小糸がニッコリ。俺もニッコリ。みんなニッコリ。
物語の終わり方は多種多様です。
シャニマスにおいても、色々な形でコミュは終わります。
アイドルの決意の台詞であったり、見上げた空の景色であったり、印象的なモノローグであったり、様々です。
本noteでは、そういった多様な終わり方の中から、個人的に特に愛している「小糸がニッコリして終わる」という終わり方を集めてみました。
小糸がニッコリして終わるとは?
「小糸がニッコリして終わる」が具体的になんなのかの例を載せておきます。
直後に暗転が入ったりと多少演出上の揺らぎはありますが、基本的には「台詞なしでただニッコリと笑う様子が映された後に終わるコミュ」のことを指しています。
対象コミュ
対象とするのは小糸のWING・感謝祭・GRAD・LP・STEP・Pカード・Sカードです。(2024/11/11現在)
ノクチルのSカード・イベコミュ・その他越境コミュは対象外です。
またプレゼントコミュなど細かいコミュも対象外です。
コミュを網羅しようとすると必ず取りこぼしが発生してしまって悲しいので対象を絞っています。
当然ですが上記の範囲の小糸がニッコリして終わる全てのコミュについて「小糸がニッコリして終わる」ことをネタバレし、同時に小糸がニッコリして終わらない全てのコミュについて「小糸がニッコリして終わらない」ことをネタバレします。
小糸がニッコリして終わるか否かを楽しみにしながらコミュを読みたい方はここで読むのをやめてください。
小糸がニッコリして終わるコミュ
では早速掲載していきます。
多少演出の違いはありますが、全て前述の例のようにニッコリした後コミュが終わります。
小糸がニッコリして終わるコミュの亜種
最初に例示したような台詞無しで小糸がニッコリして終わるコミュを集めましたが、それに完璧に一致していなくても似たような終わり方をするコミュはあります。
今回は取り上げませんでしたが、それらも素晴らしいのでいくつか載せておきます。
あとがき
以上です、いかがでしたでしょうか。
この可愛らしい笑顔に、きっとみなさんの顔もニッコリしているかと思います。
コミュの内容がわからなくても、この笑顔からは小糸が嬉しく思っていることが感じられます。すごく魅力的な笑顔です。小糸の嬉しい気持ちを想像すると、なんだかこちらまで嬉しくなってきますね。
本noteを読んで、みなさんも嬉しく幸せな気分になることができればいいなと思います。
おまけ:ニッコリまでの流れを見てみる
小糸がニッコリしていればそれで幸せなので、ここからの内容は蛇足にはなってしまいますが、せっかくニッコリコミュを集めてみたので各コミュについて小糸はどうしてニッコリしているのかまとめてみます。
読みながらコミュを思い出して、未読であれば想像して、よりニッコリしてもらえればと思います。
シーズン2のコミュ「ガラスの嘘」では小糸の嘘が発覚します。そしてそれと同時に、小糸が自らのアイドルをやりたいという気持ちをプロデューサーにしっかりと告げるコミュでもあります。
本当にアイドルを続けられるのだろうかと不安を抱いていた小糸でしたが、シーズン2クリアコミュでは二次審査合格という形で、小糸はアイドルをやっていける、ということが肯定されます。
最初は自信がなく、アイドルを続ける理由も幼馴染と一緒にいるためで、その上嘘もついていた小糸ですが、シーズン2から少しずつ、アイドルとしての在り方に向き合い自信を持っていきます。
合格を驚く小糸に対し、プロデューサーは当然だと言います。それを受けて小糸も普段の調子で決勝まで行くと強がりますが、それもプロデューサーは当然のように小糸ならできると言います。
自分を強く信頼し肯定するプロデューサーの言葉に、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
感謝祭のシナリオにおいて、小糸は冒頭で自分に届いたファンレターのことをずっと気にかけています。そして、「感謝祭」として自分に何ができるかを、ずっと考えています。
そして考え付いた、ファンへ手紙で気持ちを伝えるという答え。
「本番後(MVP)」では、無事ステージで手紙を読み上げファンへの感謝を伝えられるとともに、これからも一緒に今日のような時間を過ごしたいという想いを、ファンともノクチルのメンバーとも共有することができます。
ずっと悩んでいた感謝をどう伝えるかについて満足のいく形で達成し、周りからもその気持ちに応えてもらうことができ、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
