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シャンパーニュへの旅① ポール・ロジェに愛を込めて

今日は長年の夢の1つだったシャンパーニュへ小旅行。
数あるスパークリングワインの中でもシャンパーニュ地方で生産されるものだけがシャンパンの呼称を使用することができる。

シャンパーニュの中心都市ランスで大聖堂を眺めながらシャンパンをちびちびと飲むのが積年の夢だったのだけれど、調べてみると生産の中心地は実はランスではなくエペルネーという街らしい。
どこそれ?状態だったのだけれど、かちゃかちゃと調べて、行ってみることに。

パリから列車に乗って1時間ほど。

エペルネーに近づくにつれて、車窓からは葡萄畑が見えてくる。
うわあ。
この畑で収穫される葡萄からシャンパンができるのか、と想像してみて、それだけでテンションがぐっとあがる。

エペルネー駅に到着だ。

シャンパン以外に特に見るべきものはないので、観光客は少ない。
ちょうど熱波がヨーロッパを襲っている最中なので、少し歩くだけでも寿命を削られるような暑さだ。

メインストリートはシャンパーニュ通りというらしい。

通りの名前を聞いただけでなんだか酔っ払ってきた気がする。
暑さのせいだろうか。

住民の多くがシャンパン製造にかかわっており、平均所得がフランスで最も高い街とのこと。
確かに街全体がハイソな雰囲気。
カラっとした気候といい、美しく整備された人工的な町並みといい、ロサンジェルスの高級住宅街に迷い込んだような感じで、ちょっと興覚めしてしまう。

経済的な繁栄を誇るかのように、シャンパーニュ通りには豪奢なシャトーが立ち並ぶ。

見せびらかしの消費ならぬ、見せびらかしの経営。

あ、こちらはPerrier Jouetのシャトーだ。

見たことのあるラベルや聞いたことのある名前がシャンパンとしてではなく「建物」として存在しているのがなんだか面白い。

それにしても暑い。
汗をふきながら歩いていると、シャンパンショップを見つけた。

エアコンにあたろうと店に入ってみると、「日本人の方ですか?」と声をかけられる。
日本人の女性がスタッフとして働いているようだ。

せっかくの機会なので、シャンパンについて、エペルネーについて、色々と教えてもらう。

久しぶりに日本語を話す。
というか、久しぶりに誰かとまともに話しをする。

うれしくなって、ついつい、長話をしてしまう。

何も買わないのも悪いけれど、かといってシャンパンを買って帰るのも重たい。
せめて、ということで、シャンパンのグッズを買うことにした。

一番お気に入りのシャンパン、ポール・ロジェのシャンパン・ストッパー。

そう、エペルネーまでわざわざ来た理由の一つはポール・ロジェに関する何かを見つけたかったから。

このストッパー自体は安物で、シールを貼っただけのもの。
でもいいのだ。
ポール・ロジェを生産しているエペルネーでポール・ロジェのストッパーを買う。
そんなささやかなグッズでも、心が満たされる。

他のワインショップでは、日本では見かけないいベビーボトルも見つけた。

興奮のあまり、写真がちょっとブレてしまった。

そして、ワイナリーを発見。

公開はしていないようで、訪問とまではいかなかった。
外観の写真を撮っただけだったけど、ああ、ポール・ロジェに少し近づいた気がした。

なんて慎ましやかな愛だろうか。


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