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パンダとマレーバクとオオアリクイとコアラなゾウムシ

虫のいいラジオ vol.06

虫のいいラジオは、
昆虫大好き、ポッドキャスト大好きな、
子持ちデザイナー、大阪の小坂が好きなことを
話し倒していくポッドキャストです。

今回は、
パンダとマレーバクとオオアリクイとコアラなゾウムシ】です。
週末いってきた、ちょこっと昆虫採集の様子をお話しします。
11月なんでそんな準備もせず、衝動的な採集です。
今回もクズに行ってきました。

noteでも画像付きで読めます。
リンクはエピソード詳細に貼り付けておきまーす。

採集衝動にかられて

土曜日にちょっと時間ができました。
金曜日に配信できてなかったポッドキャストを午前中にやっつけて、
ゆっくりしようかと思ってたんです。

いてもたってもいられず、
土佐堀で南インドカレーを掻き込んで、
チャリで梅田まで駆け抜けて、
阪急電車に飛び乗りました。
朝から動いたらよかったのに、季節も悪いのに、よせばいいのに
フェモラータに会いたくなったので。
11月なのに、半袖の人達もいてるんですよ。
温かいじゃないですか。
そらもう池田遠征ですよ!!

梅田の雑踏から山の方にだんだん近づいていくと、
あたりは静かになって行くんですが、
こころがザワザワしてきますね。
目的地は、
これまで一度も足を踏み入れたことのない
未踏の地です。といっても秘境とかではないです。
大阪の南の方出身やったら縁遠いだけです。
Gマップや撮影でiPhone大忙しになるんで、
バッテリーのこと考えて大好きなポッドキャストもお預けです。
iPhone16ほしいな。

誘惑多し、北摂

池田あたりで下車です。
そこから、目的地の川沿いまで、
30分ウォーク!
駅から出るとすぐに、大きな川。
しかも川原に降りることができ、浅瀬で、透明度も高い!
時期が時期なら、ものすごい人がいてるやろななんて
思いながら、気づいたら川原への階段を降りかけてました。
あかんあかん、目的地はまだまだ。
ガサガサしたくても我慢。我慢。
巨岩を調査している人々に話しかけたくても我慢。我慢。
クズもいっぱい生えてたけど我慢。我慢、
留守番している愛犬のためにもなるべく早く帰らんと。

さらに歩いて行くと、
右手に、 出た!!広葉樹を湛えたちょうどいい高さの山が!
真夏なら間違いなく、そっちにGO。
幸いなことに季節は秋。
そこまで我慢することなく通りすぎること、できました。
褒めてあげましょう。
誘惑が多くて困ります。
大きな川に合流する小さな川の方までのぼっていきます。
ものすごく早歩きで、
小さな川と国道の間の歩道を歩き抜けていきます。
車での生活が主体の地域みたいなので、
国道を歩いている人なんて1人もいません。
ガンガン飛ばせます。走ってるんちゃうかないうぐらい。
ここでも秋という季節が味方してくれて、
じわっと汗をかく程度で、全く暑くなく、
体力の心配をする必要がないのはありがたかったです。
途中蔓性の植物を見つけるたびに
ちょっと立ち止まっていたので、
思ったより時間を食ってしまいましたが、
目的の川原に到着!

クズトピアはあるのか?

てっきりクズにまみれたクズ溜まりを
想像していたんですが…
その川原にはクズはほとんど生えてませんでした。
このままじゃ帰られへん。
ってことで、
さらに上流に進むことを決意。
歩道脇にちらほらクズがある程度で
イタズラに時間だけが過ぎていきます。
ここまでの収穫は

ヤマトエダシャク、陶器のような質感。多分樹皮に擬態してるんかな。
セスジかツユムシの茶色型、後肢が長すぎる、スタイル抜群。
ショウリョウバッタの茶色型、コンクリの上にドシッと構えてた。
ヒメクダマキモドキ、全身葉っぱでも目が黄色くてギョロッとしてる。
アワフキの仲間、モンキアワフキかな、ヒメモンキアワフキかな。
ゴミムシの仲間、多分オオヒラタゴミムシやと思う。
カゲロウの仲間、目が赤いからアカマダラカゲロウ? でも体は黄色けど。


ヤマトエダシャク、陶器のような質感。多分樹皮に擬態してるんかな。
セスジかツユムシの茶色型、後肢が長すぎる、スタイル抜群。シミ多め。
ショウリョウバッタの茶色型、コンクリの上にドシッと構えてた。
ヒメクダマキモドキ、全身葉っぱでも目が黄色くてギョロッとしてる。
アワフキの仲間、モンキアワフキかな、ヒメモンキアワフキかな。
ゴミムシの仲間、多分オオヒラタゴミムシ、
カゲロウの仲間、目が赤いからアカマダラカゲロウ? でも体は黄色けど。
ぐらい。
フェモラータなんてもってのほか、
ゾウムシなども未発見です。

またもや愛犬の顔がチラつき、
そろそろ退散かと諦めかけた時、
川の反対側の細い道の方に渡る橋を発見!
まだ、チャンスはある!
渡りきってみると
細い道沿いのフェンスにゴーヤのグリーンカーテンよろしく、
クズがクズが無限に絡みついているんですー
これはクズトピアやーん!! 
葉っぱを下から覗けるので、
昆虫たちとの遭遇率も格段に上がるユートピアです。
ここならここなら!間違いないと確信!
何を確信したんでしょうね。

