恋愛なんてしたくない
もう本当に嫌だ。この返信を待つ時間。地獄過ぎる。体育の授業での長距離走の直前のような、周りに金賞を期待されながら待つ結果発表のような、もう、とにかく、苦しい時間。
どうしてこんなに精神を削らなければならないのか。ああ、本当に苦しい。あと20分以内に返事が来なければ、もう終わったも同然。1時間の休憩のタイミングで返事が来るとは思えないし、その1時間の休憩だって、いつとるのか分からない。つまり、9時間耐久スペシャルだ。たったの40分待つことでさえ死にそうになっているのだから、9時間後の私はどうなっている?ミイラか?
もうなんで、なんであんなこと送ってしまったのだろう。攻めすぎている。会いたいからって、話したいからって、流石にやりすぎたかもしれない。嫌われたくない。今の関係を壊したくないのに、もしかしたら、という、あるかどうかも分からない優しさに甘えようとするのだ。
時間が刻々と過ぎてゆく。
期待をしてはいけないことは、重々承知だ。
不安で押し潰されそう、とは、まさにこのことだ。
時間を戻したい、と願うが、戻したってきっと、同じことをするのだろう。
きっと返信は、こない。