[ネタバレなし]元軍人が格安航空会社を立ち上げる!?実話に基づくインド映画『ただ空高く舞え』はいいぞ!
2024年1月順次、全国公開で上映しているインド映画『ただ空高く舞え』(言語:タミル語)が、大変素晴らしい映画だったため…
ただのインド映画ファンとして、ネタバレなしで語ってみたい。
ちなみに先に断っておくと、葬儀や結婚式などの文化や思考表現の一部として、やむを得ない時しか踊らないインド映画である。
そのあたりが枷になってる人も心配なく楽しめるインド映画だ。
インド映画ファンじゃなくても、是非観ていただきたい名作と言っても過言ではない。
この作品の監督さんやキャストなどの詳しい概要は、公式サイトさんが綺麗にまとめて下さっているので、そちらを見ていただければと思う。
見ていただけただろうか…
そう、その通り…主演俳優さんが超かっこいいのである…(個人の感想です)
私はTwitterでこの映画の配給会社さん『インド映画同好会』さんのアカウントをフォローして、来たるインド映画大映画祭(東京、大阪、名古屋などで定期的に開催される映画祭)などのインド映画情報をサーチしていた際に、この作品のポスターを見た途端、衝撃が走った。
「なんかめっちゃカッコいいポスター流れてきたな…?!」
そして宣伝のティザーを見ると、なんと実話に基づいた社会派なドラマだというではないか…!
これが私の最初にこの映画を見ることを決意した瞬間である。
「めちゃくちゃ、かっこいいポスターのタミル映画が全国順次公開される!」恥ずかしながら、とても単純な動機であった。
そして、見に行ける範囲にくるのを待ち続けること、数ヶ月…
Twitterでも、とても評判がいいことをチラチラ見続け、ついに見ることが叶った。シネマスコーレさんには足を向けて寝られない。
数回しか行けなかったものの、お客さんが少なめな日にばかり行ってしまい、特典のポストカードを毎回いただけてしまったため…この最高なポストカードがもらえるはずだった人々には申し訳なくなり、パンフとポスターを買い、罪滅ぼしした。
何度も観て、全回泣いた。
私は涙脆い方ではないことをここに白状しておくが、観に行った回、全て泣いた…!展開がしんどくて泣き、いろんな感情が溢れ、喜びで泣いた。
とにかく上映時間150分のうち、涙腺が耐えられない箇所が少なくとも3つはある。
ここで大事な鑑賞初見ポイントが出ましたね。
「タオルかハンカチは必ず持参しましょう。」
そして、この作品はかっこいい!泣ける!以外も、もちろん素敵な魅力が溢れている。溢れすぎて観たほうが早いので、絞りに絞って3点だけ挙げてみよう。
1点目。ポスターを一見、誰もが思ったのではないだろうか?
内容についてキャッチコピーの一文である。
「1ルピーで?飛行機に客を乗せて、ビジネスとして成り立つのか?」
1ルピーは日本円にして2〜3円くらいとも聞く。そんな価格で安全に乗れたらいいけど、それは難しいから高額になっているイメージだ。
『スーパー30』だって無償の学校作るの大変で、資金調達頑張るシーンあったよね?と…。実話ベースのため、その辺もリアルとはいえ限度あるだろう…どっかに高額買収されたりとキナ臭い話になっていくのかと…思っていた時期がありました。
そう、『ただ空高く舞え』を見るまでは…!!
びっくりするほど、その辺りもクリアなのだ。
クリアどころか純粋すぎて、もはや眩しい。
ネタバレなしと前置きしたため、詳しくは伏せないと感動の楽しみを奪う展開があるので、ここでは伏せさせていただく。
ぜひ映画を観て、マーランの説明に耳を傾けて唸っていただきたい。なるほど、その手があるのか…と!
2点目。インドの空軍時代など、わりとミリタリーなシーンが入る!
すごい個人的なポイントかもしれない。しかし、見るとワクワクせずにはいられない!パイロット時代の主人公たち!
見る前には格安航空会社の話がメインなら、軍人だった頃のシーンは少ないかな〜と思っていたものの…
ところがどっこい!超ガッツリ出てくる!しかも軍人時代の教官たちが活躍するシーンには…もう男泣き必須である。
個人的にはインド映画で空軍の訓練などの描写がここまでしっかり出てきたのは、(見てきた作品にもよるとは思うが)日本語字幕付きのインド映画では初めて見たように思う。そういう意味でも少々新鮮だった。
また痛々しい犠牲者が出ない飛行機事故シーンもあるため、映画を通して危機感を生々しく疑似体験することも可能だ。
3点目。主人公も強かでカッコいいが、主人公の奥さんの描写もとても良いのだ。
インドの女性差別が深刻であることを書籍『インド残酷物語』を読んだり、映画『燃え上がる女性記者たち』を観て、なんとなく察していた。
しかし、この作品は男女差別なく、主人公と対等な関係を築いている奥さんの描写が全体的にも、とても印象的だ。
あまりこういう言い方は、女性である私でも差別的にも聞こえ、好ましくない言い方になるが、他にいい表現が見つからないため率直に言うと…女性監督さんだからこそ描ける女性像な気もする。
女性が虐げられるシーンなど差別描写が苦手な方は、特にストレスフリーに見れること請け合いである。
とにかく『ただ空高く舞え』を広くいろんな方に観ていただきたい一心で書いてみた初投稿note。もしこのnoteを読んで、鑑賞意欲を刺激できたなら、これほど嬉しいことはない。
勇気と元気をもらえる唯一無二の映画なのに、円盤になるかも分からない…いろんな地区を巡回しているが、恐らく一般的な知名度も低く、席が埋まりきってない光景を見かけたことが悲しくなるくらいの凄い映画だった。
全国すべての劇場で公開していないことが不思議なほど良作である。
最後に一応言っておくと、私は映画関係者ではない。
好きな映画しかおすすめしたくないし、誰かに頼まれて好きでもない映画について2000文字以上も書けない。作品に苦手な表現がある人の意思に背き、こちらの意思を押し付けてオススメするのも、不誠実だし見る人の時間を奪うようで嫌だ。逆に怪しく思われそうだが、ヤラセなどとは縁遠い、1人のファンの感想であると敢えて言っておく。
この映画の制作陣、日本公開に尽力を尽くした方々に敬意を表し、私の感想文もこのくらいにして、足元に気をつけて映画館へご搭乗ください。
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
『ただ空高く舞え』の上映情報は、公式Twitter [映画「ただ空高く舞え」公式さん @tadasoramovie ]の情報が最新で、情報も早くオススメだ。
興味を持った人のもとへ、この映画が届くことを祈るばかりである。
リクエストが多い映画を映画館に復活させてくれるドリパスさんにも、上映リクエストができる!近場で上映の望みが薄そうな方はこちらにリクエストしてみるのもアリかもしれない。
こんな感じで気分次第で、つらつらとインド映画について書いていこうかな〜と考えつつ、地元映画祭でこの映画がやると聞いて前売り券を買ってきたテンションで書いてしまいましたとさ。
ただの一個人のひとりごとなので、不快ならそっとブラウザバックしていただき…おい!もっと聞かせろ!という気持ちになれば、スキ?マークとやらを押したってください。(noteの仕組みがよくわかってない初心者ですが、お手柔らかによろしくお願いします。)
ただ空高く舞えは、いいぞ!!