マスキングのお話/透明水彩
こんにちは。今日は「マスキング」についてまとめようと思います。
すべて自分の見解ですので、一般的ではないこともあるかもしれません。ご容赦ください。
マスキングとは
大雑把に言うと、「白地を残したい所」に特殊なインクを乗せて弾かせる事です。後から剥がすと白地がくっきりと浮かび上がってきます。
とてもメジャーな技法なので、やってみると楽しいと思います!(あんまりやると浮かび上がってきた白地が悪目立ちしてしまうので注意)
それでは実際に使っている所の写真を御覧ください。
どんなインクを使っているか。種類はどんなものがあるか。
こんな感じでマスキングをしています。薄いブルーの所がマスキングされた部分になります。
マスキングに使用しているのはシュミンケホラダムのマスキングインクです。とても使い勝手がいいのでおすすめ。
同じくマスキングインクとして売られているのは、一番手に入りやすい所で言うとホルベインのものかと思います。
なぜ、ホルベインではなくシュミンケホラダムのものを使っているのか?
「成分が違う」
からです。
ホルベインから出ているマスキングインクの成分は「ゴム」でできています。同じく含まれている「ラテックス」も「ゴム」です。
一方、シュミンケホラダムのマスキングインクは「合成樹脂」が材料になっています。
根本的に違うんですよね。
ゴムでできているホルベインのものはどうしても紙にくっつく力が強すぎて剥がす時に紙が傷んでしまったりします。
過去ホルベインを使っていたのですが、「表面が強い」とされている紙でさえ傷んでしまうのでとても困っていました。
そこまで成分の特徴に詳しいわけではないのですが、おそらく合成樹脂の方がコントロールしやすい(可塑性)ので剥がしやすくなっているのかなと思います。
本当に紙の表面が傷まないので重宝しています。
…決してホルベインがダメだ、と言っている訳ではありません。ただ、シュミンケが使いやすい、という話です。とても高価なものになってくるので、ちょっと買うのに度胸がいるかもしれませんが、それだけの価値はあると思います。
ついでに紹介すると、ペンタイプも出ています。
ペンタイプは一度使ったことがあるのですが、最後まで使い切る前に詰まってしまって使えなくなってしまいました…。
なので、今は瓶に入っているタイプを使っています。水で薄めたりもできるので、かなり細かい所でも筆を選べば繊細な仕上がりになると思います。
続いては実際に使っているところを御覧ください。
実際に使っている所
白地を残したい所に塗ります。
これはそんなに薄めて使っているわけではないので(ほぼ原液)ちょっと塗った所が盛り上がっています。
マスキングインクを塗った所は絵具を弾いているのが見て取れると思います。
マスキングインクを取ると(サランラップを丸めたものでこすると楽に取れます)こんな感じで(髪)白地が出てきます。
この状態だとちょっと白地が浮いてしまうので、薄く色をつけたりします。
全部剥がして仕上げるとこんな感じ。
白地がくっきり残っているのが分かると思います。ちょっと浮いてますね…。
終わりに
今回はマスキングについてまとめました。
なにかの参考になればと思います。
決してホルベインが悪いと言っているわけではないよ!
ただ、使える紙が限られてくるという…。
次は「紙」についてまとめてみようと思います。
(その前に「碧月」ルームウェアVer.のメイキングのようなものを載せるかもしれません)
それでは、また今度。
暇な時にでも読んでいたると嬉しいです。
鴇乃(Tono)