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ドーナツとコーヒーカップの違いが判らない

小1の息子は、読書好き
読んだ本や図鑑から、
新たな知識を得ることに余念がない。
時に、クイズ形式で、妻や私に問いかける。
先日出題されたクイズが、

【ドーナツの穴は、なぜあいてるでしょう】

お、それは知ってるよ。
穴が開いていることによって、
まんべんなく熱が通るようにだよね。

そう答えたら、

そうだよ!今から100年くらい前に、
アメリカの子供がお菓子を買ったら
中心がべちゃっとしてて、穴をあけることを思いついたんだって!

ほう、『穴をあけることを思いついた』
それは凄い頭がいいよねー
そんなことを風呂上がりの洗面所で二人で話していてふと思った。

『自分は果たして、ドーナツに穴をあけようと思いつけるだろうか』

元々のドーナツの形がどうだったかは知らないが、
恐らく穴のあいていないものだったろう。
【穴をあける】
これは『そのものの形状を変更する』ことだ。

恐らく思いつけないと思う。
『このお菓子はこの形』
と言う固定概念によって、
誰から言われることもなく『変えてはいけない』
それが先に来て、
形状を変えるのではなく
ドーナツを揚げる条件、
【油の温度・揚げる時間・油に漬ける高さ】
そこら辺を試行錯誤する気がする。

【油の温度・揚げる時間・油に漬ける高さ】
ここに注力することは悪い事ではない。
その結果として、今の形状のまま理想の物が出来ることもある。
その延長で、
【このままじゃだめだから穴をあけてみよう】
そんな発想になることもある。

ドーナツとコーヒーカップの違いが判らない
トポロジーの有名なジョークである。

トポロジーは、物質の形を、中核的性質を失うことなく新しい形状に完全に変形させることを可能にする仕組みを説明する学問だ。
カップの取っ手の部分と、ドーナツの中央には、それぞれ穴が1つある。これにより、この2つは「位相同形」とみなされる。

https://www.afpbb.com/articles/-/3103277
「コーヒーカップがドーナツに」、トポロジーが開く未来 より抜粋

専門家ではないのでよくわかっていないが、
何かの機能や目的を果たす上で、形状とは然程大きな問題ではない
そういう事なのかなと思う。
ドーナツで言えば、
穴が開いている・開いていないは大した問題ではない。
美味しいか否か、
食べた人たちが笑顔になるか否か、

そこが問題なのであって、
それを達成するためには形状など大きな問題ではない。

本質さえ変えなければ、後は何を変えたっていい。
そうして眺めれば、少し景色も変わる気がする。

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