細かい好きポイントとして、本番直前のコミュ「未完」にてレッスン室で手紙を読み上げている時は書き出しが「こんにちは。ノクチルの福丸小糸です」だったのに対し、本番では「みなさん、こんばんは。ノクチルの福丸小糸です」と少し違ったものになっています。
本番に向けて文章が推敲されていることが見受けられ、彼女の真摯さを感じられます。もしかしたら円香あたりから時間帯の齟齬についてツッコミを受けたのかも、と妄想することもできます。
どちらにしても嬉しい描写です。ニッコリ。
アイドル活動を通して、自分と同じように自分に自信を持てない人に元気をあげたいと思っていた小糸でしたが、このカードでの仕事を通して、本当は誰でもどこか足りないと思う部分を持っているのかもしれないということに気づきました。
そして「やさしく解けていく」にてプロデューサーから神社で何をお願いするのか聞かれ「世界中のみんなに元気をあげられるアイドルになれますように」と答えます。
少し大きな目標すぎたかと弱気になる小糸に対し、プロデューサーは確かに大きな目標だと同意しながら、その目標もいずれは小さな目標の一つになるだろうと小糸の背中を押します。
そんなプロデューサーの言葉にすこし驚きながらも、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
(最後のプロデューサーの言葉はかなり意味を要約しています。ここの会話すごく好きなので持っている方は是非読んでみてください)
行こうか悩んでいた喫茶店にプロデューサーと一緒に入った小糸。
このカードにおいて、小糸は自分の固定観念のようなものがことごとく、何気ないプロデューサーの行動によって否定されます。
「遊泳コーヒーフロート」においても、喫茶店で好きなものを頼んでいいと言うプロデューサーに対し、小糸は特別な日でもないのにいいのだろうかと遠慮していたましたが、いつも頑張ってる労いだと言われ、そういうことならと嬉しそうに顔を綻ばせます。
そして最後、プロデューサーがアイスの乗った飲み物を頼んだことに驚いていた小糸でしたが、今日はいつも頑張ってる労いだからと言うプロデューサーの言葉に、プロデューサーもいつも頑張っていると同意しつつ、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
小糸のコミュでは、小糸の中の"こうでなくてはいけない"という気負いのようなものが、仕事やプロデューサーの言葉などを通して解消されていき、少しずつ自分に素直になったり安心感を得ることができるようになる様子が描かれることがあるのですが、この【はれのひ喫茶店】というカードは特にそれがわかりやすくまとまっていると思います。
そしてまた、頑張ることにご褒美を用意するということを小糸が抵抗なく受け入れていること自体も、小糸の変化を思うと喜ばしいことです。
チケットで交換できるpSRであり、コミュも二つだけでサクッと読めるので、もし持っている方は是非読んでみて欲しいです。
細かい好きポイントとして、非ニッコリ終わりコミュである1コミュ目「空色クリームソーダ」にて、小糸がまあるいホットケーキって言うのがめちゃくちゃ好きです。まあるいですって。かわいいね、ニッコリ。
桜が咲き始めた春先。小糸が幼馴染達と同じ高校に通い始めた頃の話です。
小糸は先を行く円香の背中を見つけ話しかけます。
これからも同じ時間に登校して良いかと聞く小糸ですが、対する円香の反応は冷ややかです。
小糸はそんな円香の様子を伺いつつも、今度は桜の話題を振ります。桜が咲いてきたと言う小糸に、円香はよく覚えていないと言いつつも、小糸がそう言うならそうなのだろうと肯定します。
他愛もない幼馴染との会話でしたが、それが出来たことに、そして相手と自分の気持ちを共有できたことに、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
円香が小糸に対し結構冷たい対応していて驚くのですが、そもそも一緒の時間に登校して良いかなんて本来許可を取る必要のない間柄なんですよね、この二人は。円香もそういったことを思って素っ気なくなっているのでしょうし、それでいて彼女の返答は"小糸が約束などなしに何気なく幼馴染と同じ時間に登校する"という自然な形になるよう誘導するものになっており、とても優しいと思います。
