美少女着ぐるみを自作した話_1【原型作りはじめ編】
2024/02/01 追記
こちらの子はちょっと個人的に色々な事情があってオークションに出品させていただきます。
もしこの子を見かけても制作関係のことについてその方に質問しないでください。
もしこのレポのどこか詳しく聞きたいなどありましたらコメントかX(Twitter)でご連絡くだされば分かる範囲で色々とお答えします。
ひとまず形だけ作ろうと思いました。
面を自作しています。
詳細は追々見やすい形に修正していきますので、ひとまずかきなぐって形を作っておきます。
〜〜〜
以前から自分で面を作るということはしてきましたが、素体を購入してその素体を加工するという方法で作成してきました。
いわゆる「半自作」というやつです。
自分は中々めんどくさい性格をしていて、借り物ありきで作っているのだから自作とは呼べないよね?と常日頃から思っていました。
いつかは自作と呼べるものを作ると意気込みはや数年が経過しました。
このままではいけないと思いたちやっと重い腰を上げた形です。
して、昨今3Dプリンタで制作する方は増えましたが、手造形で制作されてる方って案外少ない…というかノウハウがあんまり転がってない…?と感じました。
僕も3Dプリンタを持っており、多少モデリングの心得もありました。
とはいえ使っていたのは3DCAD。
曲線的なものをどのくらいモデリングできるかの勝負です。
Blenderをインストールしてガチャガチャといじり、いろいろな動画を見ながら数時間の格闘の末に生まれたものは…
生まれたのはおばけでした。
いや無理でしょこんなの…。
僕は「半自作」で多少経験のある手造形に逃げることにしたのです。
そして、ノウハウが転がってないならとりあえずメモとりまくって他の人の資料になるもの作っちゃえばいいじゃないと思い立ちます。
さて取り出したるは素体。
いや待って!結局半自作じゃんとか言わないで!
ホントに芯にするだけだから!
実際のところそこそこ素体として完成したものを目の前にしている今の自分でもちょっと心のなかで引っかかってはいたりしますが、このあとを見てもらえればわかりますが結構別物です。
ここで用意する素体ですが、別に素体である必要はありません。
脱皮法(※後述)で用意した頭の形に粘土を盛り付けるもよし、ヤフオクでなんらかの面を確保するもよし、百均にあるスチロールのマネキンを使うもよしです。
僕は偶然手元に素体があり、一度シリコン型を作った後も原型として手元に残しておきたかったので素体+パテで造形しただけです。
原型を残す必要がないのであればすべて粘土で作ってしまうのもアリです。
さて、素体を用意しましたがまずは切ります。
なぜ切ったかと言うと顎と鼻のラインが少し気になったからです。
造形とか人体の構造とかよくわかんないですけど、なんか気になりました。
なので切ってつなぐことにしました。
腕の汚さは見なかったことにしてください。
長袖で腕が見えない時期なので無駄毛の処理とか油断しています。
先程の赤いラインみたいな感じで大雑把に切りましたので、ガムテープでつなぎます。
次にガムテで土台を作ります。
何かというとパテの土台です。
ここにパテを押し付けていきます。
使うパテはエポキシパテです。
主に使うのはこいつ。
セメダインのエポキシパテ木工用です。
強度もよくて削りやすく効果時間も早くて我慢ができない僕にうってつけです。
で、パテには大まかに3種類あります。たぶん。
エポキシパテ
ラッカーパテ
ポリパテ
各々の特徴を言うと、
■エポキシパテ
・固くて粘土みたい
・A剤とB剤を混ぜ合わせた後化学反応で硬化する
・盛り付ける用途に使う
という点が特徴です。
化学反応で固まるためヒケ(固まった後に縮んで凹んでしまったりすること)が少なく、盛り付けて造形したりするときに便利です。
通称エポパテ。
■ラッカーパテ
・やわくて軟膏みたい
・1液で含まれてる溶剤が揮発することで固まる
・傷を埋めたりするのに使う
