日経平均3万円のシナリオ

本日の日経で3万円の道筋という記事をみました。

日経平均「3万円」後の道筋　「見えざる価値」の発信を：日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGH285SG0Y0A221C2000000/

１．予想の背景

IMFによると世界の経済成長率は▲4％→＋５％と急増するようだが、背景にはワクチン接種後の世界経済復活をベースに考えられており、MMF等に避難していた資金が、投資マネーに廻る絵を描いているようだ。

（日本ですら、今週に再度の非常事態宣言なので真実性はさておき・・）

２．「ROE10%」ならPBRは2倍に。

これは過去の傾向値なのでなんともいえないのだが、この統計値が正とすると、日経平均2万7000円台の平均ROE7％→10％と躍進するまでには、どのような戦略が必要だろうか。当然ながら利益（売上）を上げれば済むのだが、新規投資→売上増加の循環を増やすのが王道だと説く（簡単じゃない）

３．「見えない資産」が生む価値、日本は低水準

PBRを上げる手立てとしては無形資産の利用による企業価値向上と説く。同時に情報開示とIRの強化で知られる努力が肝要らしい。これには深く同意したいが、無形資産の利用が価値向上につながるのだろうか？

それには、従来の知財や研究開発などへの投資と並行し、ESG投資の文脈で注目される「人」への投資で、ヒューマン・キャピタルの蓄積を急ぐべきとのこと。

人への投資は有用な人の採用がスタートになるので、それが初めの一歩で、続いては教育訓練、心地よい労働環境の提供、永続して働けれる環境と昔のカイシャが実施していたものが、いま更に必要になっているとのこと。

一昔前のIT業は切り捨て当たり前だが、いまは人がいないので、そうも言ってられない。

エーザイの最高財務責任者（CFO）、柳良平氏がDIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー1月号に寄せた論文「ESGの『見えざる価値』を企業価値につなげる方法」でこの辺りを言及しているそうなので、読んでみたい。