短歌

アンラッキーすぎるぐらいに青空
週末セスナでも眺めにゆこうか

おとなりはからっぽ
二百十日プラス一日雷警報発令中

運転はつまらない
おしりの赤い目はうろこ雲も見やしない

葬儀場唾吐いて診断書に天使描く
君の余命100ヶ月

雪を待つ過程に精液より濁った
アイス咥えてだらしねえほっぺ

ふわふわのジャンパーの赤い胸の中に
逃げおくれた春がいるよ

としごろの魔術師は雲だけを集めど
雨雪の降らせ方を聞かぬ

胃の中の細菌共溶かされたポカリを
飲むかなしさの今朝

愛されぬミニマルを愛されるまで
耳の奥へ隠すあたしのいのち

ダリを語りすぎて潰えた
タバコとあなたいちのいのちだもの

男性器を想像通りに愛撫する如く
空容器をスプーンでつつく

ただ皺の増えた手を
北の国からシロクマのため息がなぞる

しまいたてシーツがわたしにくるまり
冬なんて捨てろよと嘲笑ってる


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