という点が特徴です。
溶剤の揮発で固まるため、固まるときに溶剤分が減っています。
そのためヒケが発生しやすいです。
また、深い穴などを埋めるときに使うと奥の方にいるパテの溶剤が永遠に揮発しません。
そのためいつまでたっても外は触れるくらいに硬化してても中が硬化してなくて触るとブニブニしてたりします。
小学生の頃それで泣きを見ました。
ブニブニのさわり心地はいいです。
■ポリパテ
・ちょっとかたいジェルみたい
・硬化剤を混ぜて化学反応で固まる
・傷埋めとかもできるしちょっとなら盛り付けもできる
という点が特徴です。
だいたいエポキシパテとラッカーパテの間の子みたいな感じです。
盛り付けも出来ますが、いっぺんに大きく盛るにはちょっと大変だったりします。
生クリームでかまくら作る位の感覚です。
で、今回は大きく盛り付ける形なのでエポパテを選びました。
ただし、このエポパテはめちゃくちゃ高いです。
代用品で安く上げるテクニックもありますのでそのへんは後述します。
土台に押し付けるようにしてエポパテを盛り付けていきます。
ラッカーとかポリパテだと多分硬化前に垂れます。
ついでに中途半端に加工して空けてた口の穴を埋めて顎のラインを整えてます。
この段階できれいに整える必要はありません。
このあと削ったりしますし、もっと盛ります。
このあとの盛り付けのためにおおよそこれくらい盛るとこうなるという目星をつけるために今は全体のシルエットを整える程度に盛り付けていきます。
今の段階で学園ハンサムでも全然問題ないです。
めっちゃ盛ってきます。
整える必要はないとは言いましたが、大雑把な形は整えておくとあとで楽です。
当然といえば当然ですが、削る量が減るので。
ちなみにエポパテは素手で触るのはあんまり良くないです。
ニトリル手袋を使って、パテを整形するときには軽く指先に水をつけると手離れが良くなり整形がしやすいです。
水でべろべろにしない限りは硬化におおきくは影響が出ないので、この辺は化学反応硬化の利点ですね。
美人さんの顔はEラインというものが整っているそうです。
そのへんをなんとなーく意識しながらテキトーに盛り付けていきます。
進捗が見えない画像の連続なのでだいぶ飛ばしてます。
外形は決まってきたので大雑把な加工をそろそろやめて、このへんから少し削りも入れてます。
ちょっと思ってた感じと違ったら削って、盛って、削って、盛って…
永遠に同じ作業です。
やったことは顎のライン、頬骨のライン、鼻筋、おでこの出っ張りを整えて、顎のラインの調整のために軽く目星をつけるために口の位置になりそうなあたりを盛り付けてます。
このあとすぐ削り落としますが。
同じ作業を繰り返し続けます。
あとはなだらかにしつつ微調整。
手触りで段があったら確実に段があります。
削ってなめらかな接続になるようにしましょう。
口は落としちゃいました。
もともとあったものをむりやり繋いでるのでつないだときのズレなんかもあって左右が明らかに違います。
このへんであーもーめんどくさいってなって無理やり進めようとしたりどうにかかんたんに左右整えたり出来ないかなって横着しようとしたりします。
結果から言うとショートカットはないです。
順路はめんどくさいことをすべてやること、妥協だけが唯一の近道です。
途中で捨てサフを吹くのもよいです。
捨てサフとはまぁ簡単に言ったら粗を目立たせるような感じです。
缶スプレーとかで売ってるグレーとかのサーフェイサーを吹き付けるだけです。
さっきのパテだらけのときより表面の状態がわかりやすく見えると思います。
まぁ、残酷な行為ですね…。
主に削り作業をしてこうなりました。
このへんでまた結構盛らないとどうしょうもないなってことに気が付き始めます。
戦いは終わりません。
ひとまずここまで、次回に続きます。
次はお金をかけずエポパテを使う方法からお送りします。
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