ゴールゴールゴールゴール

色々振り切って来た甲斐がありました。
早速捜索開始です。
狙うは、
フェモラータ、
コフキゾウムシ、
シロコブゾウムシ、
オジロアシナガゾウムシ、
ムネアカオオクロテントウ、
ぐらいでしょうか。

クズトピアの隅から隅まで、
慎重に素早くルッキングーしていきます。
上の方は青々とした葉っぱが生い茂ってますが、
下の方は茶色っぽい枯れたようなクズの蔓がフェンスに絡まっています。
すると、すぐにゴールを見つけました。しかもいたるところに。
めっちゃあります。初めてみました。ドキドキしてます。
Youtubeでみてたゴールがいたるところに。
ゴールゴールゴールゴール、
日本代表のゴールシーンとセルジオ越後さんが頭をよぎります。
あっ、ゴールっていいうのは虫コブのことです。
植物の茎などが虫などの刺激で、変形してしまった構造物のことです。
そのゴールを無理やり切り取って、中を確認するのも嫌やし、
オジロアシナガゾウムシも細い蔓にゴールを作るんで、
ほんまにフェモラータのゴールかは判断できませんでした。
ただ、結構太いのいっぱいやったんでフェモラータやと思うんですが・・・・
一応、モニュモニュはしてみました。
結構、穴が空いて何かが出た後やったりスカスカでした。
この夏にすでに生まれてたんでしょうね。
ゴールから出て、あっつい太陽を浴びてキンキラに輝く
フェモラータのオオモモ、フォーあっちあっちやな!!

ゴールを見つけた興奮もほどほどに、
ルッキングー再開です。
通りすがりの散歩している人々に軽く会釈をしながらです。
愛想よくしとかんと怪しまれますからね。
ヒゲボーボーのおっさんが
ちっちゃい虫籠持ってフェンスに
くっついてるんですからね。

大詐欺虫 オジロアシナガゾウムシ

なんかおった!と思ったらマルカメムシ。
僕の経験上一番くさいんではないかと思うマルカメムシ。
あなたはこんな寒空の下でもたくましいんですね。
そんなたくましさに感心しながら、ため息をつきながら、
釣りをしているおじさんとも話ながら、
さらにルッキングーしていきます。
でもやっぱり11月は寒いんかな、
いつもいっぱいいるマルカメムシですら、
もう店じまいやでと言わんばかりに数が少ない。
さらに鳥のフンまで、
蔓に巻き付いてこちらを馬鹿にしてくる始末。
ん、鳥のフンが蔓に巻き付く?
その違和感に気づいた時には、
両手がその鳥のフンに伸びていました。
左手はフンの下に構え、右手で掴みに行っていました。
全然目当ての昆虫がおらんからむしゃくしゃして
鳥のフンを捕まえに行ったんじゃーないですよ。
鳥のフンみたいに見えるヤツを捕まえに行っていたんです。無意識に。
そう、オジロアシナガゾウムシ! おりよった!
パンダゾウムシとも呼ばれるほど、白黒。
が故にクズの葉っぱについていると鳥のフンに見えるんです。
今回は蔓に巻き付いていたので、
わりと簡単でしたね。
ナイス自分!
無事に左手の上に落ちた、ちっさいパンダは、
ひっくり返って死んだふりをしていました。
見事な死んだふりです。
昆虫は死ぬと、前肢中肢後肢の6本が
手を合わすように胸のあたりで集まって硬直します。
その手を合わした様子を
そのまま再現しているんです。
でも死んだフリっていいますけど、
昆虫達も他の個体が死んだということを理解して、
死んだら、天敵が食べへんっていうことも理解して、
それを真似してるんですよ、
なんかそれってすごくないですか?
そんな死んだふりのことを擬死っていうらしいです。

動画もあります

鳥のフンに化ける擬態、
死んだように見せる擬死、
擬態と擬死を使いこなしてるんですよ。
で、このパンダまだあるんです。
近くで見るとものすごく可愛いんです。
もちろん白黒なんでパンダと言われるんですが、
口が長いのでマレーバクやオオアリクイにも似ています。
さらに蔓にしがみついている姿はコアラにも見えます。
擬態と擬死にかわいこぶりっ子までできるなんて、
稀代の大詐欺虫です。オーシャンズに誘われへんのが不思議なぐらい。

これまで、この大詐欺虫には数回出会ってたんで、
擬態や擬死、カワイコぶりっ子には騙されへん!
撮影のためにクズの葉っぱの上に載せて、死んだふりの解除を待っていると、モゾモゾ。
クズの葉っぱをくるくる歩き始めました。
体の割に前肢と中肢が長くて太いんで、
だいぶガニ股で歩いてます。
なんか詐欺師ってシュッとしてるイメージですよね。
シュッとしたイメージとは程遠い、ガニ股歩き、そのギャップが
パンダゾウムシの推しポイントです。

発見した時はいつも、ボトっと下に落ちて死んだふりをするので、
この子は飛ばないと思ってたんですが、
後から調べてみると、よく飛ぶらしいです。
キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャンにならんように
見つけた時は気つけて下さいね。

今回は
稀代の大詐欺虫オジロアシナガゾウムシ2匹に
運良く、出会えました。
思いつき採集も悪くないですが、
事前の情報確認はしっかりしときましょう。

クズトピアを抜けて、
来た道を引き返しながら、
来年の初夏のオオモモに思いを馳せながら
それでもまだクズを探しながら
駅に向かいました。

お留守番を頑張った愛犬にはおやついっぱいあげました。

以上、昆虫大好き、ポッドキャスト大好き、子持ちデザイナー、大阪の小坂がお届けした、虫のいいラジオでしたー

ヨコバイバイー

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