めいっぱいのかなしみのあとに
みんなで育てていたウサギが死んでしまって泣いた朝
きみが集めてくれたリュウノヒゲの実も朽ちてしまった朝
大切にしてた宇宙ヒーローの人形を貸してくれた朝
ぼうりょくてきなやさしさを
涙で濡れた頬をお互い思いっきり抓って笑った
ポケットいっぱいの蓑虫と団子虫、床にぶちまけた
大切にしてた白い子猫のぬいぐるみと交換したんだった
「これがさいごじゃないよ」って
立ち止まらないと通り過ぎてしまいそうな思い出は
ウサギの骨と、ビー玉と、カサカサになった折り紙の花と
一緒に埋め立てられたコンクリートの下
うそをつかれてかなしかったな