一周まわってめちゃ優しい

そしてもんっっっっのすごくカッコいい。

UNISON SQUARE GARDEN

意味わからないくらいカッコいいのに、時々意味わからないくらいふざけ倒すから振り幅で死ぬ鶯さんですこんばんは。己が振り幅に弱い自覚はあります。

ロックバンドの楽しさを、そして音楽の楽しさをわたしに教えてくれたのは、UNISON SQUARE GARDENでした。

わたしがユニゾンに出会ったのは2015年、血界戦線経由で『シュガーソングとビターステップ』でした。ただ、出会った当初はわたしが今よりもっと大人しかったので、アルバム出たら音源買おう、自分が住んでるところにライブ来てくれたときは行こう程度の控えめファンでした。Dr.Izzyツアーに行った時もまだ控えめな人だった。
だけど、2018年11月7日を境にちょっと不思議な力が働いて、半年後には全アルバム作品と全ライブ映像作品とUNICITY会員証が手元に存在するという状態に。うーん、何が起きたんだろうなぁ(すっとぼけ)。

楽曲はもちろんのこと、インタビューとかラジオの何気ない一言の言葉の選び方とか、そういうところまでいちいち全て刺さっているので鶯さんはもう末期です。

ユニゾンの良さとか、どこが好きかっていうのを聞いたときに、答えとして高確率で出てくるのがライブだと思う。わたしもまず真っ先にライブだと答える気がする。

このバンドの楽曲の中でおそらくいちばん知名度の高いやつ。

ユニゾンは演奏力が高いバンドである。とはいろんな媒体の紹介文でよく書かれる文言ですが、まぁ本当にその通りで。この小難しいとか通り越した楽曲を涼しい顔でしれっとやってのけるこのバンドは本当に末恐ろしいなと思うし、その演奏が凄いから、その演奏に立ち会いたいからライブに行きたいって思うのは大いにある。

ただ、わたしがユニゾンのライブが好きだと思ういちばんの理由は、実はそれではなくて。

ユニゾンのライブはとても自由で、純粋に音楽に浸れる。だからこんなに好きになった。

ユニゾンのライブは、ほぼ必ず序盤で「自由に楽しんで」という一言が入る。
それも自由に、にアクセントを置いて。ホールなんかの指定席公演であれば「立っててもいいし、座っててもいいし」なんて一言が追加される時もある(Dr.Izzy長野公演ではそうでした)。

座ってたって、手を挙げなくたって、それでも音楽は楽しめる。
だからやりたいように、ご自由に。

こんなこと言ってくれるアーティストに、わたしは生まれて初めて出会いました。

ユニゾンに出会う前のわたしは、周りのファンのテンションに合わせないと浮くんじゃないかなとか、そういうところが不安で、ライブに行くのに尻込みしてる節がありました。現地に行ってみたいと思っても、でも家でひとりで好きに聴いてる方が気楽だし……と思っちゃう、みたいな。

でも、ユニゾンのライブはそういうのとは違って。

ステージ上の3人は3人で完結してただ楽しくライブをやる。
わたし達観客はそれを見て、各々勝手に好きなように楽しむ。
あくまで【ユニゾンと音楽 対 自分】の世界。純度の高い音楽の世界。
これがもう、癖になるくらいいいもので。

わたしは、何かを好きでいるときや楽しむときは、自分の温度感を何より大事にするようにしています。

だって、自分の温度感、つまり自分の心に正直でいるのが、いちばん健やかなことだと思うから。周りに合わせることが楽しい人もいるだろうし、そういう人たちはそうやって楽しめばいいと思っているけれども、周りを気にして合わせて、その結果疲れちゃうのなら、それは元も子もない話だし。そしてわたしは多分、合わせると疲れちゃう側だから、自分らしく好きでいること、を大事にしようと。

その好きの在り方を、楽しみ方を肯定してくれているのが、ユニゾンっていうバンドと、そのライブ。だと思う。

そして、その自分らしい温度感でいられたから、わたしは知れた。
ロックバンドの楽しさと、音楽の楽しさを。

だから、飽きるか死ぬかその時までは、どうか好きでいさせてください。

彼らの楽曲に、『さわれない歌』という曲がある。
この曲は、「バンドとリスナーはあくまで他人だ」と線を引かれる曲だとわたしは思っていて、それを「冷たい」と嫌う人もいるだろうな、意地悪だと言う人もいるだろうなと、初めてこの曲を聴いたときに感じたことを覚えている。

だけど、ユニゾンはわかりにくいだけで、めちゃくちゃ優しいバンドだと思う。
だって、こんなにも自由に音楽を楽しませてくれる。
楽しみ方を全てリスナーに委ねてくれる。
委ねるから、線を引く。
これを優しさだと言われるのを、きっと本人たちは良しとしないでしょう。
でもわたしは思います。それは優しさだと、ユニゾンは優しいバンドだと。

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