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「音色」 6  CCI

 安堵

 手術が終わった、、、、ほぅ

 静かな病室にずらりと並ぶ点滴に囲まれている自分をしっかり認めました。手術が終わり、術後ケアが始まっている自分を感じました。

      助かった

間違いなく、、ため息もできる。

「心臓の手術しましょう」と言われ、今こうしてため息がでた自分に

 生きてる 頑張ろう

 何度も繰り返し、言い聞かせる。

 目を開けたときから、身体に自由がない事を体感。これも、すぐに受け止めました。

 ベットの上では口が乾き、上手く喋れる事ができない。看護師さんに氷をお願いする

 こぉ、ゆぃ 下さい

伝わるかな? 正直に伝えました。      みごと、看護師さんが気づき、冷たく爽やかな小さな氷を口に。すぐに溶けます。    一日1,000mlまでの水分摂取量の制限。氷も10ml程度あり、迂闊に食べれない! 結構辛い数字です。3月の入院から、この数字が毎日の日課なのに、まだなれていない、 


胸にも  首にも?

点滴は両腕から。機械でしっかり固定しているドパーミン達、4本、5本ある。いつもの、ぶら下がっている点滴も見える。まだ、オシッコの管も入ってます。さらに、ベットの脇に何か赤い液体が入っている?

なんだろう

管が2本、胃のあたりから出ている? 管の下には、電線が2本刺さってる? えっ? 首にも何かある?

 とりあえず、じっとしてよう

お腹から出ている管はドレーン。手術した心臓から、少し流れる血液が出ていると聞いて ただ、納得。するしかない。

 看護師さんが単三電池を手にして、ぶら下がってる機械の札を開け交換。      「何してます?」と尋ねる様にみつめると。

  ペースメーカですよ
 心臓が落ち着くまで、 です

そうなんだ、

何か、いろんな機材が助けてくれている。 手術した実感がだんだん強くなりました。           首になんかあるのは、まだ聞いていないので

看護師さん、首になんかあります?
はい、首の静脈から点滴してます

  えー、怖い。

   動かない 動かない

自分に言い聞かせました。手に刺さってる針や胸にある管や電線はなんか、手術したんだから、あって当然なんだと

 助けてくれてる 、、 かわいい感じ

でも、首の刺さってる針は怖わかった。                怖い、本当に恐かった。

口の乾きも少しとれてきている。2日目の朝に、喋れる、会話ができる、と思い看護師さんに手術の事を 勇気を出して!聞きました

 手術どうだったの?

看護師さんが、そうですね、

なんか、先生頑張った様です        たくさんしたようです!

人工弁は一つだけ?あとは、、

そうですよ。大動脈弁は置換術で機械弁入れました、あと2つは成形術です。まだまだあるので、そう、卵円孔と左心耳の閉鎖も、、

なんだ、卵えん? さしん、じ?

ちょっと休もう。そう言えば、北見の病院で先生が話した事を思い出しました

心臓を開いたら、治すところまだあると思います しっかりなおしますから!
安心して下さい

どんな事になっていたのかな? 右に見える点滴の本数が4本、左に見えるペースメーカー。お腹の管を感じながら

  心臓、頑張ったんだな、

一人で、そっと涙しました。

会話の中で、いくつか確認しました。   手術した夜中に40度近い熱がでて担当の看護師さんがタオルでたくさん扇いてくれた事も。そうだ、「暑い、アーっ」はこのときの思い出?なんだと納得。

口から「ゲホ」は、気管挿管を抜く時の事。で、今考えると、いつの間に入っていたんだれう? 手術室に沢山の看護師がいた事、それぞれに担当をしていたんだと考えると、ぐっときました。

目を閉じたまま、皆さん

  ありがとう

 小さな声が出ました。

これが、「安堵の気持ち、なんだな」


次回 「音色」 7  リハビリ                                好期待?

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