【Daniel & Denise】リヨンを代表するブション
南仏行きの鉄道を予約し損ねて、予定を急きょ変更して立ち寄ったリヨン。
事の顛末はコチラ。
ホテルにチェックインして、動き始めたのは18:00。
今日は移動しただけで何もしていないのだけれど、お腹はもちろん空いている。
ここはなにせフランス屈指の美食の街だ。
何かおいしいものを食べたい。
レストランを目指して、あてもなく街の中心を目指す。
いや、あてもなく、と言うと嘘になる。
前回、2019年に来たときに訪れたブション(レストラン)をいくつか覚えている。
そのブションがあったのはこの辺りだったっけ。
おぼろげな記憶をたぐりながら歩く。
そして辿り着いたのがこちら。
Le Bouchon des Fillesと並んでリヨンを代表するブションDaniel et Denise。
https://danieletdenise.fr/
人気店に予約もせずに行っても入れることはほとんどないのだけれど、今宵は奇跡的にも空席が1つだけあった。
「最後の空席だよ」と店員に言われて、まあ大げさな言い方だことと思ったけれど、それは本当だった。
その後に来た客はすべて断られていたのだから。
幸運の座席に座る。
カウンターでは高校生くらいの少年が働いている。
家業の手伝いなのだろうか。
夏休みのアルバイトなのだろうか。
前回この店に来たときは、全体的にあまりおいしいとは思えなかったのだけれども、今回は気分が違う。
まさかのリヨンに立ち寄って、食べる物に困っている。
出されるものが、心に染みておいしい。
ちょっとしたお通しも、脳天に届くおいしさ。
卵料理を頼む。
このデミグラスソースが極上の味だ。
このソースを一舐めするためにだけでも、この街に来ていい。
旅心をくすぐる素晴らしい一品だった。
メインには肉を取る。
リヨンで魚を食べたって仕方ない。
付け合わせの量も、もちろんもの凄い多い。
この、ポテトたっぷりな感じが個人的には過剰に思えた。
ああ、リヨンよ、お前、そういうとこだぞ。
心の中で警告を発しておく。
食べきれない肉とジャガイモは、タッパーに入れて持ち帰らせてもらう。
持ち帰り文化というのは、前からもあったのだろうけれど、コロナ以降にさらに一般化したような気がする。
どの店でもたいてい、容器が準備してある。
明日はリヨンからカンヌに向かう。
持ち帰ったものは、列車の中で食べることにしよう。
それはそれで、楽しみだ。