中小企業診断士 受けるメリットとは?
こんにちは、げんきです。
今日は、「中小企業診断士、受けて意味あるの?」と素朴な疑問へ、私なりの考えをまとめてみました。
10~20年後のAIによる代替性0.2%(2015年野村総研・オックスフォード大学)、サラリーマンが取りたい人気資格に必ず入る一方で、「足の裏の米粒」(=取っても食えない)と揶揄される中小企業診断士
実際のところどうなのか?
難関(合格率4%)であることを踏まえても取る意味はあるのか?
令和2年度、中小企業診断士試験合格者の立場から新米の立場で思うことを書いていきたいと思います。
こんな人におすすめです↓
・中小企業診断士資格って興味あるけど受験の決意がつかない人
・受験を決意したけどモチベーションが続かない人
1、経営についての包括的な勉強ができる
一つ目のメリットは「経営についての包括的な勉強ができる」ということ。
中小企業診断士試験は、マークシートの一次試験と4事例からなる二次試験(論述・口述)の2ステップにわたって行われます。
一次試験は、企業経営理論、財務・会計、運営管理、経済学・経済政策、経営法務、経営情報システム、中小企業経営・政策の7科目から成ります。
難易度としては、関連資格の2級相当(=難しくないけど簡単ではない)といわれます。
具体的には、
財務・会計 → 簿記検定
経営法務 → ビジネス法務
運営管理(店舗運営)・企業経営理論(マーケティング) → 販売士
経営情報システム → ITパスポート
※経済学・経済政策、中小企業経営・政策は関連資格なし
といったところです。
専門家というほどは深い知識の必要ないものの、とにかく範囲が広いのが特徴です。
裏を返せば、経営に関する学問分野すべてを2級レベルまでは強制的に勉強ができる、といったメリットがあります。
受かっても受からなくても知識習得につながれば損はありません。
自己研鑽が目的であれば、一次試験の突破で十分に目的を果たせるでしょう。
私の場合、本業のつまづきが一次試験の勉強によって進展されるケースもありました。
・システム化案件の責任者を任されたものの、専門用語がわからずふわっとした要望を伝えて、あとはベンダーに任せきりだったものが、ある程度突っ込んでベンダーへ要望を出せるようになりました。
・生産管理部門に所属していながら、自社製品の製造法がどのような特徴を持ち、一般的にはどのような生産管理方法が望ましいのか、わからなかったことがわかるようになりました。
他にも例を挙げれば枚挙にいとまがありません。
自己研鑽として、まずは一次試験だけでもトライしてみてはいかがでしょうか。
2、文章力が上がる
二つ目のメリットは、「文章力が上がる」ということ。
これは、二次試験の勉強を通じて強く実感できることになります。
中小企業診断士試験の二次試験は、4つの分野(人事・組織、マーケティング、生産管理、財務・会計)に関する文章を読み、問いに対し論述で答えるというもの。
事例分を素直に読み解き、必要な経営に関する知識を使いながら、試験官にわかりやすく解答すること、が求められます。
時間制限が厳しい中、20~160字程度の問いに対し、得点に必要なキーワードを盛り込み、日本語として成立させなければなりません。
受かるためには否応なく、『要約する力』、『論理破綻なく文章をつなげる力』が求められます。
試験勉強を通じ、必ず文章力は向上します。
ただ、「文章力向上」のために診断士試験という難関資格を使う必要はないでしょう。
あくまで副次効果ととらえてください。
3、専門家として信頼度アップ
三つ目のメリットとしては、「専門家として信頼度が上がる」ということです。
中小企業診断士は、中小企業支援法という法律に基づき「中小企業の経営診断の業務に従事する者」と定義されています。
要するに、『国が認めた経営コンサルタント』ということになります。
このような国の後ろ盾があることで、信頼度が上がる機会は少なくないでしょう。
具体的には、
転職に有利
資格を持っていることを優遇してくれる企業はありますし、忙しい本業の合間を縫って難関資格を取ったことを買ってくれる場合もあるでしょう。
副業に活用
経営コンサルタントとしての中小企業診断士と自身の専門分野を掛け合わせることで、企業支援の機会はあるでしょう。
加えて、補助金申請や執筆業務など、合格したての中小企業診断士にもできる仕事は多数あります。
意見表明に専門家としての裏付けができる
単なるサラリーマンが書く経営に関するブログ、よりも中小企業診断士が書く経営に関するブログのほうが、読者の方も読んでいて安心感があるのではないでしょうか?
4、受験後広がる様々な世界
最後のメリットは、ずばり「人脈」です。
入社以来、10年超にわたり社内業務のみに従事してきた私としては、社外につながりがないことがコンプレックスのひとつでした。
(加えて、OJTで学んだことが自社のみで有用な知識なのか、社外でも通用するものなのかわからず、業務知識の習得にむなしさを感じることもありました。)
合格発表後、1か月という期間しかたっていない今、ですが、これでもかというほど診断士仲間の知り合いが増えました。
それも同業や関連業種ではなく、本当にバラエティ豊かなバックグラウンドの面々です。
単なる知り合いではなく、診断士試験合格に向けて努力をしてきた「戦友」であり、今後は様々な場面で切磋琢磨する「同志」です。
こういった志の高いメンバーと知り合いになれることは自身の財産になることは間違いありません。
以上、中小企業診断士受験の4つのメリットをお伝えしました。
さいごに
診断士試験合格したてのぺーぺーだからこそ、発信できる新鮮な気持ち。
目の前に広がる世界。「なんでもできる」という期待感を胸に、この1年積極的に行動をしていきたいと思います。
(ただし、「なんでもできる」は「今は何もしていない」の同義。これからが大事)
1年前には、全く想像もしていなかった中小企業診断士合格後の開かれた世界。
受験を決意できない人も、受験中モチベーションが上がらない人も希望を抱きながら、勉強してもらえれば、と思います。
おまけ、、、タキプロはおすすめ
<ご参考>
・独学で行き詰ってしまったという人のために↓
タキプロweb勉強会では、合格ほやほやの新米診断士が皆さまからさまざまな質問にお答えします。
受験仲間も得られますよ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?