このコミュに限らず、円香は小糸に対し時たま冷たい態度を取るのですが、それは彼女が小糸のことをとても想っているからなんですよね。ニッコリ。
小糸コミュでは、小糸が自分のコンプレックスを受け入れたり、小糸の気負いが気づきによって解きほぐされる様子が描かれてきましたが、GRADでは「頑張っている姿を見せたくない」という、それでも受け入れられない部分に触れられました。
それでいて、そういった"受け入れられないこと"を認めしっかりと伝えることを通して、プロデューサーと気持ちを共にし助け合う関係になり、小糸自身もただ頑張りたいというだけではなく具体的にどうすれば目標に近づいていけるのかを考える切っ掛けになりました。
そして、最終的に小糸は直近の具体的な目標としてGRAD優勝を掲げます。
GRADの最後のコミュである「すこしだけはねて」では、優勝しても特段変わらない日常を過ごしながらも、テレビ局のディレクターに認知され番組に来て欲しいと声までかけられるという大きな変化に遭遇します。
そうして自分の立てた目標の成果を驚き、どうしようかと焦る小糸に対し、プロデューサーは次にやることを一緒に考えようと言います。
そんな、GRADを踏まえたプロデューサーの言葉に、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
かなりニッコリタイムが長い上に、ニッコリ後にホワイトアウトまでするという中々強めのニッコリになっています。
小糸GRADは名作なので、その分ニッコリも豪華なのでしょう。
クイズ番組の試験出演枠を目指すことになった小糸。日々時間を縫って、試験に向けた勉強をします。
「単語帳おばけ」でプロデューサーは、呼びかけても全く気付かないほど集中していた小糸に対し、道では危ないからと注意をします。
そして、一生懸命勉強するのはありがたいが、無理はしないで欲しいとも言います。
それに対し小糸は、無理はしていない、勉強をしているのがとても楽しいのだと答えます。
小糸にとって今までの学校の勉強は、追われるように、やらなきゃいけないこととしてするものでした。
しかし今は番組という目標に向けて小糸自身が勉強したいと思って勉強しており、そしてそれによって、学校の勉強すらも自分のためになると思えるようになり以前より身が入るものになったと言います。
そんな変化に小糸自身も驚きつつ、気づきを得る切っ掛けになった仕事を提案してくれたプロデューサーにお礼を言い、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
学校の美術の授業で出された「学校の中の好きな風景の絵」の課題。
小糸は何を描くか決められていませんでしたが、透を描くという雛菜に付いて美術室に来ました。
そこへ、小糸に呼ばれ円香も到着します。
いつもの調子でくだらないことをしている幼馴染の様子を見て円香は帰ろうとしますが、それを小糸は咄嗟に呼び止め、三人の絵を描きたいと言います。
驚く三人でしたが、それを了承します。
学校の好きな風景として幼馴染の集まりを描くことができることになった小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
直前までカードイラストが表示されて会話が進んでいましたが、わざわざ小糸がニッコリしている様子を見せるためだけに暗転して小糸の立ち絵が表示されるのが面白いです。
美術の授業で描かれた絵を眺める小糸。そこに透が通りがかり話しかけます。
雛菜の描いた絵は凄い、他の人とは違うと小糸は感心しています。
小糸の絵はどれかと聞く透に対し、全然上手く描けなくてごめんと言いながら小糸は絵を指します。自分の絵は全然普通だと落ち込んでいます。
『みんなと/福丸小糸』。透は小糸の絵のタイトルを読み上げ、そして「いいよ」と褒めます。
小糸は驚きますが、透がそう言うならそうなのかもしれないと嬉しそうに声を弾ませます。
絵の出来に落ち込んでいた小糸でしたが、その絵を褒める透の言葉を受け、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
絵のタイトルとコミュタイトルの対比が良いですよね。ニッコリ。
事務所にアルバムを取りに来た小糸。そこにプロデューサーが鉢合わせます。
誰もいないと思っていた小糸は驚き、思わずアルバムを落としてしまいます。
二人でアルバムを拾い集めている間に、なんとはなしにプロデューサーが小糸の中学の卒業アルバムに目を留めます。
