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雨がパラパラ府庁グレーで阪急電車千里線

雲が追いかけっこをしてるみたいやなぁと信号待ちの60秒でふんわり思って、朝の日差しよりも夕方の日没が好きな気がして2月末
ちらちらと降る雨が陽に反射して前が見えにくい夕方が愛おしい。最近やたらと雨が降る気がする。北海道で生活していた少し前の私は、雨が恋しくて仕方がなかったけど、あめ続けば続くで憂鬱やな、甚だしい心境変化はめんどくさくてかわいい。
ガソリンを満タンにした原付は水を得た魚のようにいきいきと走る。走る喜びを知った2歳児がぴょんと音を出しながら軽快なステップを踏むといった具合

府庁へ行った。谷町四丁目の改札を出ると初めての府庁に私の身体にはぴりぴりと緊張が流れた。なんか冷たくて暗い音がした。厳重という言葉が似合う場所、色の少ない雨の日や、悲しい映画の序盤の暗さを彷彿とさせた。近頃の町田ゼルビアくらい熱い戦いを予想していたのに、府庁デビュー戦は呆気なく終わり、ビルに囲まれた帰り道にくしゃみを1つして、「あそこで働いている人達も鼻くそ詰まる日があるもんなぁ」と最も府民らしい考えを巡らせ、人間の愛おしさを漠然と思った。そして府庁グレーにもなんだか納得することができた。私はこれから谷地四丁目の駅を通る度に今日の府庁グレーを思い出すのだろうか。

帰りは阪急電車千里線5両目。夕方の淡路からはザワザワと高校生が乗り込んでくる。まあ声はでっかいし、もちろん鞄もでっかいし、最近のJKのリュックはキーホルダーのためのリュックでこれはもう歩くコルクボード、まるでこの車両は僕たちのものですよと言わんばかりの少年少女達。煩いなと少しばかり思いつつも、彼らの瞳のあどけない美しさ、学校と家族が全てである純粋さ、キラキラとした明るい魂が透けて見えてしまいそうで笑った。17歳はいいぞ。まだ何にも染まりきれていない高校生グレーはかなりいいぞ。府庁グレーは孤独を舐めて溶かしてくれるインディゴで、高校生グレーは、何にでもなれる狭さを懸命に輝かすこんじきだ。

話変わるけどどう考えても足の小指って愛おしいよな


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