2019年大阪杯(GⅠ)検討①:ブラストワンピース
昨年末の有馬記念覇者の始動戦。
強かった有馬記念を振り返る。
中山は後半からの雨で徐々に時計がかかっていき、有馬記念時は標準程度の馬場になった。
中山芝2500m・稍重
6.8-11.6-11.8-11.9-12.2-12.8-12.6-12.2-11.6-11.8-11.8-12.2-12.9
前半1000m60.8と、馬場を考慮するとミドル程度でそこそこ流れた。残り1000m地点くらいからキセキが後続を引き離しにかかり、かなりのロングスパートに。ラスト1Fが12.9まで落ちているのを見てもわかるように、タフな展開だった。
8番枠からスタートはあまりよくなかったが、出していって外の6番手で追走。残り600m標識あたりから外を押し上げて、2列目直後の外から直線入り。
キセキとミッキーロケットが前で粘る中、外からじりじりと伸びて残り100mで前を捕捉。最後はレイデオロの猛追を受けるがこれを退け、見事勝利。
3角で自ら動いて外からねじ伏せにいき、レイデオロの追撃もかわした強い競馬だった。
これに対して、弱い面を見せたレースも振り返らければならない。
まずは菊花賞から。時計が出る馬場だった。
京都芝外3000m・良馬場
12.8-11.9-12.5-12.9-12.6-12.4-13.3-13.0-12.8-12.7-12.8-12.2-12.2-10.7-11.3
前・中・後半1000mのタイムは62.7-64.2-59.2と完全なスローペース。ラスト2Fで加速しており、直線だけでの上がり勝負になった。
3番枠からまずまずのスタート、後方12番手内につける。一周目のホームストレッチで外へ出し、3角の下り坂でじわっと進出を開始。他馬より早めに動いたため、直線入り口では一気に3列目へ並ぶ脚を見せる。しかしその後はじりじりとしか伸びず、4着惜敗。
上位3頭の4角時の位置を見ると、フィエールマン・ユーキャンスマイルは馬群の中、エタリオウは早めに先頭列へ並んでいた。外を回す大きなロスがあったこの馬は着外。4角ではかなり速い脚を求められていたはずであり、厳しい競馬だった。
ダービーを見ても、時計の出やすい馬場での上がり勝負では分が悪い。
ある程度までは対応しているが、今回のような強力なメンバーになると苦戦するだろう。あいにく今週末の馬場状態は良さそうで、外からだと間に合いそうにない。キセキが引っ張る流れになるので、ある程度は上がりがかかってくるだろう。そういう意味では距離短縮もプラス。しかし今回は真ん中7番枠というなんとも微妙な枠に入ってしまった。時計が出る馬場なのでなんとか内を通していきたいところ。それでも頭は厳しいと見ている。