中学のことについて尋ねられ黙りこんでいた小糸でしたが、ぽつりぽつりと、自分の中学での様子を話し始めます。その内容は小糸にとって少し辛いものであることが伺えます。
一通り話し終えた後、中学のアルバムを初めて開いたと小糸は言います。自分の姿をアルバムの中に見つけられず、どこにいるんだろうとつぶやきます。
そんな小糸の様子を眺めていたプロデューサーは、少し見せてくれとアルバムを手に取りあっという間に小糸のことを見つけてしまいます。
小糸は驚きながら、高校の卒業写真はもう少しマシに撮れていればいいと嬉しそうにはにかみます。
改めてプロデューサーに向き直り「見つけてくれて、ありがとうございます」とお礼を言いながら、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
学校でのグループ学習に苦戦しているようだった小糸の様子や、直前のコミュで教えてもらった小糸の中学時代の話を思い出すプロデューサー。
同時に、小糸がアイドルになる際に小糸の母から言われた言葉を思い出し、一人の少女としての小糸のことを案じます。
そんな考え事をしているところに、プロデューサーのことを探していた小糸が話しかけてきます。
いつもの調子で仕事の話をしようとする小糸に、プロデューサーは学校の様子を聞こうと口を開きますが、言いかけた言葉を飲み込み、学業との両立が出来ているかと言い回しを変えて質問します。
当然だと言う小糸に、プロデューサーは助かると言います。そして、小糸は高校生としてもアイドルとしてもよくやってくれていると褒めます。
突然褒められたことに驚きつつ、まだオーディションもあるしこれからだと小糸は言います。そう口では強がりつつも、自身を肯定するプロデューサーの言葉に、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
嬉しそうに事務所に飛び込んでくる小糸。ちょうど良かったと話しかけようとしたプロデューサーでしたが、何か言いかけていた小糸に先を譲ります。
小糸は学校でのグループ学習が上手くいったことを話してくれます。相変わらず班員と上手くは話せていませんが、事前にノートをまとめるという小糸なりのやり方で班に貢献し、班員とも少し打ち解けました。
全然大した話じゃないと言う小糸に、プロデューサーはそんなことはない、学校の様子が知れることは嬉しいと言います。
そして改めて最初にしようとした話、オーディション合格を小糸に伝えます。
小糸は驚きながら、自分が学業と仕事の両立が出来ているかもしれないと思えるようになったと言います。
まだまだこれからだと言いつつ、その喜ばしい事実に、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
【セピア色の孤独】は今までの小糸コミュの流れを汲みつつ、小糸の中にあるコミュニケーションへの苦手意識や、アイドルとしての活動が小糸に及ぼす影響について、大きく踏み込んだコミュです。
今も変わらず小糸の中にある人との関わりへの抵抗感を冒頭で描きながらも、仕事も学校生活も上手く行うことができるようになってきている、今の小糸の姿で締められます。そしてその変化のからは小糸がアイドル活動から良い影響を受けていることが伺えます。
小糸のパーソナリティの中のデリケートな部分に触れながらも、小糸がアイドルを選んだことで幸せになれていることが感じられる、とても嬉しいコミュです。【てのひらの答え】なんかもそうでしたが、アイドルでいることが私生活に、私生活がアイドルでいることに、相互に良い影響を与えている様子が感じられると個人的にとても嬉しくなります。ニッコリ。
ご覧の通り小糸がたくさんニッコリしているのも良いですね。ニッコリ。
仕事で共演したアイドルとの会話を通して、自分はプロデューサーに頼りすぎていないか、ちゃんとお返しが出来ているだろうかと小糸は悩んでいました。
そんな小糸にプロデューサーは、小糸が楽しそうに、のびのび活躍することが一番のお返しだと教え、それによって小糸も、またいつもの調子で頑張ることができるようになります。
最後のコミュである「私はわたし」において、小糸は自分が頑張っている時はプロデューサーも一緒に頑張っていることに気づけたと言い、プロデューサーが頑張ってくれているからこそ自分の仕事は上手くいくのだと話します。
そして、もし頑張ることがプロデューサーやみんなへのお返しになるのだとしたら、プロデューサーと一緒に頑張りたいと言います。
小糸の言葉にプロデューサーも、改めてこれからも一緒に頑張ろうと答えます。
