死は勝利なり
痛みは全身を駆け巡る
風呂に入れば体が軽くなる事もある。
しかし上がればむしろ悪化する。体が暖まって神経が余計に痛みを拾うのかもしれない。
さらにはそのお湯すら痛むこともある。
シャワーが浴びれない日や湯船に入れない日もある。
人生は初めてのはずなのだが、
やたらと背負うモノが重い。
それも期待や地位や権力などの対価のない
ごく普通の日常と呼吸と人間が鉛よりも重く、興味を失った女の体より冷たい。
刺されたり切り刻まれたり
様々な痛みが時間を絶望に
努力や執念を燃料に運を全力で阻止していく。
死を望む事は昔から多かった。
だが痛がりで高所恐怖症で飛ぶも斬るも吊り下がるも何もできなかった。
どこかで狂ってうまく生きられない者に
死は赦しであり救いであり勲章であり墓標。
死という理に向かって歩くことこそが人の役割なのだ。
それが早いか遅いか痛いか眠るよか
心臓が止まるまで心臓が止まるほどの衝撃と否定を受け、
それに耐え地獄という地獄を突き進む。
この世にこそ地獄はある。
すでに死んでいる。
違いは呼吸と痛みを感じているだけ
でも呼吸が止まる日が来ることは受け入れがたい。早く死にたいが
2度死ぬことが悔しくてならぬのだ
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