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中学校のお弁当の思い出

10月4日放送の朝ドラで、おばあちゃんが握ったおにぎりを仲間にあげる場面を見た人たちから、「赤の他人が握ったおにぎりは無理」という声があがって、静かな論争になっていたという記事を見た。

この「他人が作ったおにぎりが食べられない」問題というのは、近年たびたび目にするもので、目新しいものではない。が、こうした記事を目にするたび、中学1年生の時のお弁当エピソードを思い出す。

おかずの交換

入学して間もない頃だったと思う。お昼休みにお弁当を一緒に食べる仲間がいた。席が近い8人ぐらいで机を合わせて、向かい合って食べていた。その中に、毎回、必ず、「おかずあげるから、これちょうだい」と、同席する友だち全員とおかずの交換をする子がいた。

最初の数回は、彼女のおかずをもらっていたが、実は、当時の私は、ちょっと食べることに難があった。午前中はずっと嘔吐感があって、毎日、口にハンカチを当てて授業を受けていた。

そんなわけで、自分のおかずが減るのは一向にかまわないので、「おかずはあげる。でも、もらわなくていい」と、受け取りを拒否するようになった。

するとしばらくして、別の子から、私が自分のおかずをあげたくないから、彼女のおかずを要らないって言うんだと不満を漏らしていたというコトを聞かされた。

これを聞いて「よくわかんないなぁ」と思った。

なぜ、人のお弁当がそんなに食べたいのだろう。あげても「美味しい」とも言わないのに。食欲がない私は、他の人のおかずを欲しいと思わなかっただけなのに。

その後、彼女とは席も離れたので、お弁当を一緒に食べることも無くなり、疎遠となっていった。

においがつらい

実は、彼女のおかずを拒否したのには、ひとつだけ理由があった。何かと言うと「におい」である。

彼女からもらったおかずを食べた時、かすかにではあるが、薬のにおいがしたのだ。消毒液を想像させるような臭いだったので、ひょっとしたらお弁当箱を殺菌したにおいが、おかずについていたのかもしれない。

食べ物に食品以外の匂いがするのは、とても苦手だ。例えば、どこかのお宅で料理をいただいた際、化粧品のにおいを感じることもあったりする。すると、それだけで気持ちが悪くなってしまう。

だから、先の「他人が作ったおにぎりが食べられない」問題については、衛生面が問題になるというより、食べ物以外のにおいがおにぎりに移ってると気持ち悪くなってしまうから難しいという感じである。

ああ、ダメなにおいは食べ物でもあった。私は牛肉のにおいもダメだった。牛100%のハンバーグを一口食べた瞬間、「牛臭」がして、即座に戻してしまったことがある。牛乳でもたまに「牛臭」がして、飲めない時がある。

何だかメンドクサイ人だなっと自分のことを思ったりする。

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