これからもよろしくお願いしますと言いながら、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
小糸にとって頑張るという行為は自身の足りなさを補うための仕方のないものであり、コンプレックスでした。
努力する小糸の姿は、他者から見れば魅力にも映りますし、読者である我々にとってもそうです。プロデューサーもその魅力を小糸に伝え続けていました。
しかし、だからこそGRADでは小糸の気持ちを見誤ってしまいます。以前よりは自信がつき頑張ることも前向きに捉えられるようになった小糸ですが、やはり努力を人に見せることは嫌であり、頑張らなければいけない自分がコンプレックスなのは変わっていませんでした。
そんな小糸の今までがあるからこそ、今回のコミュで頑張ることが人へのお返しになるものだと別の価値を見出すことができ、プロデューサーに一緒に頑張って欲しいと前向きな気持ちで言えるようになったことは、とても嬉しい変化だと思っています。
GRADで小糸が頑張ることへの明確な抵抗感をプロデューサーに見せたコミュのタイトルは「わたし」でした。今回触れたコミュタイトルは「私はわたし」で、ソロ曲のタイトルは「わたしの主人公はわたしだから」です。小糸の描写において一人称は中々に印象的です。自分はどういった人物なのかという自認や、そういった自分を、自分は自分であると認める自己肯定のような話題が連想されます。
"頑張ることにどう向き合うか"も小糸コミュでたびたび触れられるテーマであり、それは頑張らなければならない自分とどう折り合いをつけていくかという自己受容の話でもありました。
この「私はわたし」は、小糸の中で少しずつ新たな視点が生まれ、頑張ることを否定的な意味以外でも捉えることができるようになっていることが感じられる、とても好きなコミュです。
時代劇に出演する小糸。
上手く役を作ることができず悩んでいたところ、共演する俳優さんから自分のことを劇中と同じように兄様と呼び慣れていこうと提案されます。突然の提案に、小糸は困惑し上手く返事ができませんでした。
その話をプロデューサーに相談する小糸。話の流れで、プロデューサーは小糸にとっての何になるだろうかという話題になります。
俺も兄だ、と言い兄のフリをするプロデューサーでしたが、お父さんのようだと小糸に苦笑されます。
楽し気なやり取りの後、プロデューサーはやっぱりプロデューサーだと笑い、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
以前の撮影のことを思い出しながら、共演した俳優の雰囲気がプロデューサーに似ている気がすると考える小糸。じっとプロデューサーを見つめます。
そんな小糸の様子を見たプロデューサーは、小糸が差し入れのケーキが食べたいのかと勘違いし、一緒に食べようと提案します。
自分のことを考えて色々と提案をしてくれるプロデューサーの優しさに触れ、改めて俳優とプロデューサーが似ているとしみじみ思い、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
【あなた様へ紡ぐ】はかなり好きなカードです。
小糸が家族にも似たものとしてプロデューサーを認識し安心感を感じているのも嬉しいですし、もう一つ、小糸がプロデューサー(と重ねた存在)と別れるにあたって、どう振る舞うのかが描かれているのも個人的には好きです(少し深読みしすぎかもという気持ちもありますが)
別れ自体やその後の行動・心情は時代劇のシナリオではあるのですが、小糸は劇中の登場人物に自分の周囲の人間関係を当てはめています。そしてプロデューサーに重ねた人物との別れに際し、しっかりと感謝を伝え、そして相手を想い微笑むという姿を見せています。
確かに別れは悲しいものであり、小糸は切なげな表情を見せます。しかしその後の、大切な気持ちとして感謝を胸に生きている様子と、一人微笑みながらつぶやく感謝の言葉の抑揚からは、小糸はきっとこれからもずっと大丈夫だということが感じられとても安心できます。
もし別れる時が来ても、アイドル活動を通して得たものが小糸の糧になり、そして今の時間が良い思い出として小糸の中に残ると良いなと思います。パラコレみたいな話していますね。
本noteで触れている"コミュの終わり方"という観点では、そういった小糸の姿が見られる4コミュ目「舞い踊るきもち」は特徴的な演出が用いられておりかなり印象的です。トワ小糸良いんですよ。持ってたら是非読んでみてください。
