0425
春生まれの彼女は、春に攫われて旅立った。
*
昨日、めちゃくちゃ焦げ付いたステンレス製っぽいバットを金たわしでゴシゴシゴシゴシ磨いていたんですよ。20分くらいやったのかな。
そしたら爪がガサガサのギザギザになっていて、でも面倒くさがってやすりで整えるとかもしなかったんですね。んで、今日になって、それがめちゃくちゃ服の表面に引っかかることが判明して、服を傷めやしないかと怯えながら過ごしています。やすりをかければそんな怯えと過ごさなくてもいいのに、それでもまだやすりをかけていないわたしはいい加減にしてほしい。
あとついでに手もガサガサです。界面活性剤に油分を取られていったので。そうでなくても普通の食器洗いとかもしてると簡単に手荒れするのに、さらに追い打ちかけてるようなもんですから。
最近やっと気がついたんだけど、わたし自分が思っていたよりは皮膚が弱い気がする。皮膚トラブルと呼ばれるものそこそこ経験してる。
アトピーとか蕁麻疹とかそういう医者にかかる系がないだけ軽い方なんだとは思うけど。
*
春に攫われた彼女は、花が好きだと聞いた。庭に咲くようなささやかなものも。
それならば、花が咲き誇るこの季節に攫われたことは、彼女にとって、幸せだったのかもしれない。
どうかこの先が、幸せでありますように。
いつかまた、きっとどこかで会いましょう。
スキを押すと何かが出ます。サポートを押しても何かが出ます。あとわたしが大変喜びます。