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3Dモデリング初心者にTinkercadを勧めたい話

 DOGAとかShadeとかBlenderとか、趣味で3Dモデリングソフトを色々使ってきたからこそ『Blenderは初心者向け』という謳い文句には異を唱えたい。

今でこそこんな事を言ってる人は少なくなった(ように見える)けど、一時期は個人ブログでこうしたタイトルをよく見掛けたものである。

さて、Blenderを初心者向けだという理由として
・無料だから
・日本語化されているから

この二点を挙げている人は多かったが、機能面でオススメしている人は、少なくとも私が見てきた中では居なかった。

彼らはBlenderを使う中で、この機能が初心者にオススメだ!なんて思った事はきっと一度も無いだろう。
私だって無かった。
ハッキリ言ってBlenderは初心者向けでは無い。

と言うか上記二つの理由は敷居を下げる要因ではあるものの、人にオススメする理由にはならないとさえ思う。

前置きが長くなってしまったが、私は3Dモデリング初心者にはTinkercadをオススメしたい。


・Tinkercadとは?

 Tinkercadはブラウザ上で3Dモデルや回路などをデザインできるソフトだ。

ソフトのダウンロードやセットアップも必要無く、サインアップ(登録)するだけですぐに使える。

システムとしてはCAD(キャド)という設計ソフトに近い……なんて言うと難しそうだと眉間に皺を寄せる人もいそうだけど、本ソフトはモデリングや設計の基礎を学ぶ事に特化した、いわば学習教材なので安心して欲しい。

・何故Tinkercadを勧めるのか

 何故このソフトをオススメするのか?
それはチュートリアルが豊富だからである。

Tinkercad内には沢山のチュートリアルが用意されていて、始めたばかりの人でもソフトの操作方法だけでなく、モデリングの基礎が身に付くように出来ている。

『リソース』タブの
『ラーニングセンター』でも操作説明+αのチュートリアルが存在する

また、本ソフトでは用意された四角や円柱などの原型
(Primitive=プリミティブ)を組み合わせて形状を作るので、例えば同じ形状を作るにしても引き算で作る考え方が身に付くのもオススメ出来る理由だ。

長方形を二つ組み合わせる”足し算”で作る左側に対し、正方形から正方形を引く”引き算”で作るのが右側の考え方。
実際の工業製品も切削で形を作るので、これが身に付いていると色んな事に応用が利く。

表面を”彫る”事も出来る

・最後に

 あくまで初心者にオススメと言うだけで、このソフトを一生使えと言う話では無い。
人間の身体のような滑らかなボディを作るような事は出来ないからだ。

なのでこのソフトで基礎を学んだ上でUV展開やテクスチャリング、或いはより高度なモデリングを求めて他のモデリングソフトに軸を移してステップアップする流れをオススメしたい。

「そんな事しなくても最初からBlender使えばいいじゃん!」と考える方や
「ボクは最初からBlenderでやってるぞ!」なんて方もいるかもしれないけど、それは足し算・引き算を知らないまま掛け算・割り算の問題を解こうとするようなもので、万人向けのやり方じゃないのは理解して頂きたい。

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