『魅せる』というテーマで撮影を行うことになった円香と小糸。
小糸の提案で「妖精に魅せられてる人たち」という構図での撮影になった。
カメラを向けられるとどうしても"魅せられる"よりアイドルとして"魅せる"方向に意識が向いてしまい苦戦する小糸でしたが、傍らにいる円香の表情を見て、思わず"魅せられた"表情をしてしまいます。
後日、自分たちの写真が載っている本をチェックするために本屋に行った小糸。
上手く撮れた写真と、添えられた「魅せる、表情」というタイトルを確認し、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
ファンレターの数も増え、次第に返信の負担が増えてきていた小糸。
小糸が睡眠時間を削って返信を書いていることを察したプロデューサーは、無理はしないでくれと小糸を心配しますが、小糸はファンの気持ちに応える機会があるなら苦労は惜しみたくないと言います。
そんな中、小糸はファンミーティングを開催することになっていました。準備を進めながら、ファンとどう向き合うか、ファンにどういったことを感じて欲しいかを改めて考えます。
自分に届いた色々なファンレターや、その中に込められた気持ちに思いを馳せ、小糸は『窓をあけて』というファンミーティングのコンセプトを思い返しながら、自分が今何ができるのか思い悩みます。
最終的に小糸は、ファンミーティング用にSNSでショート動画を投稿することを提案します。より直接声を届けられる、小糸からファンの近くに向かっていける、そんな選択でした。
ファンミーティングも無事終わり、SNSでの動画投稿も好評だったとプロデューサーは小糸に伝えます。
良い機会だからSNSの投稿も少しずつ増やしてはどうかと提案するPでしたが、小糸はまだ自分には今回の一回が精一杯だと首を横に振ります。
しかし、それで終わりではなく、小糸は「もしやりたくなったらその時はやらせて欲しい」とプロデューサーに伝えます。プロデューサーも、次はそれが目標だと快諾します。
一歩踏み出し、それでいて自身のできない部分も前向きに受け入れることができるようになりました。そして、そのできないことも、一緒に頑張ろうとプロデューサーと気持ちをともにすることができます。自身の歩みと目指すべき新たな目標に、小糸はニッコリと、嬉しそうに微笑みます。
(体裁としてあらすじを書きましたが、今回のコミュは特にあらすじがまとめきれていないと思います。物語として省く部分がありませんでした。是非引いて、自分で読んでみて欲しいと思います)
【窓をあけて】、本当に素晴らしいカードでした!!!!!
読んでからずっとニッコリしています。
本当に、今までの小糸の一つ一つの歩みが感じられる、とても嬉しい内容でした。
自己受容のようなものは小糸のコミュの中で大きな一つのテーマだと思っています。このnoteでもたびたび話題に出してきました。
特に小糸が頑張ることやできない自分を受け入れていくことは、小糸の変化としてかなりキーになるものでした。
例えばGRADでは頑張ることをアピールすることについて抵抗感を示し、至らない自分を認めはっきりと口に出しています。それ自体が小糸の前進でありましたが、それでいて当時はまだ頑張りを隠すことを選択していました。
マイコレである【雲のかなたまで】でも自分以外に頑張っているプロデューサーのことなどにも考えを及ばせることができるようになり、自分が頑張ることが誰かへのお返しになるなら頑張りたいと思うようになっています。
そんな中で今回の【窓をあけて】では、自身に届いたファンレターから辛い思い出や痛みを抱えた自分は恥ずかしいという思いも、誰かに寄り添えているなら意味があったのかもしれないと思えるようになっています。それは何も、新しい希望を見つけたとか、過去の自分を良いものだと思えるようになったとか、そういうことではなく、認めがたく辛いままではありますが、それでいて小糸にとってそれが受け入れられるようになっているということです。
なんだかこの結論は、個人的にとても良いなと思います。小糸の辛い思い出やコンプレックスについては何度も触れられてきました。過去という意味では【セピア色の孤独】なんかはそうですし、今回のコミュで意識されているであろうGRADでのSNSのエピソードも小糸の苦い思い出です。そういったあらゆる記憶は、確かに今後の小糸の人生でも思い出すたびに少し辛くなるようなものかもしれませんが、それだけではなく、今を形作る大切なものとして小糸の中で意味が変わって受け入れられるようになっているというのは、本当に、これから小糸が生きていく上で大切なことだと思います。
