2020年5月18日(月)

自治体の休業要請が解除されたものの、営業再開が見送られることになり、モチベーションが散開した。当然という思い込みで積み上げてきたものも崩れた。その判断基準というものも説明はなく、私は今途方に暮れている。

であるからして、家に帰っても何も手につかず、無心で昨日の日向坂で会いましょうをリピートし続けていた。贔屓されるときちんと照れる小坂菜緒さんがかわいい。気持ちの入っていない誉め言葉にも、ぐにゃぐにゃと体幹をなくしたように悶える加藤史帆さんは推しです。

そういえば、”推し”という言葉は随分聞かれるようになってきた。自分の肌感覚でいえば、世間的にも贔屓のスポーツ選手と同じくらいのものになってきているじゃあないだろうか。地元が一緒だからなんとなく応援してるとか、すべて追いかけているわけではないけどなんか好きとか。そのくらいの感覚で広まっている気がする。もちろん熱量の高い人もいる。

”推し”という言葉が広まったのは、アイドル文化と2.5次元舞台の広まりでもあるわけだけど、それは応援する人の中に色々な見立てをすることを人々が覚えたからではないかと思っていて。昔、アイドルというのは仮想恋愛の対象としてあったけど、今は色々な自己投影を出来る存在でもある。地元や境遇が一緒だとか、言葉に共感したりとか、メイク・ファッションのロールモデルであったりとか。もちろん”ガチ恋”という言葉のあるように、今でも(分をわきまえれば)恋愛対象たり得る。個人でなく、活動やグループにフォーカスすれば物語が見えてくる。困難を乗り越えていく少年漫画のようだったり、繊細な感情のひだを折るような人間ドラマだったり、多人数グループ内に見る特別な2人の友情とか。自分がアイドルを楽しんで見ているのは、この色んな見立てが出来るというところだ。

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