油からノコギリ、ノコギリから匙。
国境を挟み、ティモール島の東西にそれぞれのパートナーと住む姉妹の公開往復書簡。第4回目は、東側の妹より。
たゆちゃんへ
ボノ〜!(「ボノイティ:こんばんは」の略)
マロマック・シナの場所あってるで。
けど、10パウンは多すぎやから、3パウンあげるわ。
山田くん持ってきて!(笑点風)
ミニャックの話についてやけど、確か沖縄でも「お世辞、おべっか」の事を「あんだーぐち:油口」と言うはず。
パプア・ニューギニアのイワム族、クパン、沖縄、英国、全然別の場所だけど考えることは似てるんやね〜。
と言いつつ、東ティモールのテトゥン語では「お世辞、おべっか、口先ばかり良いことを言う」を表す言葉は、「カドー(Kadoo:ノコギリで切る)」と言って、油は関係なさそうなんよね。
油ってたゆちゃんも書いてたみたいに「人間関係の潤滑油」って感じで分かりやすいけど、「ノコギリで切る」って何でなんやろな?
しかも、ノコギリで切られるのはお世辞を言われる方の人やから、何というか、お世辞を言われる人が出し抜かれてる感があるのかな、と思ったり。
他にも、面白い言い回しがあって、例えば、「他人の問題に首をつっこむな」って言うのを、「Keta tau kanuru tohar(壊れた匙を置くな)」って言うねん。壊れたスプーンは使い物にならんことから来てるんかな?
この言葉いつか言ってみたいねん。なんか渋くない?
たゆちゃんの渋い話(?)も聞かせておくれ!
ほんじゃ、ミンピ インダー!(インドネシア語で「良い夢を」)
追伸:あの写真の場所すぐ分かったからグラサブよろしく。
私もとりあえず好きな物の写真のっけとこかな。
これから雨季になったら食べ放題な山菜のこごみちゃん。
かわいいでしょー。