そしてまた、そうして辛いものを辛いまま胸に抱えていくことのできる小糸だからこそ、同じような人々の居場所にもなれていけるのだと思います。
最後の小糸のSNSはまだ難しいという選択も、こういった流れがあった上で考えると本当に嬉しいです。
できないことをできないと言うことが小糸にはできます。それでいてプロデューサーを頼り、ともに次の目標にしようと前向きに考えることもできます。できないことを認めた上で、小糸はニッコリと笑うのです。
本当にこれだけで、胸がいっぱいになります。
『窓をあけて』というコンセプトに際して自らのSNSでの発信を小糸が選んでいることも良いですね。
自室で思い悩み窓の外を見た小糸は、その空の広さに、その星の遠さに、すこし呆然としてしまいます。星々のように遠くから光を届けられることができないと思っている小糸だからこそ、自ら迎えに行き声を届ける、より近づく形でのSNSでの発信という答えを選択します。
そしてまた、自らのトラウマを打破するようなその選択は、まさに『窓をあける』という行為を体現しているようにも思えます。窓をあけるように語りかける小糸ですが、他ならぬ小糸自身が窓をあけてくれているのです。
小糸は、WINGで掲げた「たくさんの人の居場所になる」という目標を、LPでは少し大きすぎたと言い、近くの人やファンの人に喜んでもらう、というように改め、地に足が付いたと言っています。
今回の、よりファンのことを考え、ファン一人一人のことを知りたいと言った小糸の選択も、こういった流れを大きく踏まえられているのでしょう。
地に足を付けることが出来た小糸が一つ一つ歩みを進めることが出来ている様子は嬉しいですし、そこの中にずっと揺らがぬものとしてファンへの感謝の想いは、小糸のとても大きな魅力だと思います。
小糸自身の悩みや変化なんかはWING、感謝祭、GRAD、LPといった共通コミュの流れを感じます。同時に、コミュ内の節々から感じ取れるプロデューサーとの信頼関係のようなものは小糸のPカードで主に描かれてきたもののような印象を受けます。
SNSを絡めた発信の話であったり、最終的な「SNSがやっぱりできない」という結論なんかは、明確にGRADとの対比でしょう。ファンレターの話やファンへの感謝の話なんかは感謝祭を思い出しますね。
目標を積み重ねていく話は色んなコミュでありますが、誰しもが持っている弱さであったり、小さな目標を積み重ねていく部分は【おみくじ結びますか】なんかを思い出します。居場所になりたいという当初は大きかった目標を小糸がかなり叶えることができていることも感慨深いです。
読んだ直後は実質共通コミュみたいなコミュだったなと思っていたのですが、もう全てですね、全て。
なんだか凄く大事な一歩でした。
おまけ:ニッコリする理由を考えてみる
色々とニッコリするまでの流れを見てきたところで、今度は小糸がどういう時にニッコリするのか考えてみます。
とはいえニッコリと笑っているのですから、そんなもの嬉しいからに決まっています。
しかし、そこから踏み込んで何が嬉しかったのか、どうして嬉しかったのかを考えることは、より小糸の気持ちを理解することに繋がると思っています。
それでは改めて、ニッコリと笑う小糸を見てみましょう。
とても可愛いですね。
こちらのコミュは小糸の中の喫茶店に行ってみたいといった欲求が、プロデューサーの手により叶えられます。
また、大人の人でも甘いものを飲むことや、頑張っている自分を労うことなど、新たな視点も得ることができます。
自身の自然な欲求を受け入れることができ、更にそれを他人にも適応できるようになっています。
また別のニッコリと笑う小糸を見てみましょう。
可愛いですねぇ~。
GRADを通して”頑張らなければならない"、"頑張っていることをアピールしなければならない"といった自身の姿に向き合う小糸。
そして、努力を人に見せたくないということをプロデューサーに改めて相談します。
自分を認め相談したことによって、自分が何をするべきなのかを認識し、良い結果に繋げることができました。
小糸は基本的に自己肯定感が低く、また、他者の視線のようなものも気にがちです。
そういった意識の中で、自分のことを否定し、自分の欲求や判断も諦めてしまうこともあります。
小糸のコミュでは、そんな小糸のコンプレックスや他者を気にした意識が、色々な出来事によって否定され、小糸が自己受容・自己肯定に少しずつ近づいていく様子が描かれます。
