【ネタバレあり感想】インサイド・ヘッド2のテーマが意外と深かった件
はじめに
ディズニー&ピクサーが送る最新アニメーション映画を鑑賞してきた。想像よりも内容がよかったので感想をまとめる
今作のテーマ
個人的にこの映画のテーマをひとことで語ると、「価値観」だと思っている。
主人公の少女ライリーの"信念の泉"には、これまでの大事な冒険が集まっておりその集合体が大きな木となっている。
これまでの思い出をボールなようなものに変換して記憶し、ライリーの頭の中の感情たち(ヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリ)がそれらを大事に保管している。ライリーが幸せに暮らせるように管理している印象だった。
この木、これこそが価値観だなあと思った。自分が心動いた瞬間をいつでも思い出せるように集めて、自分の気持ちが迷ったときに礎とするものという感覚を抱いた。
前作から感じていた疑問について
感情って自然とでるものだよね?誰かがそうさするものじゃない!
ライリーの感情が動いた時に、頭の感情たちヨロコビ、カナシミ、ムカムカ、ビビリ、イカリが操作バーをあげたりスイッチをつけたりする。
そんな彼らがライリーの感情を表現する。
前作も鑑賞後に「感情は誰かがスイッチをいれておきるものだろうか?」と疑問に思った。
「自然とでるものこそが感情なのではないか?」とずっと考えていた。だが今回、その感情は「ありのままに表現していい!自分たちがそうさするものではない!」という展開をとっており非常に納得できた。
感情ってだしていいんだよね?
感情はそうさしないといけない。うまく付き合わないといけないのはもちろんそうである。しかしながら自然体である(感情がでる)ことこそが心地よいのではないのだろうか?とずっと思っていた。
「仕事に感情はもってきてはいけない」
この言葉は自分を一時期苦しめていた言葉だった。今は、「仕事に相手に悪い影響を働きかける感情はもってきてはいけない」と捉えている。
感情がでることって自然なことだよね?感情って殺さずにだしていいんだよね?とずっと格闘していた答えがでたきがした。
人の価値観でいきてない?
ディズニー映画=子供が見るものの常識を壊してきた
キャラクターがかわいい。展開が笑える。イラストが素敵。どこをとってもディズニー要素はあるなあと思いながら鑑賞していたが、内容はめちゃくちゃ大人だった。
「自分たちは今、本当にやりたいことをやれているのだろうか?」
「誰かの人生を生きていないのだろうか?」
そんなメッセージが伝わってきた。今作から登場してきたキャラクター、シンパイが、ライリーの価値観を壊してしまい、他人の価値観を植え付けてしまう。
「あの人に褒められたい」
「自分があの人のためにいきなきゃだめだ」
とても優しい主人公の価値観が、こんな感情が競争感情むき出しの他人に認められることを第一とした感情になってしまう。
一瞬恐怖を感じた。自分も誰かのため。何かのために生きている他人軸の人生じゃないのだろうか?おっせっかいに生きれているのだろうか?と考えてしまう瞬間だった。
会社の中で働いていると見えなくなる自分の価値観。改めて自分ってどういう価値観を大事にしているのか?確認したくなった。
おわりに
前作の続編でありながらも、ちゃんと話が綺麗にまとまりつつ、非常に納得できた作品だった。
子供向けというよりかは人生で迷っている大人に向けての映画じゃないかと思った。
自分の価値観ってなんだろう?これからどういきたいのだろうか?もう一度考えてみるのもよいのかもしれない。