場所だと除雪費は県道・町村道と合わせて大きくのしかかる。

そのため三桁酷道だと『冬季閉鎖』がなされる個所がある。

この国道352号線はとにかく冬季閉鎖が長く、今年は5月になってもまだ雪の壁が残っていた。しかし雪が降る前に閉鎖されるため通り抜けができる期間は長くて5か月くらいしかないわけ。

それではまず新潟まで走り(下道)折枝峠までの登りをどうぞ

音声が入らない・・・・。

修理に出してもなんともないって言われたんだよね~(´ρ`)

とりあえず最初の区間は狭いだけでわりと楽。ただし登山客や写真撮影の人で交通量は多いので気を付けましょう。ゆっくり走れば運転に自信がない人でもいけるいける٩( ''ω'' )و


雲海。

ちなみに下りには『雲海撮影地点』ってのが3か所くらいあって、いい写真が撮れるようだ。

峠は登山口にもなっており駒ヶ岳へ登る人の車で駐車場は賑やかである。

ちょうど自分が到着した時には朝一番に登山した人が戻ってくるころで、「それじゃまた」

みたいな別れの挨拶をするグループでいっぱいだった。



そこにたった一人で駐車場の横で工事をするお父さんもいた。連休、しかもワンマンでこんな山奥で仕事をするのは寂しくないのだろうか?

そもそも怪我や急病になっても登山客が通りかからなければ野垂れ死ぬ。

さすがに無人、集落なしではあっても携帯が入る場所まで20Km以上ある場所で単独作業はちょっとダメだろ、と思ったよ。

それでは下りましょう。

ここからステアリングの調子が悪くハンドルを切るとゴクン、ゴクンと車体へ響く。

奥只見シルバーラインとの分岐からがこの道路のだいご味。

細いんです。

そして長い。

60Km近い距離、人家皆無、携帯圏外(ドコモだと3区間だけオマケ程度で入る場所あり)

そして『352と言えば洗い越し』『洗い越しと言えば352』ですよ。

カーブ途中、コンクリ舗装で川になっちゃってるところが何か所も出てきますが、これはもう水が流れること前提です。

なので常に流れっぱなしです。

そしてこれは桧枝岐に向かっている動画ですが、その桧枝岐から登ってくる人がけっこうきます。釣りや登山、キャンプなどで人が入ってくるので明るい時間ならばもしトラブルがあっても助けを求めることはできるでしょう。

それとマイクロバスも来ますので注意。

で、なぜかこのへんから録画が止まる現象が。

なので次の動画へ飛びます。

これを年間通行可にする気がおきないのは理解できると思うんですが、

国道352号線って『新潟県柏崎市から栃木県河内郡上三川町』まで通ってるんです。3県を繋ぐんですよ。

ちなみに福島県の三桁国道は『121号線』『399号線』と三県にまたがる長大な路線が二つ、さらに『289号線』『459号線』と太平洋と日本海を繋ぐ路線がある。

しかし当然国が管理しているのは『49号線』だけ。

この三桁国道達は一部の指定区間以外は都道府県と自治体が修繕しており、さらに今回主役の『352号線』に至っては途中通行不能区間がある。『289号線』は白河と南会津関の通行不能区間が解消されたがもう一か所通行不能区間がある。


国道は法律上『起点と終点』を繋ぐものなので途中どんなに途切れていようと地図上では『繋がっていること』になっていないといけない。

それを道路趣味の人間は『点線国道』なんて呼ぶ。

バイクの男の子、洗い越しでジーンズが濡れて気にしながら走ってました。ちなみにこのバイクの子とは帰り道、駒止峠でも一緒になった。


新潟と福島は磐越自動車道(これだって県境付近は片側1車線で貧弱、事故時や冬季はすぐ通行止めになる)と49号線で連絡しているので、そんなに離れている感が感じられないけれども、

それ以外、ようは福島県の下半分のアクセスは絶望的に悪いのだ。

49号線を補完する一般道として252号線が存在しているがこちらも冬季通行止め期間がある。

そして尾瀬という観光地へのアクセスに関してはこの352号線じゃないとダメなんだけれども新潟からアプローチするには不自由なわけだ。

桧枝岐村は豪雪地帯で毎年と言っていいほど孤立する。

とにかく除雪してもしても追いつかないほどで麻痺してしまう。

高齢化した自治体であり、収入が限られているためなかなかに難しい。

それでも最近は訪れる観光客も増えているようだけれども、金山町のように『そこそこ移住者が来る』んでなければ先は見えてしまう。

さらにここに大金をつぎ込んで道路を開通させたとしても特はない。

289号線は全通させたほうがよさそうな気がするけれども。

これがほぼ普通の人が越える必要のない県境です。


今日本は過剰流動状態だと思う。

例えば北海道の鉄道網は一番顕著な例でしょう。


道路が便利になるのはいい。しかし鉄道と補完しあってこそ成り立つんです。

土地によっては鉄路が災害に強い場合もあるし、その逆で道路が頼みの綱になる場合もある。

その上位互換として空路と高速道があればいいわけで、

あまりに偏った道路網は途中通り抜ける自治体を枯らし、都市部への人口流出を促進させる。

地方創生なんて無理だ。

例えばわけのわからないスマートインター作って高速を引っ張るなら、病院と緊急時(ドクターヘリとか)の備えをしていたほうが金使わないんじゃないかな?


でもダムと同じなのを指摘する人は少ない。

道路計画も地域のバイパスなんかをのぞいて、すでに

『費用対効果が望めない』古い計画を実行してしまったりしているわけだ。


ダムは新規はいらない。むしろ既存のものをフル活用して太陽光みたいな昼間だけ、災害時はむしろ崩壊の原因になるゴミを撤去するほうがいいのではないか?


しかしダムに対して

「環境破壊だ!」「生態系が壊れる!」

と叫ぶが

道路に関しては

「〇〇路線の早期着工を!」なんて看板建ててたりする。


道路だって必要なものと必要じゃないものがある。

352号線は拡張するべきではないじゃん?

でも観光路線として活かすとかそういう方法はあるわけ。

でもその時に

「もう面倒だから高速どーん!」ってやっちゃえば一気にいくつかの集落は消滅するんじゃないだろうか?


自分がやる『急がない旅』ってそういうのを確認しているわけでもあるんです。



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だʅ(´⊙౪⊙`)ʃま
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