そういった、小糸が自分を少し肯定することができたり、持っていた欲求を叶えることができた時に、小糸は当然嬉しい気持ちになり、その感情はニッコリとした笑顔によって表出します。
この笑顔を見てなんとなく嬉しい気持ちになっていた方も多いと思います。
確かにこの笑顔単体で見ても非常に可愛らしく、思わずこちらも笑顔になってしまう表情ではあります。
ですが、こと笑顔で締められるコミュに関しては、ラストに至るまでに小さく縮こまった小糸の自信なさげな姿が描かれており、それが解決し笑顔になるからこそ、この笑顔はより魅力的で嬉しいものとして映るのでしょう。
改めて前述したコミュを読んだり、あらすじを見てもらえれば、そういった小糸がニッコリと笑うに至った出来事や、小糸の中でどういった意識の変革が起きたのか、周りがどのように小糸の欲求を叶えたのかという部分もより見えてくると思います。
とはいえ、当然当てはまらないケースもあります。最初に書いた通り、何かしら嬉しいことがあれば小糸は笑います。そりゃそうだ。
一度あとがきで締めたようにこの項はあくまでおまけで蛇足であり、正直小糸が嬉しそうにニッコリと笑っていればそれで良いですし、嬉しいなと思います。
ですがやはり、小糸(に限らずアイドル達)が何を、どうしてそんなに嬉しいと思ったのかは、常に考えていきたいなと思っています。
認め難い自分を認め、出来ることを一つ一つ頑張っていく小糸の姿は、個人的にとても親愛と尊敬、そして共感の念を抱いている部分でもあります。
小糸が一つ一つ前進し、ニッコリと微笑んでいる姿を見ると、自分ごとのように嬉しい気持ちになります。
少しでも小糸の気持ちを理解して、その笑顔と喜びを共にしていきたいです。
おまけ:あとがき②
小糸以外のアイドルについても少しだけ触れます。
不意打ちでネタバレをすることになるので気をつけてください。
ここまで読んでいただいてありがとうございます。ニッコリ。
笑顔に溢れたnoteになって嬉しいです。
普段シャニマスをやっている時から、なんだか小糸の笑顔で終わるコミュは印象的だなと思っており、同時に見るたびちょっと嬉しく思っていました。
先日何気なく小糸のコミュを読み返したのですが、せっかく読むならニッコリ笑顔を集めてみようかな、と思ったのがこのnoteを書く切っ掛けです。
サクッと書こうと思ったので1万字以内を目標にしていたのですが、普通に超えました。
ニッコリ笑って終わるコミュは16個ありそもそも絶対数が多かったので、まぁ多少は仕方ないでしょう。
頑張って探したんですが、もし漏れがあったらすいません。追記したいのでできれば教えてください。
小糸の笑顔があまりにも可愛らしいので今回は小糸のみを対象に集めてみましたが、他のアイドルでも同じような終わり方をするコミュは多々あります。
例を挙げます。
という感じで、別にニッコリと笑って終わるのは小糸の専売特許というわけではなく、色んなアイドルで見られます(とはいえ小糸は多い気がしますが)
物語というのは何か解決すべき問題が最初に提示されることが多く、それはアイドルの顔を曇らせたり悩ませるものなので、問題が解決され最後にはニッコリと嬉しそうな笑顔で終わってもらえると、読んでる身としても嬉しくなりますね。
上記のコミュでも、アイドルは今の状況や結論を喜ばしく思っています。内容がわからなくても、笑顔を見るだけでその嬉しい気持ちがとても感じられますね。
今回はニッコリで終わるコミュに注目しましたが、正直終わる際に台詞があるニッコリと無いニッコリを大きく分ける必要はないと思いますし、終わりだけでなくコミュの途中でニッコリ笑うことも多々あります。
あくまで本noteは一つのお題としてニッコリ笑って終わることを取り上げただけで、ニッコリ笑って終わることを必要以上に特別視する必要はないと思っています。
シャニマスには他にも読後の感情に働きかける様々な終わり方をするコミュがあります。
ぜひ色々な終わり方について注目し、また、面白いものや好きなものがあれば、それを教えてもらえたら嬉しいです。
個人的なオススメは【ロー・ポジション】杜野凛世「木に花咲き」です。
終わり方というか、最後の一連の流れが凄く良いんですよ。ちょっと長いので終わり方の範疇で話して良いのかは悩ましいですが……
是非オートで読んでみて欲しいです。
改めて、ここまで読んでいただきありがとうございました。
最後もニッコリ笑顔で終わろうと思います。ニッコリ。